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お稽古ごとの月謝は

国立競技場は国民のものだと思います。だから新競技場の建設や五輪の騒動の時も国税から支出するのは全く問題ないと思っていました。
しかしどうやらそうではなくなるようです。国民のものではなく、ドコモらのものに

そもそも、こういう施設は赤字になって当然。国立競技場ですからそのタイトルにふさわしいものしか使用してはいけないと思いますが、その看板を使いたいという輩も少なからずいるでしょう。
ここの主体は「日本スポーツ振興センター(JSC)」という独立行政法人で、事業は
① スポーツ関連事業(大規模スポーツ施設の運営、スポーツ医・科学の研究とアスリートへの支援、スポーツ振興くじ(toto)の実施など)
② 災害共済給付関連事業(災害共済給付制度の運営、小中学校、幼稚園・保育所等における安全・健康保持の普及など)
です。では文科省管轄の似たような独立行政法人の「日本芸術文化振興会」はどうなっているでしょうか。
事業は
文化振興、各種芸術団体の芸術文化活動への助成金支出であり、具体的には伝統芸能や現代舞台芸術の公開及び公演。
伝統芸能の伝承者や現代舞台芸術の実演家の養成及び研修。
伝統芸能や現代舞台芸術に関する調査研究並びに資料収集とその利用の供する。
運営する国立劇場などの各劇場施設を、法人の事業主旨に沿った目的の利用に供する。
とあります。こちらは国立劇場、国立演芸場、国立能楽堂、国立文楽劇場、新国立劇場、国立劇場おきなわという施設ですが、こちらにはドコモのような民営委託はされていません。
スポーツであれ芸術であれ、いずれも主体は文科省、主催団体の運営によるもので、そこに補填として税金が投入されていますが、それは当たり前のこと。そもそもスポーツ・文化芸術は昔からいう「お稽古ごと」ですから、演じる人、教える人に対して月謝を支払うのは当たり前。やる人、見る人は対価を払う、この構造が原則だと思います。

不特定多数のスポーツ、芸術、文化振興のためだから、国の税金が投入されているのは当たり前で、民間委託という運営管理になると、基本この事業、公演は収益性があるのか、採算はどうなのかという尺度になりますので、人気がないと使わせてもらえない、というのは大いにあること。

今はテレビやメディアは大谷選手を花形に持ち上げていますが、数年前はテニスの「大坂なおみ」「錦織圭」がウィンブルドンなどでセンターコートに立っていた時代は、テニスの番組をガンガン流していました。今は?全米、全仏、全豪も取り上げることもない。
フィギュアスケートも花形であった「浅田真央」「羽生結弦」がプロになったら、あれだけやっていたグランプリシリーズも見る影はない。
もちろんフジサンケイがシャカリキにやっていた「F1グランプリ」も全くやってないでしょう。
ブームと作って、ブームが去ったらそんなものなのです、なぜならスポーツ・芸術文化振興はお金がかかる。これらはきれいごとではなく、興行と重なるからなのです。

予言してもいいです。この新国立競技場を民間に委託すると、
① 人が入らない、儲からない競技の使用は徐々に縮小、排除されていく
② 優先的に人の入る、儲かるイベントの使用が拡大する
③ なぜなら「JSC」は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森会長の儲け主義がDNAとして根付いているから

神宮外苑のこちらのビルに入っているJSPOもまた森氏が会長を務めたところ

そう裏金にドップリ染まっている安倍派の元会長ですから。

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