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書記の読書記録#894『非線形・非平衡現象の数理』(全4巻)

『非線形・非平衡現象の数理』(全4巻)のレビュー


レビュー

力学系やカオス理論の教科書では紹介される代表例は決まっている。本書は物理や生物など数多くの具体例から,力学系の応用範囲について知ることができる。

もくじ

第1巻 リズム現象の世界

第1章 化学・生物の世界のリズム(非平衡開放系での非線形振動;化学反応系におけるリズム ほか)
第2章 生命におけるリズムと確率共鳴(生命とリズム;振動子の引き込みと確率共鳴 ほか)
第3章 リズムと感覚運動制御(生体運動制御の予測機構;リズムに対する感覚運動系の先行制御 ほか)
第4章 リズム現象と位相ダイナミクス(位相とは何か;摂動を受けた振動子の位相記述 ほか)
第5章 カオス的リズムの同期・非同期現象とその数理(2個のカオス素子の結合系;カオス同期の破れと間欠性 ほか)


第2巻 生物にみられるパターンとその起源 

第1章 バクテリアコロニーの多様性(はじめに―バクテリアとそのコロニー;コロニー形成の実験方法―バクテリアの培養と観察 ほか)
第2章 蝶の翅のパターンと進化―実験と数理モデル(平行配列パターン形成;カラーパターン形成 ほか)
第3章 生物の表面パターンと数理モデル(チューリングの基本アイディアと生物への適用;数理モデルを使って生物現象を理解する ほか)
第4章 生物の形づくり(多細胞動物の形づくりの概観;シートに特別な領域をつくる ほか)


第3巻 爆発と凝集

第1章 非線形熱方程式の解の爆発(反応拡散方程式と解の爆発;爆発の臨界指数 ほか)
第2章 反応拡散系に現れる点凝集現象(拡散誘導不安定化によるパターンの形成;単独半線形楕円型方程式の最小エネルギー解 ほか)
第3章 走化性モデルにおける集中現象(走化性と偏微分方程式モデル;解の集中減象に関する予想 ほか)
第4章 重力崩壊における臨界現象(非線形偏微分方程式系における臨界現象;重力崩壊における臨界現象とは? ほか)


第4巻 パターン形成とダイナミクス

第1章 反応拡散方程式への誘い(反応拡散方程式系;双安定反応拡散方程式 ほか)
第2章 自己触媒系に現れる自己複製パターンと時空カオス(遷移パターンとは?;自己複製パターン ほか)
第3章 発熱反応拡散系に現れる時空パターン(発熱反応モデル;リングの拡大速度 ほか)
第4章 縮約理論(パルス状局在解の相互作用;相互作用方程式の導出 ほか)


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