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書記の読書記録#91「バルトーク」

伊東信宏「バルトーク」のレビューと読書記録


レビュー

民謡の収集をライフワークとした作曲家バルトークについての本。民俗音楽研究,そのものがどのように進展していったかの流れも見えてくる。ハンガリーおよびルーマニアの音楽について,ドイツ音楽の本流に対する疑問やジプシー音楽との混同など(特にリスト作品に顕著),なかなかに複雑怪奇だ。バルトークが求めた「真の」ハンガリーというのが,重要な意味を帯びてくる。


読書記録

# 1p4〜74
・シェーンベルクのハンガリー観・ハンガリー音楽におけるナショナリズム・「コシュート」ドイツ音楽の手法・コダーイとの出会い・民族音楽収集旅行(1906〜18),多くはハンガリー国内,例外としてのアルジェリア・採譜,タームラップ


# 2p76〜196
・著者「ハンガリー民謡」:独自の分類法・帝国崩壊後の革命と反革命,軍部独裁,白色テロル・ハンガリー右翼とルーマニア双方からの批判・文化的優越・「舞台組曲」,さまざまな民族の共存・ハンガリアンラプソディの成立,リストによるジプシー叙事詩・「リストに関する諸問題」・バルトークによるリスト批判・ラヴェル「ツィガーヌ」におけるイミテーションの美学・ファリャとの対比・バルトークの「ラプソディー」・「ルーマニア民俗音楽」の編集,分類の変更・コダーイのバルトーク批判・アメリカへの移住・「南スラヴ民俗音楽」


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