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先生からのご相談「子どもたちのプレゼンが、なかなか本質的にならない」
こんにちは、子どもが教える学校の鈴木です。
先日、小学校の先生からDMでご相談をいただきました。
同じようなご相談をお受けしたこともあり、本日お答えした内容をもとに記事にしてみます😊
ご質問の概要:
1人1台整備されたタブレットを使って、プレゼンを子どもたちにやってもらっているが、なかなか子どもたちの「本質」に迫る形にならない
調べた事実をまとめることはできるが、その先の私はこう思うという「意見」が出てこない
みんなに発表してもらっても、単調な報告になって、やらされ感が否めない
プレゼン指導に必要なことは?
・・・
これって、とてもあるあるだと感じます。先日も小6息子の公開授業に参加した際、「日本の貿易の特徴」について、各班が発表していたのですが、どの班も調べたことの羅列に留まっていたのが印象的でした。
調べた上で、どう感じた?
何か問題はありそうかな?
じゃあ、どうすればいい?
そんな風に学習が一歩踏み込めると、学びに主体性が生まれますし、より踏み込んだ形で意見を交わすことも出来ますよね。
というわけで、この件に関する私の考えをまとめてみました。
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鈴木の考え:
そもそも、子どもたちは、自分が調べたこと、知ったこと=情報にこそ価値があると(無自覚に)感じています。
学校では、知識を学びます。だから、それに価値があると子どもたちが考えるのは当然のこと。
だから、子どもたちは、授業で何か探究テーマを与えられれば、情報を一生懸命、調べて、まとめて、発表して以上終わり、となるのは当然です。
・
しかし、プレゼンで大事なのは、情報ももちろんですが、発表者の考えや思い、意見だったりします。
大事な会社の会議や、国連の会議で、どれだけ立派な情報を並び立てても、人は動かせませんよね。
極論、情報はネットをググれば出てきますが、考えや思いは、その人の中にしかありません。
それらこそが話の聞き手の心を動かす、行動に駆り立てる、そのことを子どもたちに「懇々と伝える」ことからプレゼン指導は始まると思っています。
・ネットで調べられる情報よりも
君たちの中にある思いや考えこそが
価値があるということ
・人と例え違っていても
君の意見が何かを変えるきっかけや、
誰かに勇気を与える可能性があること
まずはこれらを大人が子どもたちにプレゼンするわけですね😉
・
これらを伝えた上で、1番大事なのは、指導者が子どもたちに取り組んでもらう「プレゼンテーマ」を何にするかだと思います。
自分の思いや考えを表現し、相手にいかに伝わり納得してもらえるように工夫できるか、がプレゼンの主な学習テーマなので、
まずは「思いや考え」が芽生えやすいテーマを指導者が設定してあげることが大事だと考えます。
いきなり、世界平和、
いきなり、いじめ撲滅、
と大仰なものでなく、
まずは、自分の好きなこと、推したいもの、伝えたいこと、そこから始めていく。
それらを伝える中で、伝わったという手応え、意見が誰かに採用されたという自信、伝わらなかったもどかしさや試行錯誤は、
必ずや「自分の学び」になるからです。
というわけで、テーマの設定がプレゼン指導においては何よりも大事と言えるでしょう。どんな授業にしたいかという哲学が滲み出るところでもあります☺️
・
例えばこんなテーマです。
(過去の子どもたちの発表です)
・今のゲームは一味違う!
・この本面白いからクラスメイトに勧めたい!
・大好きなペットたちが殺処分されるなんて!
・あのアイドルってカッコいいだけじゃない!
・宇宙ってみんなが思ってるよりすごいんだぞ!
・この曲聴いてみて、気持ちが救われるから!
・思春期に差し掛かった私の処方箋!
子どもたちの内発的動機が着火しやすいテーマだと、単なる情報の羅列ではなく、そこに、自分の意見や考えを盛り込んだその子らしいプレゼンになるはずです。
またたとえ・・
世界平和やイジメ撲滅といった、テーマ自体が大きなもので自分ごととはかけ離れやすいものであっても、
ちゃんとそれぞれの子どもたちの原体験と結びつけて、自分ごととして捉えられるように、
テーマに余白を作り、大人が子どもたちの思いを引き出す手伝いをすることも大事だなと考えます。
・
せっかくプレゼンを学ぶなら、通り一遍のどこかで聞き覚えがある上っ面の発表よりも、
「私はこう思う❗️」
「なぜなら、こんなことがあって❗️」
「だから、こう感じている❗️」
話にリアリティが増し、当事者意識がみなぎり、
それが共感や説得力となり、聞き手を動かすプレゼンやコミュニケーションを体感してもらいたいなと思うのです。
プレゼン指導というと、指導の方法に目が行きますが、「テーマの設定」でその先の明暗がはっきり分かれると言っても過言じゃないなと思います。
・
その上で、
君たちの意見は宝物だよ、ぜひ聞かせて欲しい、発表してみよう、このプレゼンがきっかけで
何かが変わるかもしれないよ
そうやって思いを人に伝えることの可能性を誰よりも心から信じて、子どもたちに声がけをする。
その先で、指導者である大人は、子どもたちが「伝えたいことを見つけ、伝えたいことを言葉にし、整理する」その伴走者として対話に努める、
そんな感じかなと考えています。
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伝えたいことを見つける質問や、情報を整理するフレームワークなどは、定型で準備しつつも、大人はとにかく子どもたちの心の内側に関心を注ぐ。
何を考えてるの?
教えて!聞きたいな!
その興味関心のベクトルこそが子どもたちの「伝える技術、プレゼン力」を加速させると思うのです。
#学校の先生向けにこういうことを
#お伝えしたり 、
#同じ悩みに着面している先生同士で
#会話できる場を作りたいなと考えています
子どもが教える学校 鈴木深雪
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