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オーロラの日
先日世界中とはいってもあくまで低緯度エリアでしかありませんから、広島あたりはまったく無関係ではありましたが、オーロラが出たようです。磁気嵐ですね。
ヨーロッパではスイスあたりでも見えたそうなので、今更ですが欧州って随分北に位置するのだな、そういえば昔サッポロビールのCMで「ミュンヘン、サッポロ、ミルウォーキ」っていうのがありました。
緯度的に同じこの三都市はビール作りのメッカというわけだったと思います。なるほど札幌の緯度は北緯43度、ミュンヘンは48度、ミルウォーキーは43度です。だから今回北海道でオーロラが見えるということは、他の2都市あたりでも見えるということになるのでしょう。
ということで、多くの低緯度の地域の人は夜空を仰いだと思いますが、仰がなかった私が思い出したのは先日、本の話の中で紹介したガルシア=マルケスの「出会いはいつも八月」の中の主人公が島に持ってきた本の一冊。
「トリフィドの日」ですが、なんとSFなので妙齢の主人公が読むのか?と疑問符でしたが、そもそも読んだことないので、読まずに言うのはマルケスに失礼かと、図書館で借りました。
あらすじはnoteにアップされている方がいたので貼り付けます。
ここでも書かれているように冒頭の場面「地球が緑色の大流星群の中を通過し、翌朝、流星を見た者は一人残らず視力を失ってしまう」であります。
主人公はたまたま目を痛めて包帯でぐるぐる巻き、そこに看護師が来ます。
「とにかく空が流れ星で一杯なのよ」彼女は言った。「全部明るい緑色なの。おかげで顔がこわいような蒼ざめた色になって見えるわ。もう誰も彼もみーんながそれを見に外へ出てるわ。そして時々もう昼間みたいに明るくなるのーただ色は違うけどね。時々大きなので、見ると眼が痛くなるくらい明るいのが通るのよ。ほんとにすばらしい眺めだわ。こんなことはいままで一度もなかったって皆いってるわ。あなたがご覧になれないなんて、ほんとに可哀そうね」」
まあそれからが大変なのですが、もしかしたらこの度の磁気嵐
「地球を巨大な磁気嵐が襲い、低緯度地域では未だ見たこともないようなオーロラが出現した。数日後、オーロラを見た者は一人残らず視力を失ってしまう」
なんてね。
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