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東洋医学の方剤#17 祛痰剤


重要な方剤

二陳湯/温胆湯/苓甘五味姜辛湯/半夏白朮天麻湯


燥湿化痰剤

二陳湯

湿痰に対する方剤である。辛温燥性の半夏を主とする。生姜は去痰の補助の他に半夏の毒性を低減する。陳皮は理気に,茯苓は滲湿にはたらき痰の生成を抑える。甘草は諸薬調和する。少量の烏梅は肺気を収斂する。

→附方

金水六君煎/加味二陳湯/理痰湯/竜蠓理痰湯/理飲湯

・三子養親湯

・指迷茯苓丸


清熱化痰剤

温胆湯

痰熱を除く方剤である。半夏が主で,清熱の竹茹が補佐して,枳実の配合により痰を下降させる。陳皮・茯苓は去痰を補助し,甘草・大棗・生姜は和胃にはたらく。

→附方

黄連温胆湯/竹茹温胆湯/十味温胆湯

・清気化痰丸

→附方

清金化痰丸/清肺湯

・小陥胸湯

→附方

柴胡陥胸湯

・滾痰丸

・消瘰丸

→附方

海藻玉壺湯


潤燥化痰剤

・貝母栝楼散


温化寒痰剤

・苓甘五味姜辛湯

寒飲を除去する方剤である。辛熱の乾姜が主で湿邪を除き,細辛は散寒を補助する。茯苓は滲湿に,五味子は斂肺にはたらき,甘草は調和諸薬する。

→附方

苓桂味甘湯/苓甘五味姜辛湯/苓甘味姜辛夏湯/苓甘味姜辛夏仁湯/苓甘味姜辛夏仁黄湯

・冷哮丸

・理中化痰丸


治風化痰剤

・止嗽散

半夏白朮天麻湯

風痰を除く方剤である。半夏天麻が主で眩暈頭痛を抑える。白朮・茯苓は袪湿に,陳皮は理気に,甘草・生姜・大棗は調和脾胃にはたらく。

→附方

導痰湯

・滌痰湯

→附方

六神湯

・定癇丸

・地黄飲子


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