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ワレ定年二突入セリ! 【#12 「定年で辞める」先輩社員の決断の巻】

2024年春、私は37〜8年勤めた会社で定年を迎えた。
55歳の時に会社は定年退職に向けた説明をしてくれた。
あれから5年、私が定年を迎えるにあたり、何を学び、どう考え、どんな決断をしたのか?
いま次々と直面している定年近辺の手続きや決断について、備忘録として記録していこうと思う。
このnoteが私と似た状況の後輩たちにとって、少しでも参考になるように願う。

 2024年に入り私の定年まであと半年を切った。そんなタイミングで近所に住む先輩社員がいよいよ来月定年を迎えるという。
 彼とは同じグループ会社の社員同士で、30年以上前から仕事をしてきた仲なので、1年ほど前から顔を合わせる度に定年に関する情報交換をしてきた(そこで読んだのがこの「マンガと図解 お金の教科書」)が、そこで感じたのは”定年のタイミングが近づくに連れて会社からの情報が増える”という事だ。

 55歳の時に人事に呼ばれ、60歳の定年に向けた説明を受けたことは第1回で書いた。その後、定年6ヶ月前のタイミングで人事に呼び出され、再雇用制度や、再就職支援サポートの説明を受けた。
再就職支援サポートと言ってもグループ会社の先輩でこの制度を利用し、転職を成功させた人は聞いたことがなく、あまり興味を持つことはできなかった。 
60歳を過ぎ、まったく畑違いの会社で経験のない仕事を続けるという選択肢を選ぶ人はどのくらいいるのだろう? 私にその考えは全くない。


 2024 年に入ってすぐ、休みの日にその先輩社員と近所で食事をすることにした。すると、彼はもう(定年直前なので)人事から最後の説明も受けていた。
そして彼が出した答えは「定年退職のタイミングで会社を辞め、仕事をしない」という生き方だった
 聞けば持ち家ではないが借金もなく、趣味の仲間もいるし、教育費などの出費もないのだから、退職金と年金をやりくりすれば無理に働く必要が無いという結論になったそうだ。

 いまの60歳は一昔前とは違い、まだ身体も動き気力も十分あるので、経済的な問題がなくても働きたい人は多いだろう。
 また、働くのを止めると時間を持て余す人もいるだろう。1日何の予定もなく、長時間テレビやパソコンの前にいるだけの退屈な毎日は避けたい。
 ただなんとなく”定年退職したら働かない生活”をしようとしても、仕事をしていた時間をどう過ごすのか? 彼はそのイメージができたから「定年退職したら仕事をしない」と決断したのだろう。彼はバイクが趣味で、仲間とツーリングに行き、友人も多い。 新しい生活で手にする”いままで働いていた時間”をどう使うのか? それを考えるのが楽しみなのだという。

 彼が定年退職してまだ数ヶ月。
再び働き始めたという話はまだ聞かないので、まだ自分の時間を謳歌しているのだろう。
身体が元気で時間がある。60年の中で今が一番いい時間なのかもしれない。

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