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書記の読書記録#88「構図がわかれば絵画がわかる」

布施英利「構図がわかれば絵画がわかる」のレビューと読書記録


レビュー

美術の見方を,身につけたい。いったい,何を学んだら,美術はわかるのか。大学を卒業した私は,美術史の研究には進まず,他の分野から美術の核心に迫る道を歩み始めた。美術史とは別の方法で,「美術の理論」をかたちにしたい。そう考えながら。ともあれ,あれから30年。いま,こんな本がある。(おわりに より)


美術について構図から見てみようといった感じの本。ところどころ著者のこだわりがみられる,特に仏像と美術解剖学についての掘り下げが深い(この辺は養老孟司に師事した影響が強いのだろう)。


読書記録

# 1p3〜128
・点によるアクセント・垂直線と地球の力,生命力・水平線と死,安定感・X対角線・三角形の安定感,逆三角形の不安定さ・インドの美と円,ストゥーパと回る動き・一点遠近法,三角形の配置・二点遠近法,実体を引き出す・三点遠近法,垂直方向の追加・絵画は2次元である,X対角線に張られた2次元・3次元と複数視点,屏風のジグザグ・曲線により動きを加えた4次元,螺旋と宇宙


# 2p130〜280
・世界を浮かび上がらせる光,光と影の効果・日の光の変化と時間,モネのモチーフ・ステンドグラス,モザイク壁画の光と色彩・モノから光へ・色がつくる構図,色彩遠近法・基本三原色と補色効果・白と黒,色彩の極限・人体の歴史:キクラデス美術,古代ギリシア,ルネサンス,マニエリスム,ロココ美術・仏像:ガンダーラとマトゥラー・釈迦の生涯(八相成道)・骨格:体幹,胸郭,体肢・人体のバランス


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