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底辺Vtuberがコラボをする意義

Vtuberを始めて1年半が過ぎた。
チャンネル登録者数は600人弱。同接は無いのが当たり前、コメントが来れば御の字。配信アーカイブや動画の再生数は30回を超えれば合格、100回を超えたら「おっ、伸びたな」といったところ。
どこに出しても恥ずかしくない、立派な底辺Vtuberだ。

そんな僕だが、先日初めてコラボ配信というものをした。
その結果およびそこで感じたことを、備忘録として記しておこうと思う。


チャンネルの方針と現状

まずは僕のチャンネルの現状を軽くまとめたい。
僕は主に、漫画やアニメや映画などについて、一作品ごとに感想を話している。「今日は鬼滅の刃について、どこが面白いのかを2時間たっぷり語ります!」といった具合だ。
まとまった時間をかけて話すために、事前にレジュメを用意して、それを元に話す形を取っている。

また、1人でブツブツ話しても面白い動画にはならないだろうと思い、基本的に友人との会話形式で話している。
1人で話すだけでは出てこない発見があって面白いし、オタク友達と居酒屋でダベっているようなイメージで気楽な雰囲気になるかな、という意図からだ。
僕としても、人がいるほうが配信をサボりにくくなる効果がある(笑)

同接よりもアーカイブ再生を狙って運用しているのだが、まあ、伸び悩んでいるというのが正直なところである。
インプレッションのクリック率は0.5~2%程度でそもそも低いのに、その上さらに平均再生率が3%~40%程度と大半が即離脱するので配信のスコアが下がり、インプレッション自体が減る。よくある負のスパイラルに陥っている。
流入経路の6~8割がブラウジング機能となっており、言い換えればリピーターがいないということである。
別にファンを作ろうとはしていないし、自分がファンのできるタイプの人間とも思っていないので、この経路自体は想定通り。が、であればなおのことクリック率の低さが課題となっている。

👆僕のチャンネルの視聴者の驚異的な偏りをご覧ください

さて、そんな僕とコラボしていただいた方は、活動開始からわずか半年でチャンネル登録者が500人に迫り、今も順調に伸び続けている。配信を覗けば常連のファンが並び、明るく誠実なキャラクターで続々と新規視聴者の心を捉えている。
そんな方とコラボをすれば、僕の側には相手方のファンに見てもらえるというメリットがある。一方で、相手方に僕とコラボをするメリットは特に無いが、甘言を弄してコラボを受けていただいた。

コラボした結果

数字から言うと、配信から10日経った時点での再生数は46回。僕のチャンネルではまずまずといったところ。
ただし通常の配信と比べてアーカイブは回らなかった。クリック率は0.8%と低く、視聴維持率も低め。おそらくスコアも低いと思われ、インプレッションも少ない。この感じだと、今後も伸びることは無いだろう。
とはいえ通常の配信と比べて著しく低いというほどではなく、普段と大差ない程度に収まっている。

反面、同接は通常よりも多く、特に相手方のリスナーに来ていただいたおかげで配信中の視聴維持率は非常に高かった。
また、コメントをたくさんいただいたおかげで、通常の配信ではほとんどできなかった“コメントを受けて話をする”という体験をさせてもらえた。

これは予想通りな面と、予想外の部分の両方がある。
アーカイブが回らなかったこと自体は、おおむね予想通りといえる。検索候補を盛り込んだタイトルや、ポップな雰囲気のサムネなど工夫はしたつもりだが、そもそも知名度の低いVtuberのコラボに興味を持つ人は少ないだろう。アーカイブの視聴維持率が低いのも同様の理由かと思われる。
とはいえ、正直に言ってもう少し再生数は上がると思っていた。100回は行ってほしかったが、結果として半分にも届かなかった。
なぜ事前の予想よりも伸びなかったか、反省点はいくつかある。

反省点

今回のコラボ配信についての反省は、大きく3点ある。
①企画ミス
②宣伝不足
③進行の不手際

①企画ミス

今回のコラボ配信では、“映画をもとに今年を振り返る”という内容で話した。相手方が映画系Vtuberということで、こうした一年を総括するような内容が良いのではないかと思ったのだ。
それに伴って、タイトルも関連ワードをふんだんに盛り込んで検索に引っかかりやすいようにした…つもりだが、思い返せばそもそもの企画が弱かったように思う。
先にも触れたとおり、そもそもの知名度が低いVtuberがコラボをするといっても、それだけで視聴者の耳目を集めることはないだろう。知らない人が「今年を振り返ります!」と言っても、フックが弱い。もう一ひねり必要だったと思う。
通常の配信に比べてアーカイブが回らなかったのも、おそらくこれが原因だろうか?要するに風呂敷を広げすぎたのだ。映画の話なら、もっとジャンルを絞るとか、何かしら方法があったのではないか。
コラボということに引っ張られすぎて、肝心の中身への意識がおろそかになってしまった。

②宣伝不足

これは突発的なアクシデントだったのだが、配信前日に風邪を引いてしまった。しかし、配信の翌日から出かける用事があったため、僕としてはできれば予定を変えたくなかった。
そのせいでギリギリまで配信の可否の判断を先延ばしにして、僕も相手方も当日に配信の宣伝をほとんどできなかった。
当日は午後まで寝込んでいたため、相手方からすれば配信があるのか否か分からないまま放置されたことになる。こちらの都合で振り回してしまい、申し訳ないことをしてしまった。
こちらとしても相手方の集客力を当て込んでいた面もあり、当日の宣伝ができなかったのは想定外だった。それでも相手方のファンの方には何人も来ていただいたのだが、もし万全の体調で朝から宣伝ができていれば、もう少し来てもらえたのでは……と思わずにはいられない。
たらればを言っても仕方のないことだが、せっかくコラボに来ていただいたのに不甲斐ない結果となってしまい、恐縮の至りである。

③進行の不手際

これは再生数や視聴維持率といった数字と直接の関係は無いが、進行のモタつきも反省点として挙げておく。
タイムスタンプを付けて各トピックごとの時間を見ると、ゴジラについての話が他よりも長かった。これは相手方の振ってきた話題なのだが、僕もご多分に漏れずゴジラは好きなので、おそらく事前に話のタネとして準備してくれたのだろう。
ゴジラの話をするのは一向に問題ないのだが、それを延々と話し続け、後半の話題を押してしまうのはいただけない。これはペース配分を見誤った僕の不手際である。
これは優先順位の問題で、一方的に話して僕だけが気持ちよくなるのが目的なら、通常の配信でやれば良い。ゲストをお招きして、相手方のファンの方にも見てもらう以上、そちらを立てた話し方をするのが道理だろう。
こうした点はゴジラ以外の面でも多々あり、経験の無さが露呈してしまった。反省しきりである。

コラボをする意義

長々とネガティブな面をあげつらってきたが、じゃあこのコラボが失敗だったのかといえば、そんなことはない。
数字の面では想定に及ばなかったし、諸々至らない点はあったが、それでもコラボをしてよかったと思う。シンプルに楽しかったからだ。
構想を練ったり、レイアウトを変えてみたり、あれこれ作業をするにも張り合いがあって楽しかった。
何よりも配信をして、初めましての方と話をして、コメントをいただいて、こうした楽しさは体感して初めて実感するものだとつくづく思った。
企画が甘かったというのは数字上の話であって、実際に会話をする上では大雑把に「映画の話をする」くらい幅があったほうが話しやすい。大いに盛り上がったし、とても楽しかった(と、僕は思う)。

また、Vtuberとしてコラボという形で話をすると、お互いに「視聴者に見られている」という意識が働き、独りよがりになりにくくなる効果があるような気がする。
見られているのは通常の配信でも同じだが、コラボでは相手の都合もあるため、うかつなことをして迷惑をかけてはいけないという(良い意味での)緊張感がある。お互いに「話の運びや段取りに気を付けよう」「わかりやすく丁寧な話し方をしよう」といった意識が生まれ、結果として気持ちよく話ができる場になったように思う。(特に相手方に確認をしたわけではないので、僕がそう思っているだけかもしれないが)

あれこれ述べてきたが、そういった感情的な面ではコラボをしてとてもよかった。コラボを受けていただいた相手方と、配信に来てコメントを送っていただいた視聴者の方には、本当に感謝しかない。
できれば数字の面でももう少し結果を出せるよう、精進していきたいと思う。

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