#朗読劇BLT を終えて。

「無事に」終演いたしました!

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公演からちょうど一週間が経ちました。
鈴木区としては2019年11月の『ラストオーダー90分』以来、ちょうど一年ぶりの公演。無事に、本当に「無事に」終えられたこと、嬉しく思います。
もちろん公演終了から二週間は何が起こるか分からないので様子見期間中ですが、最悪のシナリオである「公演中止」「稽古場・劇場でのクラスター発生」は免れたのだと安堵しているところです。まだ油断大敵ですが。

これまで当たり前のように書いてきた「無事に」という言葉がここまで重たいものになるなんて。公演から数日経ってあれは全部夢だったのかと錯覚する瞬間もあるけど、スマホ破裂しそうなくらいにぱんぱんの写真フォルダを見て、
「なんだ、ただの夢のような時間だったのか」と再認識……。
今はただただ感謝の時間です。公演のアーカイブも11/15㈰まで残ってるので、まだ未見の方は、ぜひ観てみてくださいね。

※11/24追記※
公演終了から二週間以上が経過し、キャスト・スタッフそしてご来場者様からも新型コロナウイルス発症/感染/陽性者のご連絡はなく、改めて無事に公演を終えられましたことをご報告致します。

今公演の感染症対策について。

劇場でご観劇された方はお気づきだったかと思いますが、やれることはすべてやったつもりです。
稽古場は常時ドアを開け5台の扇風機を稼働させ換気を徹底、加えて床や椅子、小道具の除菌、日々の検温・手指の消毒、土足の禁止、マスク着用(マウスシールドは無意味と判断したので却下)、稽古時間の短縮……劇場に入ってからはさらに、常時全窓の開放(気温低くなくてよかった)、場内4箇所に靴裏除菌マット設置、楽屋テーブルに仕切り板の設置、演者の客席エリアへの立ち入り禁止、舞台前面にアクリル板設置、上演中も定期的に換気、客席に保護シート設置等々──

演出面でも「至近距離で向き合ってのセリフ無し」「舞台美術のパネルにも通気の隙間」「マイクカバーは休憩&終演時に総入れ替え」「舞台袖に空気清浄機設置(エルタマでいただいたものです!)」「衣裳・小道具の共有無し」等々──

こ、これが未来の演劇か……!!

キャスト・スタッフの中から一人も発熱者・体調不良者が出なかったことも幸いでした。本番期間中に発熱者が出たら即公演中止の覚悟で挑んでました、毎日祈る思いで劇場入りしたものです……気苦労で身体じゅうのリンパ詰まりました。

マスクの下は笑顔です!

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新鮮だったのは、マスクしてても稽古はできる! って事実に気づけたこと。
そりゃ息苦しいし喋りづらいけど、今はガマン。劇場でのマイクチェックと最終リハーサル(ゲネプロ)まで、僕はみんなの演じてる顔を見ていない状態でした。
……変なこと言うと、ゲネでみんながマスク外して芝居を始めた瞬間、めっちゃエモかったなあ。

「こいつ……ついに力を解放しやがった……ッ!!」的な。

マスク姿も長いということで、衣裳スタッフ・谷口菜摘が、洗えるマスクを作ってくれました! これがまた快適で、水着素材で伸縮性もあり速乾性も高いのでヘアメイクで汚れてもすぐに洗えるという利点まもれ色もシルバーでイケてるぞ!

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写真はそんなメンバー谷口。今回の全衣裳も担当。きれいなブルーグリーンで公演を彩ってくれました!

作品について。

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『BLT』は、もとは某スクールのワークショップ用に書いたドラマCD(全5話の短編オムニバス)の台本で、それを舞台版にリメイクして5年前に鈴木区で上演し、好評を博した作品でした。
それを今回朗読劇化した形になるので、簡単に言うと、遠回りして最終的に大きく成長して本来の形に戻ったことになりますね。

扱ったジャンル的に刺激的な言葉も飛び交いますが、物語のテーマは
「一歩、外の世界へ」
自分の価値観と向き合った主人公が結論を出す話です。はからずも、今の情勢とすごくリンクしていたのと、声優陣が演じることでさらにパワーを増したなぁ、という怪我の功名。ハコが小劇場だったという臨場感も良かったのかな。企画したのは昨夏でしたが、こんな形に昇華するとは思いもよらなかったです。
当時書いた自分のセリフにも勢いがあって、負けてられんなと思ったりもしました。

8000円のチケット代。

たっか!!
……わかります、わかりますよ。だって過去の朗読劇『キミが、No.1』は3800円だよ!? 『Tune!』で5000円だよ!? 本来の5月公演の際には6300円だったんですが、コロナの影響(規模縮小な上に、客席50%減)ではどう考えても大赤字確定だったので、トントンのギリラインを狙った料金設定でした……すいません!

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ただそこから先は未来の技術「ライブ配信」の力に助けられました。
本当に多くの方に観ていただけて、初めての試みで苦労やトラブルもありましたが、やってよかった!! 公演終了後もしばらくみんなと作品を共有できるって素敵ですね。画質も音質も良かったし、これからはこのライブ配信技術が、演劇の常識になっていくんだろうなぁ。そんな変化の渦中に身を置けたこと、嬉しく思います。

公演はDVDにもなります。
【CM】https://www.youtube.com/watch?v=K_0WEf6Il-M&feature=youtu.be
よろしければ是非、ご自宅でも作品を楽しんでくださいね。
ご予約はコチラから!!

朗読劇と演劇の違いは……?

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朗読劇と一言でいっても、色んなスタイルがあると思います。具体的には

①【朗読】
語り手がモノローグや情景描写を朗読していき、聴者は語り口から物語をイメージしていくもの。基本的には一人の語り手が世界観を作り、他の演者がセリフパートを担当することも。
②【リーディング劇】
アフレコのようなスタイルで掛け合いを聴者に見せていくもの。イベントなどでよくやるスタイル? 基本的には台本片手にスタンドマイク前に立ち横並びで演出されることが多い。発話者以外は座っていることも多い。
③【かけ合い】
台本は手にしているものの、演者同士が向き合い、ミザンス(立ち位置や動きあり)の中でセリフをかけ合いしていくもの。スタンドマイクはなく地声かピンマイクで音声を拾う。演劇でいう「立ちげいこ」に近く、ほぼ「台本持ったお芝居」。
【読み聞かせ】
一人で全部やっちゃう。身近なところでは、お子さんへの「読み聞かせ」など。究極は落語? やれる人はほぼ達人レベル。

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かなと思うんですが(あくまで鈴木考え、諸説あり)、鈴木区の場合は②と③をブレンドした演出法ですね。特に第1話や前回の『キミが、No.1』は、マイク位置を移動することで時間や空間を切り分けて場面転換するスタイルで……
これぶっちゃけ、意外と他はやってない技法なんじゃ……と思ってます。
第2話は②に近いけど、マイクを半円型に設置して、演者同士の顔や目線が若干見やすくしてあります。ディズニーのアフレコスタジオをイメージしました。

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写真は『キミが、No.1』舞台写真。この時は1本のマイクに二人はいるという演出も使えたので、もう少し幅に広がりがありました。最終的には客席の外側に円形にマイク置いて朗読やってみたいんだけどなあー、ご時世的にまだ無理だなあー。あー。

朗読劇の武器は「ホンの面白さを純度高く届けられる」こと。

今回はその威力を身をもって理解しました。
声・言葉の持つ力こそが演劇だ! 声優、すごい!

今回の座組。

いや、もう、まじ、終わってみれば、ただの劇団!(笑)
本番前の楽屋のやかましさ、終演後の名残惜しさ、仲の良さ、キャリアのバランス……すべてが。見ていてむしろ懐かしかったくらい。千秋楽後も、楽屋の片付けは鈴木区メンバーでやると言ってあったのにキャストみんなで手伝ってくれて……なおかつ、そこから名残惜しさからか、なかなかみんな帰らないという(劇団あるある)。

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何枚撮ったっけ? ってぐらい事あるごとに集合写真撮るし、弁当は取り合いになるしで、楽しかったーーー。
いつも思うけど、本当に人に支えられているなって……。嬉しいなあ、やってよかったなあ。
「作品」だけじゃなく「場」も作れるのが「劇団」のいいとこだよね。

キャスト紹介!

オフィシャルの写真は使用許可とか色々あるので、現在絶賛予約受付中の公演フォトブックを待ってもらうとして(ド宣伝)、出演してくれたキャストみんなを鈴木目線で紹介していきますよ!

志ノ村フーコ役/相羽あいな
出会ったのは5年前。とある劇団の宴席でした。
同じ学校出身だったのとプロレス好きであることもあって意気投合しまして、その日はめっちゃお酒呑んだんですよね。
その後プロレスデビューしたことを知って第2戦を観戦に行ったんだけど、会ったのはその宴席だけで、その後、ブシロードさんで声優デビューしたことを人づてに聞いて超ビックリしたぐらい。昨年末のRoselia×RASの対バンライブ、スゲかったなぁ〜……。
当時プロレス観戦した時の写真ないかなーって思ったけど、セコンドしてる安納サオリの写真しかなかったわ〜!

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おっと芝居の話だ。
今回第1話の主人公ということでプレッシャー的なものもあったと思うんだけど、本番の板の上ではそれは全く感じさせず、さすがプロレスラー! さすがメインボーカリスト! て思って見てました。まず声が強いね。あとメンタル。今回は弱い女の子の役だったのでそのあたり苦労したかもだけど、最終的にお芝居は演者の器なんで、どんなフーコになろうとオールOKの気持ちでキャスティングしました。
いい形の再会だったなぁ。こういうことがあるから演劇は楽しい。

桃見ミサ役/倉知玲鳳
いや〜今回楽しそうだったな〜倉知。ミサという飛び道具的なキャラをしっかり乗りこなしてくれて、お客さん人気も高かったような肌感。
倉知とは、数年前にやった鈴木区ワークショップに参加してきたことが出会い。
当時はデビュー前だったけど、あれからコンテンツの仕事も決まって……ずいぶん忙しくなったなあ。そんな多忙な中でも「たくさん芝居したい!」と思えるハートは宝物。今後もその根っこは大事にして欲しい。
鈴木区には『魂殻少女』以来の登場。あの時も稽古場でさんざん悩みまくって結局本番はハジケてたから、本番に強いタイプなんだろうな、ずるいぞ!

種垣リホ役/ブリドカットセーラ恵美
セーラちゃんとは数年前、とある飲み会で一緒になって。その時に舞台への愛を涙ながらに熱弁されまして……、あれからずいぶん経っちゃったけど、今回ご一緒できてよかった。見た目はシュッとしてるのにすごく無骨なハートを持っていて、いろんなことにチャレンジしてくれる役者なので、好き。

種垣リホ/村井美里
昨年末に、うちのメンバー本田一誓が同期会のような飲み会を開催しまして。それはそもそも僕自身が若い方との出会いを求めていたのがあるんだけど、その時に村井ちゃんも来ていて、喋ったことがキッカケ。
……こうしてまとめてみると、倉知以外のここまでの人たちみんな酒の席で会ってるなあ、これぞ古の呑みニケーション!(笑)
今回、初舞台な上に、初めましての座組に飛び込んできて緊張感とかあったんだろうな〜とは察するけど、セーラちゃんとのキャラ差も含め、僕的にはいい感じのバランスの三人組(四人組?)になったんじゃないかと満足してます。

澄水ユージ役/菅原慎介
『ミュージカル時給探偵』を観劇してくれたことが出会いのキッカケで……その後の飲み屋で友だちになりました。また飲み屋だ、こわい。
普段はそうでもないんだけど、どこかに暴走壁を抱えた青年ってイメージで、「ウチにピッタリだ!」と感じたので、掻き乱してくれるポジションとして、今回配役しました。……にしても、イケボで芝居上手いはずなんだけど、なんであんなにオモロいのか……「ずっとフザケてるように見える」という喜劇俳優としての才を持っているのだろうね。逆に勉強になる。

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コモン役/山口キヨヒロ
鈴木区といえば! なおじさん。思えば第3回公演で初登場してから、ずっと鈴木区の(主に楽屋)の面白ペースメーカーな役割を担ってくれていて、マジ感謝です。今回は鈴木区としては初めて(?)「声優」として朗読劇に参加してもらいました。まあー安定感あるよねー。何故か最終日に声掠れてたことも含めて、大暴れしてくれたので鈴木的には満足です!

バー「金魚鉢」マスター役/野町祐太
鈴木区的にはお馴染みな仲間ではあるけど、「どうしてこの場に?」て感じた方もいらっしゃった……かな? がしかし侮るなかれ、何を隠そう野町は元シグマセブンで田丸篤志くんと同期、な上に、キヨヒロくんの後輩、な上に、小劇場時代の相羽あいなちゃんの共演者、という必然性の塊のような男なんです……ッ!
野町も公演のプロデューサやったりと年々キャリアもつんでるんで、会うたびに大人になってるんだよなぁ〜。今回、いい仕事してくれた!

芹宮カズキ役/田丸篤志
『ミュージカル時給探偵』を観劇してくれた夜にお話ししまして、それがキッカケで今回ダメ元で声掛けしちゃいました!
ちょっと技術的な話になりますが。
「現代口語をベースとした舞台台詞」と「アフレコ的な台詞回し」は似て非なるもので(ここがとても難しい)、僕的にはラジオトークと歌舞伎ぐらい違う感覚なんだけど、あっさり乗りこなしてくれたなぁ、田丸くん! こりゃ売れますわと何度膝を叩いたことか!
最近の声優業のすンげぇところは、おそらく全芸能の中でもトークから歌まで、振れる幅が広いってところだと思ってて。
演じてもらった芹宮はじつはめっちゃ難易度の高い役で、劇の主役でありながらマネージャー・チヤへのツッコミ役でもあるというコント的なキャラ感が必要で、役の主観だけでなく作品全体を俯瞰できる視野(と茶目っ気)がないと演じ切れない人物なんだよね。
それを、たった数回の稽古でモノにしてくれた時点で作者としてまず感謝。
是非また一緒にやりたいので………これ以上売れないで欲しい(冗談です笑)。

堂之内チヤ役/鈴木絵理

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やっと載せられる写真キタ! 鈴木のSポーズです。
まず一言。この人、ちゃんと天才。
僕の作品には思わぬ角度からボケをねじ込むメンタル不明なキャラがちょいちょい出てきて多くの役者たちに迷惑をかけてきたんだけど、絵理ちゃんは、数回の稽古でスッとアジャストしてきて、かつその表現に華がある。お見事ですな。声優としてきちんとしつつも気質は女優なんだなぁ。台詞に対して自我を消して没頭できる・捧げられるタイプ。
『恋のスキバサミ』の時の背伸びネタも、気づいてくれた人多めらしくてよかったです!

滝口肩甲役/保村真
素晴らしい先輩と出会えました……ほんそれ……。
稽古中に「一つ、確認いいですか?」と聞きに来てくれる箇所が軒並み「全体の演出のキーになるポイント」で、あー作品のことを考えてくださってるんだなーと……演出の立場って、そういうこと一つだけでも嬉しく感じるんですよ。
気遣いや空気づくりも素晴らしくて、そしてもちろん舞台上ではキメてくれる、最高のプロフェッショナルだな〜と。
ああいう大人になりたかったなと、ちょいちょい落ち込みました。

プリティ牧丘/間島淳司
ヨッ! 朗読文化協会、会長!
そもそもは4年前、当時は「記録係」として鈴木区に関わってくれていたマジ兄(笑)のポテンシャルを存分に発揮してもらいたくて企画したのが『キミが、No.1』だったんですよね。

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同い年だし、信頼しているし、ってことで今回第2回を上演するにあたり「俯瞰して見守るポジション」がいいなと思ってウーンと考えたんだけど、このプリティ牧丘って音響監督役はドンピシャだったなと。大ラスのオチも含め。最後の「やれやれポーズ」をやってもらうためだけに配役させてもらったと言っても過言ではない気分!
立ち位置もセンター(主役の芹宮よりも)に配置し、とにかく空間の中で振り回される構図を意識しました。ああいうマジ兄も新鮮でいいよね!

そんなマジ兄主演の朗読劇第1回公演
『キミが、No.1』のDVDはコチラから!(突然の)
https://suzukiku.buyshop.jp/items/9099906

カキノタネ役/斎賀みつき
ずーっと前から懇意にしてくれていた斎賀さんが、ついに、ついに鈴木区の板の上に!
圧倒的存在感、そして声の圧。キャラの濃さ。芝居の的確さ。
ごちそうさまでした〜〜〜!!
僕の書いた現代口語の台詞を、しっかりと芸の板に乗せてもらえた、そんな気分でした(笑)。キャラ的にもバランスの難しい役なはずなんだけど、最終的にキャラは「観客に愛されてナンボ」だと思っていて、そのツボをミリ単位で抑えてきてくれたので流石だなと贅沢にも感服しておりました。
楽屋での、あいあいとのディズニーソングメドレーも、超絶耳福でした♪
また是非、ご一緒させていただきたいです!

眞御田まお役/松崎亜希子
いや〜暴走無限列車の破壊力、凄まじかったなぁ〜〜〜!!
後日発売のフォトブックにめっちゃ載ると思いますが、ボツになったビジュアル写真もすげぇのばっかで……最初から最後までとんでもない存在でした。
きっと今回が朗読劇ということで、小さくまとまらないよう、演劇としての振り幅を全振りしてくれたんだなと。でなきゃ、あんなに動かないしそもそもマイクに入ってないし椅子に乗って照明から外れるし(なんでだよ)あんなことしないよな、って。その姿勢、ほんとに尊敬するわぁ……。
クロジさんが多くのお客様・出演者から愛されているという理由の片鱗を見た気がします。

米田小梅役/日野まり
いい仕事してくれましたね〜今回も。のどもハートも強い、ああ見えて気質は昭和の女優なんですよ(言い方)。じつはキャスティングに際してもすごく手助けしてくれて、彼女が声をかけてくれたことで実現した出会いも山ほど……足を向けて寝られねえ……永遠に讃え祭り上げブチかましていこうと誓っています。
今回は5年前の舞台版と同じ配役ってことで、逆に、苦労したとこもあったりして。個人的には、差し替え台本を持ってきた時の「ドチャシコい」後のジャンプしてる時の顔面が1億点満点なので、なんがしかの映像で確認して欲しい。
劇中に入るナレーション部分は、今回は「大塚●忠み」を意識してもらいました。多分地球上で僕だけ笑ってた。

ひのふへ役/山口智広
鈴木区界隈では、近年で一番売れた子かも!?
キャスティング後のコンテンツのハマり方とか見ても、これまでやってきたものが実になってるなぁ〜って。それでいていつも通りの愉快キャラでいてくれるので、信頼がおける男……。
舞台版でも同じ役をやってたけど、観た人からは「上手になってる!」というご意見も。まあ上手というよりは、マイク前が彼の今のフィールドということで、ポテンシャルが存分に発揮されたんだろうなーって。発声を完全に舞台発声にして挑んでくれてたのを見て内心嬉しかったり。
これからの若者なんで、皆さんも応援してあげてくださーーーい!

瀧口肩甲役/三宅健太
18歳の時に飛び込んだ学校で出会った、同期。
当時から彼は突き抜けていて、「上手い・下手」というアマチュアのレベルを超越した「凄い」存在で、彼が授業で詩を朗読した際にはプロのベテラン講師がその表現力に涙したほど。
(僕はそれに対抗するためひたすらアドリブ多めの「茶化し」でアピールしまくった。今の笑う負け犬な人間性はそこで出来上がっていたのだ)

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当時の写真。これは学校に非公式で勝手にやった卒業イベントでのバンドだね。
以降、彼は81プロデュースへ行き声優業界という大海原へ。僕は小劇団に入り演劇の大荒野(笑)へ。
あれから20ン年経ち、もう二度と一緒に演劇することはないと思っていたところに、昨年とある方から健ちゃんの連絡先をご紹介いただき(それまで知らなかった……)、思い切って連絡してみたところ出演を快諾してもらえることになったのでした。

今作(特に第2話「金魚鉢の秘密編」)は僕の体験談・失敗談なんかも随所に散りばめられてはいるんだけど、ラスト、彼が放った一言は本当に僕が言われたことのある言葉で……それを今回の千秋楽で彼が放った際、まるで自分の人生を肯定してもらえたような、そんな気になって涙が溢れました。僕はもう声優ではないけれど、演劇を続けてきて良かったなと、心から思いました。

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こんなご時世なんで稽古・本番後の食事もなくお別れ。
でも大丈夫。
これからは……ずっと一緒だよ……♡(いいホモです)

最後に。

ほんとはね、つるっとやってガッと盛り上がってワイワイして〜ぐらいの気持ちで立ち上げた企画公演でした。ほんとはね。
それが、コロナナントカの影響でこんなことになって、鈴木区自体も公演延期だの配信公演だの無観客収録だの色々と段階を踏んでしがみついてきて、もうダメかもなんて思いかけた瞬間もあったりしたけど、今このタイミングで、劇場で、復活できたことは奇跡に近いと感じています。そしてその作品が、この演目でよかった。正解だった。そう思っています。

お客様の中にも色んな思いの方もいたと想像します。
まだまだ情勢は油断できませんが、いつかきっと出会える「あの頃の演劇」を目指して僕らも踏ん張りますので、どうぞお付き合いいただけましたらと思います。

次は5月です。本公演ではなく朗読劇第3回です。
扱うテーマからして、周囲の人にめちゃ刺さってくれているので既に自信作です。まだタイトルすら決められてないけど(グズグズ)。
やれる全開を目指して励みますので、皆でいい未来を創りましょう!

──改めまして。
今回はご来場・ご視聴、誠にありがとうございました!!

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公演を支えてくれた劇団東京都鈴木区メンバーと。
いつか、この人たちとも舞台上で。ね。

ぺこり。

【DL限定販売】『恋のスキバサミ』上演台本(1000円)

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