アンティーク・コイン

 ここ1週間ほど、アンティーク・コインのことを考えている。

 新たな投資として、である。
 
 実は以前から少なからず興味はあった。たまに海外へ行くこともあるし、せっかく国境をまたいでいるのだから、単なる土産物というだけにとどまらない何か面白いブツはないものかと考え、コインに着目していたのだ。

 実際に海外のコインショップで「マーケット」の様子を聞いてみると、なかなか難しい。まず、彼らは日本のコインや貨幣にほとんど興味が無い。実際に持って行って見せても、そもそもよくわからないと言う。よくわからないし、調べたり研究してみたりしようと思うほどの興味も無いようなのだ。無理もない。日本という限定されたエリアでは必然的にマーケットが小さい。日本人が自国の貨幣に自信を持つほどには、海外のコレクターは日本のコインや紙幣に興味は無いのだ。

 単なるコレクションとしてなら、それでもいいだろう。現在流通している世界各国のコインを集める、ただのコレクションとしてならそれもいいだろう。しかしそれだけでは、私がここで言うところの「新たな投資」になっていない。ただのコレクションではなく、「投資」にならなければ面白くない、というのが始まりである。

 狙うなら必然的に、海外のコインということになる。それも各国のコインを集めるというような自己満足的なコレクションではなく、投資になり得るものでなくてはならない。つまり、アンティーク・コインである。

 実は前回コロンビアへ行った際、現地のコインショップで1ペソ銀貨を購入していたのだ。これが私にとっての初めてのアンティーク・コインであり、投資目的でのコイン収集のスタートである。遅ればせながらもようやく、この知的な楽しみに私も参入するに至った(たぶん)。しかし、投資目的とはいえコイン収集に関心が向くというのは、それだけ私も歳を取ったということなのだろうか。知的で大人の趣味、というところか(ホントか?)。

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