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『ガイアの夜明け』を視聴して 質問したいこともたくさん 立教大学兼古ゼミ

10日の「連携授業」を前に、立教大学の兼古ゼミの2年生が、6月6日放送の『ガイアの夜明け』“ニッポン家電”再び世界へ ~密着!小さなメーカーの闘い~”を視聴、感想を書きました。

◆ 私は今回の動画を見て初めてシリウスという会社、スイトルボディという商品を知りました。シリウスという会社の『世にない商品を新たな視点で開発し、新たな市場を拓く会社』という方針が様々なニーズに応えようとしていて社会発展に良い影響を与えているのではないかと考えました。特に近年人手不足が加速している介護業界に着目して商品を開発しているところが新しくてとても良いと感じました。さらに東南アジアに注目し、その中でも躍進に関わる都市はベトナムであるとターゲットも絞り、普及を進めようとしていることから、本当にニーズもある場所にニーズのある商品を提供していてすごいなと感じました。

◆ シリウスの商品は、それぞれの国の社会問題に沿って開発されているということが印象に残った。日本では高齢化が問題であるが、それと同じようにアジアの多くの地域でも高齢化は問題となってきているため、ニーズがあるところにターゲットを絞って商品を売り込みに行くという戦略を学んだ。日本の家電は世界でも多く流通していると思っていたため、世界家電ランキングにランクインしているのは5位のパナソニックのみということに驚いた。しかし、メード・イン・ジャパンの価値を一度失ってしまうと取り戻すことが難しいという内容が映像の中であったように、現在メード・イン・ジャパンにある価値を失わないためにも、品質を下げないことで値段も下げることができないため、価格の低さという点で中国や韓国に負けてしまうことは仕方のないことなのではないかと感じた。また、日本における高齢化以外の社会問題に対する商品の開発などは現在行われているのかどうかが気になった。

◆ サンヨーへの社長の熱い気持ちが動画全体の中で非常に伝わってきた。スイトルボディという画期的で斬新な商品の売り出しにおいて何度も試行を重ねて何か不具合があれば原因を見つけ改善する様には生産から消費の過程への困難な道のりを考えさせられた。メイドインジャパンと聞くと多くの人は信頼できるという認識でいたが映像でもあったように世界で見ると現代では価格競争に負けて下火であることは驚きであった。介護にとどまらず冠婚葬祭、医療など様々な業界へ需要を見出すことや海外へ遠征し営業するスタイルの積極性を感じた。

◆ 高齢化社会は日本だけでなく、世界でも多くの国がすでに直面している、またはいずれ向き合わなければならなくなる問題なので、日本で先行するメーカーにはかなわないかもしれないけれど、海外という舞台では勝るように努力している点、また、メイドインジャパンの品質を海外に向けて発信し、社会貢献している点で、非常に有意義な事業だと思った。実際に現場へ出向き、時間計測をして、対象者の表情や様子から直に使用感を確認する様子を見て、顧客に寄り添う姿勢が素晴らしいと思った。一人を洗うのに2~3人で30分かかり、水が1000リットル必要だったのが、お湯を出しながら吸い取るという画期的な発想で、人の負担を減らし、水も1リットルで済むようになったという事実から、開発者の発想力に衝撃を受けた。デザインや設計は日本で行い、形にするのは海外で行うものの、最終的な検品は日本で行い、品質を保証する点で、日本の技術に対するプライドが垣間見えて、感銘を受けた。

◆ まず、このビデオを視聴して登場する小さなメーカーたちが直面する課題と、それを克服しようとする姿勢に感銘を受けた。資金力や人材が限られている中で、彼らは独自の技術やアイデアを武器に市場に挑んでいた。特に、ある企業が自社製品を改良し続けるために徹夜で研究開発を行っているシーンには、その情熱と努力がひしひしと伝わってきた。日本製品の品質の高さや、細部にわたる丁寧な作り込み、耐久性の高さは依然として多くの消費者に支持されている。これらの特徴がどのようにして実現されているのかが詳しく紹介されており、製品に込められた職人たちの誇りと技術力を感じることができた。

さらに、グローバル市場での戦略にも注目した。小さなメーカーがいかにして海外市場に進出し、成功を収めているのか、その戦略と工夫が描かれていた。現地のニーズを細かく分析し、現地のパートナーと協力して販売網を構築するなど、地道な努力が成果を生んでいる様子がよく伝わってきた。

一方で、批判的な点として、これらの企業の取り組みが果たして長期的に持続可能なのかという疑問も浮かんだ。番組内で取り上げられた企業の多くが、短期的な成果を上げるために従業員に過度な負担をかけているように見受けられた。徹夜での研究開発や長時間労働が頻繁に描かれていましたが、これは一時的な解決策に過ぎず、持続可能なビジネスモデルとは言えない。労働環境の改善や従業員のワークライフバランスを考慮することが、今後の成功にとって重要であると感じた。

また、日本製品の品質の高さを再確認できる一方で、グローバル市場での競争力をどう維持するのかという点にも課題が残ると感じた。日本製品は確かに優れた品質を持っていますが、価格競争や市場のニーズに柔軟に対応する必要がある。番組では一部の成功事例が紹介されていましたが、それが他の企業にも適用できるのかは不明である。特に、中小企業がどのようにして継続的にイノベーションを起こし、競争力を保つのかについては、具体的な戦略が示されていなかったように思う。

さらに、番組の構成にも若干の問題を感じた。成功事例に焦点を当てすぎており、失敗事例や困難な状況に対する対応策についての深掘りが不足していた。視聴者としては、成功だけでなく失敗からも学びたいと思うものだ。よりバランスの取れた視点で、小さなメーカーが直面する現実の厳しさを伝えることができれば、さらに有益な番組になったのではないかと思う。

総じて、『ガイアの夜明け「“ニッポン家電”再び世界~密着!小さなメーカーの闘い~」』は、日本の家電業界の現状と挑戦を描いた興味深いドキュメンタリーであった。しかし、持続可能性や労働環境、具体的な戦略の不足といった課題も明らかになった。これらの点が改善されれば、より多くの企業が成功を収め、日本の家電業界が再び世界で輝く日が来ることを期待している。

◆ ガイアの夜明を見て
 画期的なアイディアが商品となり、実際に利用者の手元に届くまでにはたくさんの人が関わっていることを知ることができた。特に、海外の工場で生産していることに驚いた。海外発注したものを日本で試したり、改善点を指摘したりするのは大変だろう。それを日本人だけでなく、現地の工場の責任者も協力してより良い商品を作ろうとしている点が印象的だった。

また今まで「営業」という仕事のイメージがあまりできていなかったが、この番組で日本全国、ましては海外まで足を運んで営業をしていて、「営業」の詳しいイメージを持つことができた。

質問
TO番組製作者様
①     海外営業の途中でゴムパッキンの欠落が原因で「スイトルボディ」がうまく作動しなかったシーンは焦りがこちらにも伝わってきた。テレビ番組の構成で考えると起承転結の「転」の部分になるのではないかと思った。ドキュメンタリーを作る際も番組のストーリー性や、構成は意識しているのだろうか?

TOメーカー様
②     日本で検品したら中国で生産していたとしても「メイドインジャパン」を名乗って良いのでしょうか?
③     「スイトルボディ」は正直、濡れタオルで体を拭くのと同じなのでは?と思ってしまったのですが、濡れタオルで体を拭くよりも「シャワーに入った感」が強かったりするのでしょうか?
④     本体を分解して洗うのが難しそうだなと思いました。
⑤     専用のソープが必要なのはなぜなのでしょうか。使えるソープを限定することも販売戦略の一つですか?
⑥     SANYO時代を知らない若手社員の方でもSANYOへの想いなどはあるのでしょうか?
⑦     使える水の量が限られている被災地でとても役にたつと思いました!すでに被災地で使用された例などはありますか?

◆ 少ない社員の中で今までに見たことのないアイデアを考えて製品を実際に形にするというのがなかなかできないことだと思いました。日本だけでなく世界へ向けて製品を販売している姿から家電に対して夢や家電に対する自信を感じました。家電には開発者の夢や思いやりが詰まっていて私たちは日ごろ当たり前に使っていて家電に囲まれて生活しているが、家電が販売されるまでの過程で一つの家電に対してこんなにも多くの人が考えをめぐらせているというのが改めて考えさせられた部分でした。

◆ メーカーでの商品開発では、既存の応用と固定概念に縛られない発想の必要性を実感した(例えば「スイトルボディ」。既存の応用=シャワーヘッドの利用+固定概念に縛られない発想=お風呂場にいなくてもベッドの上でお風呂に入れる)。その上でその商品がしっかりと顧客のニーズに当てはまっており、加えて想定外の界隈のニーズにもハマるというシーンも見られた。このことから、新しい商品が開発され、それがヒットするということはある種の奇跡に近いものであるように思った。

また、「メイドインジャパン」の品質を復活させるための苦悩を見て、改めて日本産へのユーザーの信頼と期待のようなものを感じさせられるとともに、マーカー側の意地を感じた。

◆ スイトルボディという名前はとても直感的でわかりやすい名前だと思った。介護を受ける方は高齢の方が多いため、名前が直感でわかりやすいことは、受け入れられやすさを考えるうえで非常に重要である。その点で見ると、単純な名前ではあるがとても良い名前であると感じた。映像では機材の故障にチーム一丸となって対処する様子が映っていたが、自分たちの製品の品質にこだわる姿勢からメイドインジャパンにかける思いが伝わってきて、シリウスの人々の熱意を感じる事ができた。不良品を徹底的に調べ上げて原因を特定したり、工場の製造過程に検品作業を追加することで不良品の製造を防止したりという取り組みが素晴らしく、シリウスの活動をとても応援したくなった。

◆ 家電についてあまり詳しくはないですが、現在日本でも韓国メディアが流行りをみせ、その影響か洋服、化粧品やスキンケア用品など、日本の商品ではなく韓国やその他の国の商品を購入する者が増加していると考えます。日本が他国に勝るにはシリウスのスイトルボディのような他にはない、全く新しいものやメイドインジャパンの商品の良質さをアピールしていくべきであると思いました.スイトルのような全く新しいもののアイディアをどの様にどの様な流れで出していったのか気になりました。17人しかいない会社で一人一人の力を引き立てているのを見ていて理解できました。アジアでの日本の家電製品が減っていっていることが動画から見て取れましたが、日本製品の減少に対してどのように戦っていくべきであると考えていますか。

ガイアの夜明けとても面白かったです。ハプニングもあり、社長の苦悩や挑戦も伝わってきました。

(以上、10人)

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