「眠らない街 新宿鮫」

 手帳を繰ると、2006年の10月のある日、映画「眠らない街 新宿鮫」をVHSで見た、とある。

 この映画は、大沢在昌のベストセラー小説を原作にした1993年の映画で、主演は真田広之、田中美奈子。

 正確には覚えていないが、おそらく95年くらいにテレビで見たのが初めてだったのではないかと記憶している。この時のインパクトがあまりに強く、私の中では鮫島と言えば真田広之になってしまった。恐縮ながら、NHKドラマ版の舘ひろしでは鮫島のイメージと全く違う。

 リアルな新宿歌舞伎町、孤独な刑事、気が強い彼女、そして密造銃。こういう日本の刑事モノが見たかった、と思わせる作品だ。映画の中に登場する、肩にかけて持ち歩く携帯電話は、いま見ると結構ウケる。もはや骨董品と言ってしまっていい。

 若き日の浅野忠信も実は出演している。初めて見たときは浅野忠信のこと自体全く知らなかった。

 VHS版は以前から存在しているのは知っていたが、DVD版はその実物を見かけることすらほとんど無かった。90年代の映画にありがちな、版元の事情か何かだろうか。何しろ思い出の映画だが、一度手に入れたDVDはすでに手放してしまった。

 田中美奈子が歌ってるあの主題歌も、かなり印象に残る…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?