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国際女性デー③

3月8日は国際女性デーでした。googleさんの検索エンジンを利用したときに、サイトにはこんな偏見があると書いてありました。

○女性の化粧はマナー
○子育て中の女性に仕事は任せられない
○女性はリーダーに向いていない
○女性には補助的な仕事
○女性は理系が苦手
○育児家事は女性の役割
○女性に学歴は必要ない
○女らしさ、男らしさ


前回は「子育て中の女性に仕事は任せられない」のところについて思うところを書いてみました。
今回は3回目で、「女性はリーダーに向いていない」について思うところを書いていこうと思います。

個人的に感じているのは女性の「コミュニケーション能力の高さ」「観察眼の鋭さ」です。リーダーにはいろんなタイプのリーダーがいると思いますが、「部下とのコミュニケーション」、「観察を基にしたきめ細かい配慮」が男性よりも得意な方が多い印象です。女性はリーダーに向いていると考えています。(男性も女性もリーダーに向いている人がいます。性別だけでリーダーに向き不向きというのは決められません。)
男性のリーダーで多いのがトップダウン形式のワンマンというか支配型のリーダーシップという印象に対して、女性のリーダーは部下の能力を最大限引き出す支援型のリーダーという印象があります。

どっちがいいかというのは、結論は出ません。性別で括れるほどリーダーは簡単なポストではないと思います。ただ、今回言いたいことは女性もリーダーに適した方はいらっしゃって、職や部署によっては男性リーダーよりも成績を残すことになるのではないかと考えています。

脳科学を研究し、AIの研究をされている黒川伊保子さんという方が書いた「女の機嫌の直し方」という本にこんなことが書いてありました。(この本とても面白いと感じました。)

【女性脳の真骨頂、臨機応変力】
女性脳の中では、一部の体験記憶がその体験記憶を脳に格納した時の「心の動き」とセットでしまわれている。そして、その「心の動き」を検索キーとして、検索エンジンに紐付けされている。

このため、何か「心の動き」があった時、その「心の動き」をトリガーにして「過去の関連記憶」を芋づる式に引き出すことができる。これは何かことが起こった時に瞬時に関連記憶を引き出して、咄嗟に賢く動ける臨機応変力を担保してくれる
男性が理解できない井戸端会議は重要な情報共有源を担保してくれる力だ。

女性はこの力を「子育て」しながら高めてきたそう。
子どもがいる、いないに関わらず、女性には「心の動き」をハッシュタグのように使い「過去の関連記憶を瞬時に引き出す能力」が生まれつき備わっていて、日々大切な家族、仕事仲間、仕事自体にも、趣味や信条に至るまでこの能力を日々駆使していると書いてありました。

また、本の中にこんなことが書いてありました。

「他人の体験談」を「心の動き」をハッシュタグとして自分の中に取り込めれば「とっさの知恵」が爆発的に増やせる。どうすれば「心の動き」を作れるのか。「共感」である。

共感することで心の動きができて、ハッシュタグをつける。それで他者の体験を自分が体験したかのように記憶しておく。すごい能力だと思います。

女性が数人集まった時に始まることがある通称「井戸端会議」と言われるものがあります。あれは誰かがした体験談を皆でハッシュタグをつけて共有して記憶し、同様の体験をしそうになったときに咄嗟に回避できるセンスを身につけることができる重要なものだそう。
【追記】もちろん、全ての女性が話すことや井戸端会議、ガールズトークが好きなわけじゃないですよね。

女性が井戸端会議でずっと話していたり、ガールズトークが炸裂して何時間も話している状況はなかなか理解できない男性も一定数いらっしゃると思います。「よくあんなに話して話すことがなくならないよな」なんていう男友達もいました。笑
でも全く無駄なところはなくて、すごく高度な「インプット」をしているんですよね。その行為を脳科学的に紐解いていくと情報を共有している重要な作業になるんですね。

他者の経験を自分のものにして、必要になったら咄嗟にそれを活用できる女性の脳、すごすぎませんか?
読書が人の経験を自分の中にインプットできるものだとしたら、女性は人生を生きること自体がインプットになっているかもしれません。
優秀だ・・・。

(ちなみに男女の喧嘩の際に、女性が今喧嘩の原因となっている事象の他にも過去にあった喧嘩の原因などを芋づる式に引っ張り出してくることがあるのもこの機能によるものだそうです。でも良い思い出も芋づる式に引っ張り出せる側面もあるそうです。後者の方をたくさん引っ張り出せたらいいなと思います。)

女性リーダーがもっともっと増えて、企業の中や議員さんなどの女性リーダー同士が井戸端会議をするような状況が社会で当たり前にみられるようになったら、女性リーダーは更に輝くのではないかなと考えています。
もちろん異なる会社の女性リーダー同士の井戸端会議もすごい効果があると思います。高度の情報交換が行われそうな気がしています。

共感力が男性よりも高い傾向にある女性の脳は、孤立をあまり得意としないそうです。現在、女性リーダーが少ないため、社会・企業において女性リーダーはまだまだ孤立する傾向にあるそうです。女性の役員の数は男性に比べてまだ少ないこともこの孤立を象徴している気がします。女性リーダーが孤立しない社会・企業が増えていって欲しいです。

そのためには、社会や家庭でどのように働く女性をサポートしていくかも課題ですね。

「女性は家庭に入るもの」、「家事は女性が行う」、「育児は女性が担当する」という誤解もまだまだ根深く残ってしまっている人が多いです。現在では少しずつ「男性の育児休暇の取得」や「家事の分担」が促進されている傾向にあるように感じます。

少しずつ意識が変わりつつある世の中。「まだまだ」と感じる部分もありますが、歩みを止めずに進むことが必要なのかなと考えています。

もう一つだけ。

1966年に心理学者の三隅二不二氏らが提唱した理論で、リーダーを4つのタイプに分類する「PM理論」というものがあり、リーダーとリーダーシップは「P機能」と「M機能」の2つで構成されているという考え方のことです。今回はこれを例に挙げてみたいと思います。かなりシンプルにリーダーについて考えているので賛否あるようですが、わかりやすいので挙げさせていただきます。

P機能は、目的達成機能(Performance function)のことで、組織の目標達成や問題解決をする働きを差す。たとえば、納期に間に合うスケジュールを組む、作業をメンバーに割り振って効率化する、成績が振るわないメンバーを指導する、などが具体的な行動として挙げられる。つまり、先頭に立ってメンバーを引っ張る力が強いタイプであり、一般によく想像されるリーダー像といえる。

M機能は、集団維持機能(Maintenance function)のことで、メンバーとの人間関係を良好に保ち、組織の雰囲気作りをする働きのこと。M機能の行動は、個別面談でコミュニケーションを図る、人間関係のトラブル解決に関与する、メンバーが交流する場を設ける、メンバーの労をねぎらうなどがある。リーダーシップのイメージとやや離れていると感じる方もいるが、メンバーをひとつにまとめて統率を図るためには必要不可欠な能力。

P機能とM機能をどちらも持っている人が、「理想のリーダー」と考えるのがPM理論の本質です。
P機能とM機能の高低差により、次の4つのタイプに分類されます。

 ・【PM型】(P機能、M機能ともに大きい)…両方の能力が備わっており、組織をまとめながら目標を達成できる、理想像にふさわしいリーダータイプ

・【Pm型】(P機能が大きくM機能が小さい)…目標を達成できる反面、組織をまとめる力に欠けるタイプ

 ・【pM型】(P機能が小さくM機能が大きい)…集団をまとめる力はあるものの、目標を達成できないタイプ

・【pm型】(P機能・M機能ともに小さい)…目標を達成する力と、集団をまとめる力も弱い、リーダーにふさわしくないタイプ

この理論でいうと理想のリーダーは、どちらかが欠けているのではなく、両方がバランス良く備わっていることが重要といえます。

女性は十分この理論でいう【PM型】のリーダーになれる可能性があると考えています。偏見かもしれませんが、Pは人それぞれで、Mのところは女性の方が男性よりも得意な方が多いのではないかなと感じています。

リーダーについて今回お話しをさせていただきましたが、書かせていただいて改めて、「女性はリーダーに向いていない」という意見に対して「そんなことはない、寧ろ(脳の)特性的に向いている」と考えるようになりました。
寧ろ女性のリーダーが増えることはとても楽しみですし、希望が見えてくると感じています。女性が向いている、男性が向いているという議論はあんまり意味をなさないということも感じています。


将来の日本がどうなっていくのか、女性の社会進出を応援できるような行動をしつつ、見ていきたいと思います。

それにしても男女の脳の構造の違いって本当に面白いなと感じています。
またnoteに書きたい内容が出てきました・・・。


読んでいただいてありがとうございました。




サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。