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書記の読書記録#75「ギルガメシュ叙事詩」

矢島文夫(訳)「ギルガメシュ叙事詩」のレビュー


レビュー

本書は1965年に出版され,のちに1998年に文庫化に伴って増訂されたものであり,「ギルガメシュ叙事詩」研究の一つの到達点を示している。


先に同著書の「メソポタミアの神話」を読んであらすじをおさえておくと読みやすいと思う。


あるいは,岡田明子/小林登志子「シュメル神話の世界」で神話の周辺知識を収集しておくのもよい。


「ギルガメシュ叙事詩」について,現在残っているのは全体の約半分のみである。また破損箇所も沢山あり復元は困難。本書は,できる限りの原文の翻訳と,必要に応じて物語の概要の補足により構成される。読みにくいのはしょうがない,むしろここまで物語が再構築できることに驚くべきだろう。


解説よりメモ:

・ミショー石・アッシリア学のはじまり・1827年ジョージスミスの発見:大洪水の記述・叙事詩の再構成:イェンゼン「アッシリアバビロニアの神話と叙事詩」・1930年カムベルトムソン「ギルガメシュ叙事詩」・ギルガメシュの実在性・大洪水を記した書物


「ギルガメシュ叙事詩」のほか,「イシュタルの冥界下り」を収録。


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