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書記の読書記録#94「アート/表現する身体 アフォーダンスの現場」

佐々木正人(編)「アート/表現する身体 アフォーダンスの現場」のレビューと読書記録


レビュー

アフォーダンス(affordance)とは、環境が動物に対して与える「意味」のことである。アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンによる造語であり、生態光学、生態心理学の基底的概念である。「与える、提供する」という意味の英語 afford から造られた。(Wikipediaより引用)

本書ではアフォーダンスの実例として,コーディネーション(演劇,一人芝居,指揮,楽器演奏),インフォメーション(アニメーション,舞台演劇,写真,文楽人形)について,科学的なアプローチを試みている。「表現」の第一人者を分析しようという意欲からして面白かった。


読書記録

# 1p1〜85
・生態心理学:インフォメーション(サーフェス,テクスチャ),コーディネーション・平田オリザ(青年団)の稽古スタイル:マイクロスリップの同時多発的生起,リカレンスプロットによる時間スケール・カクテルパーティ効果・イッセー尾形と不在の環境の特定・手ぶりによる環境の構造化・指さしによる他者の定位づけ


# 2p87〜151
・力学的撹乱の例としての人の音楽演奏・ボウイング運動と運動学的な不変項・指揮の運動解析,井上道義の多義的な身振り・弦楽器のヴィブラート,力学モデル・運動の差異と音楽・マルグリッドフランス


# 3p155〜263
・アニメーションと風の表現:より持ち上がる,戻る,はらまれる,はね上がる・流体力学による風の変化・土方巽と舞踏・視覚心理学における人の動作・単関節のキネマティクス・岩名雅記「あさじふ」の動作・写真とサーフェスの選択・配置と視覚的選択・新正卓と課題「家族の肖像」・文楽人形の運動制御,吉田勘弥との対談:足遣い,左遣い,首


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