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書記の読書記録#372『ローゼンバウム 統計的因果推論入門: 観察研究とランダム化実験』

Paul R. Rosenbaum(訳:阿部 貴行,岩崎 学)『ローゼンバウム 統計的因果推論入門: 観察研究とランダム化実験』のレビュー


レビュー

とにかく具体例が多い。ランダム比較化試験に始まり観察研究へと至るように,少しずつバイアスを導入する進行をとる。


もくじ

第I部 ランダム化実験

第1章 ランダム化臨床試験
1.1 敗血症性ショックに対する緊急治療
1.2 因果関係に関する問題
1.3 ランダム化は共変量のバランスをとる
1.4 積極的治療はより有効か

第2章 構 造
2.1 母集団
2.2 共変量
2.3 治療の割付け
2.4 処置による因果効果
2.5 有限母集団と標本における平均
2.6 平均因果効果
2.7 振り返り

第3章 ランダム化実験における因果推論
3.1 処置効果の有無の評価
3.2 単一処置実験
3.3 帰無仮説の検定:小標本での例示
3.4 ProCESS試験における処置の比較
3.5 効果の大きさ
3.6 振り返り

第4章 非合理性とポリオ
4.1 認知科学と公衆衛生に関する実験
4.2 選好は非合理的となりうるか
4.3 Salkポリオワクチンのランダム化による評価

第II部 観察研究

第5章 観察研究と実験研究の間
5.1 実験研究と観察研究の区別
5.2 完全ランダム化実験からの一歩
5.3 泣く赤ん坊
5.4 処置の割付け確率が同じ層同士の併合
5.5 マッチングされたペア
5.6 傾向スコア
5.7 観測された共変量に基づく調整が十分である条件
5.8 振り返り

第6章 自然実験
6.1 自然実験の例
6.2 自然実験のいくつかの特徴
6.3 2010年チリ地震と心的外傷後ストレス
6.4 振り返り

第7章 理論の精緻化
7.1 「理論の精緻化」とは
7.2 親の職業は子供を危険にさらすか
7.3 理論の精緻化
7.4 胎児性アルコール症候群
7.5 エビデンス因子
7.6 振り返り

第8章 準実験の諸手法
8.1 準実験の諸手法の例
8.2 複数の対照群の設定
8.3 カウンターパート
8.4 対照的アウトカム
8.5 不連続デザイン
8.6 振り返り

第9章 バイアスに対する感度
9.1 感度分析とは
9.2 処置のランダム割付けからの逸脱の定量化
9.3 感度分析の例
9.4 種々の研究の分析
9.5 振り返り

第10章 デザイン感度
10.1 デザイン感度とは
10.2 不均質性と因果関係
10.3 処置効果が大きい部分集団
10.4 クラスターへの処置の割付けとバイアスに対する感度
10.5 振り返り

第11章 マッチングの技法
11.1 概念と問題
11.2 科学論文におけるマッチングに基づく比較の記述
11.3 マッチングおよび観察研究の妥当性の論拠
11.4 マッチングによる比較のための技法
11.5 振り返り

第12章 気質によるバイアス
12.1 観測されないジェネリックバイアスとは
12.2 ラッシュ行動
12.3 いくつかの例
12.4 理論的考察
12.5 分離
12.6 振り返り

第13章 インスツルメント
13.1 インスツルメントとは
13.2 ランダム化奨励実験
13.3 未熟児の周産期ケア
13.4 インスツルメントの強化
13.5 振り返り

第14章 結 論


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