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家での勉強について⑤【理科の用語の勉強編】

前回は理科が得意な人の特徴や苦手な人は小学校の計算部分をやり直してみるとうまくいくことがある旨をお話させていただきました。

中学校の理科で点数が伸びやすい生徒の特徴はどんなものだったか思い返してみると、
○小学校の算数
 足し算、引き算、掛け算、割り算が定着している
 特に小数点を含む掛け算、割り算が正確にできる。
 掛け算と割り算において、どんな意味を持つ数値同士を掛けているのか、どんな
 意味をもつ数値をどんな意味をもつ数値で割っているのかを理解している。

○小学校の国語 
 文章を正確に読み取れる。
 文章からどんなことを出題者が聞いているのか汲み取ることができる。
 (高度)


このようなお話でした。

今回は用語の勉強の仕方についてです。

Step 1.  語句 ⇄ 意味 
自由自在に行き来できるようにする。

理科の用語に関しては「用語」を読んで、その意味を説明できるように練習をされている人が多いと思います。

例えば「飽和水溶液」という語句は、これ以上溶質溶媒に溶けない限度のところまで入っている水溶液という意味をもちます。
溶質を溶かす溶媒のキャパシティに対して満員になっているイメージです。
(水に溶質を溶かしていくと、それ以上溶けなくなり、飽和状態になります。)

語句を読んで、その意味を説明できるようにする。これは実践している人が多いと思います。
ある文章を読んで、それに対応する語句を答えられるようにする。

これ以上溶質溶媒に溶けない限度のところまで入っている水溶液をなんというか。→「飽和水溶液」

語句と意味を1対1対応で覚える。理科の学習の基礎となる初めの一歩です。

Step 2.  語句 ⇄ 語句  
語句と語句を関連づけてそれぞれの意味を結びつけたり、違いを答えられるようになる。

では用語同士の関係を結びつける作業はどうでしょうか?

例えば、「飽和水溶液」と「溶解度」

「飽和水溶液」
ある物質(溶媒)が水(溶質)が溶かすことのできる限界まで溶けきった水溶液のこと。

「溶解度」
ある物質を水100gにとかして飽和水溶液にした時のとかした物質の量。
物質によって水に溶かすことのできる最大量は異なる。
→塩と砂糖では100gのみずに溶ける最大量が異なる。

この場合だと「飽和水溶液」を正確に理解しつつ、「溶解度」について説明をする場合が多いかと思います。ただ、両方を正確に理解していることが今後の発展的な内容への対応がしやすくなります。

これがしっかりとできるだけでも点数は上がってきます。


Step 3.  語句 ⇄ 語句 ⇄ 語句  
複数の語句同士を関連づけて、その意味や関連性を説明できる。

「飽和水溶液」
ある物質(溶媒)が水(溶質)が溶かすことのできる限界まで溶けきった水溶液のこと。

「溶解度」
ある物質を水100gにとかして飽和水溶液にした時のとかした物質の量。
物質によって水に溶かすことのできる最大量は異なる。
→塩と砂糖では100gのみずに溶ける最大量が異なる。

「溶解度曲線」
溶解度というものは水の温度によって変化する。水の温度が○○℃の時は△△が何グラム溶けるという様子をグラフにしたもの。

何かを学ぶために新しい用語を覚えて、理解して組み合わせて課題に立ち向かっていく


この繰り返しになります。単元に出てくる内容をしっかりと理解することができれば点数は自然と上がってきます。

Step 4.  問題を解いてみる。実践に臨む。 

基礎を大事に反復してから実践に臨む。基礎として一生懸命積み重ねたものが結果として実ると意外と理科は楽しくなります。いきなり実践問題に挑戦するのも良いですが、基本的には基礎を積み重ねてからをお勧めします。

問題文をよく読んで出題者が何を意図しているのか、どんなことを思考させたいのか、どんな能力をみたいのか、何を答えとして引き出したいのか、そこまでわかるようになったら点数は恐らく90点を超えてくると思います。

間違えたところは、「どのように考えて間違えたのか」をはっきりとさせることが成長につながります。本気で考えてから答えること適当に答えて間違えるよりも遥かに得られるものが多くなり、次回同じミスをする可能性が減らせます。
この過程を疎かにするのは効率を良くしていく上でかなり勿体無いものになります。目先の時間の短縮も大切ですが、かえって先の時間を失うことにつながることもあるので復習はしっかりと行って自分の時間を正しく節約していくことが大切です。

このやり方、実は他の教科にも通ずるところがあるのでマスターすると勉強が捗るかなとも思います。

本質を見抜く力を養っていく上で理科の果たす役割は大きいと考えています。
賢い消費者になる上でも中学校の理科は役に立つと思います。

少しでも食わず嫌いで理科を嫌いな人が減って、理科の楽しさ、奥深さ、面白さを享受できる人が増えてそこから世界や考え方が広がっていくと嬉しいです。



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サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。