ぼくは何者だったのか考えてみた⑪

気が付けば前回の記事からひと月近く経ってるね。
まずは少しばかり近況を。

コロナ禍の影響で、2月末から5月いっぱい、
現場の仕事(ライブやイベント)が
ほぼ100%飛んでしまいました。
こればかりは、影響受けているのは、
ぼくだけじゃナイので…愚痴ってばかりはいられません。

けれど、やはり…
想定していた仕事がこれだけ無くなってしまうと、
日々の暮らしはもちろん、
今後の心配もしたくはなるよね…。
同じ環境に居るクリエイターの皆様、
踏ん張りどころです。乗り越えましょう!

外出自粛もしっかり守って、
2月末までに収録が済んでいたアーティストさんの
ファンクラブ向けライブ作品の編集。
アーティスト関連のサイト構築。
依頼されたYouTube用の動画(子供向けコンテンツと演奏家コラボ)、
他にも仙台マハラジャでの無観客ライブ用VJ素材を制作したり、
していました。

6月24日(来週水曜日)に発売される
イマドキのコンテンツへの提供楽曲の
制作にも携わったりしていて、
外出せずに自宅作業で粛々と制作していましたね…。

しかし…緊急事態宣言解除の報を受けて少しずつ、
世の中動き出しているようではありますが、
ぼくらの仕事は開店休業状態が続く期間も長引いて…
回復するまでにはまだもうしばらく掛かりそうだなぁ。

そんな中、
いよいよnoteでの活動を本格化させようと考え、
各種SNSの使い分けみたいなことも始めています。

元々書くことは好きだったので、
書いたり読んだりがお好きな方は、
是非、気楽に気長にお付き合いくださいね。

さて、最近の事情は一旦置いておいて。
表題のシリーズを続けようかな。
マガジンの方にまとめて置き直したので、
名も無き映像作家の反省記← これを機にまた覗いてみてやってください。
(note、企画も含めて少しずつブラッシュアップします!)

前回10回目にして、
ようやく音楽業界の入口(つまり最初の就職)に立ちました。
ビーイングという音楽原盤制作会社の映像を
一手に引き受けるグループ会社です。

最初は、
「お前の話を聞いていると映像っぽい」という理由から、
やったこともない映像セクションに配属されて
不安で仕方ありませんでした。

一般的に音楽業界とはいえ、映像会社って、
高校時代に自主映画撮ってました、
とか、
カメラ大好きで、
とか。
映画マニアや写真好きをこじらせたような人(←失礼)が
入るものだと思ってた。

ぼくに与えられた最初のミッション(という名の試練)は、
編集室のアシスタント。

現役で映像編集しているスタジオのアシスタントなんだけど、
まぁこれがしんどいのなんの。

音楽映像の仕事って
確かにMV(当時PV)や音楽番組でたくさん観ていたから
憧れも含めて“音楽業界に入れた喜び”で、
スタジオに居られるだけで嬉しかったけど、
実際は…怖いディレクターさんに付いて、
アシストするというプレッシャーね。

当時スタジオは24時間稼働してて、
先輩ディレクター3人がシフト制で回していました。
10時~18時、18時~26時、26時~34時。みたいな。
昼帯は外部の監督、夜帯は社内の監督、
深夜帯は若手の技術研究時間、みたいなイメージ。
アシスタントはぼくひとり。
って時期が長くてね。そんなこともあった。

誤解無きように言っておくと、ブラックぽいけど、
ぼくが好きで、勉強したくて
居残ってるみたいなところもあったからね。
まぁ昔はそれほど、ぼくに限らず、
クリエイティブに熱心なスタッフばかりだったということ。
アーティストもスタッフもみんな、
いい作品を生み出すための時間は、
惜しまなかったもんなぁ。

とはいえ、
アシスタントというよりも
見方を変えるとさ。
ある意味では自由が利かない環境で
コキ使われるイメージだよね。。。
労働基準法的から見ても
かなり厳しい環境だったなぁ。一般的には。

もう先輩ディレクターの出社前に
会社のスタジオに行って、
卓やモニターを綺麗にして、
ごみや吸い殻を片付けて、
掃除はもちろん整理整頓を徹底して。

なのに、当時はさ、
前夜徹夜していた先輩が
スタジオに泊まり込んでいたりして、
始業時間の30分前に出社してるのに、
自分(先輩)が居るもんだから
ぼくの登場が“自分より後”とされて
「遅い!」みたいな。

まぁ理不尽な気分も味わいながらも、
愛あるイジリなんだと勝手に考え、
踏ん張っていたな。
なんせ好きでやってるからね。こっちは。

いろんな出来事(イジラレ方≠イジメラレ方)が
ありましたが笑
なぜかまったく気にならず、
一度も辞めようなんて気にならなかったんだ。

今思えば、
かなりの「鈍感力」が発揮されたんだと思う。
いい意味で勘違いしていたし。

勘違いっていうのはね。

こんな仕打ち(どんな仕打ちかはまた改めて笑)する
先輩の技術やセンスってさ、
もちろん単純に
比べられるようなことじゃないんだけど。
ぼくの方がずっと音楽好きで、
かつライブとか
かなりたくさん(年間100本)観てたからね。
ど素人で入社してしまったけど、
技術は追々勉強すれば身につくけど、
すでに観ているライブの数や
聴いてきた音楽から得た表現方法は、
なぜか負けないって
思い込んでいたんだろうね。

今一度言っておきます。
当時の残業感は
確かにかなりの時間だったと思うんだけど、
それをイヤだと思っていたわけじゃナイってこと。

しんどいな、って感じていたのは、
こちらの
“勉強不足”“経験不足”でしかなくて、
場数をこなすことでしか、覚えられず。
効率良く出来ることが少なかった
ってことに過ぎなかったよね。

クリエイティブな仕事に就いていて
なんとなくうまくいっていない人や
これから目指したい人には、
ぼくが経験した“鈍感力”の発揮の仕方、
を教えてあげたい笑

エンタメ関連には限らないな。これ。
モノゴトの見方を変えるコツ、みたいなことかな。
興味あればいくらでも教えてあげたい。
(マジで聞いてみたい人は遠慮なく連絡くださいね。)

モノヅクリなんてよく聞きますが。
創作活動なん
て労働時間と比較して評価されるわけじゃないし。
ぼくが携わってきたのは、
あくまでも“商業音楽”の世界だったので、
その意味では
とっても勉強させてもらったことになります。

敢えて商業って言っちゃうと
嫌悪感抱く方もいらっしゃるかもしれませんが。

最初の会社で
“ヒット曲”に携わる、ということの意味を
しっかり教えてもらったことが
いまでもこの仕事を続けている原動力だからね。

実際、たくさんの
“ヒット曲”が生まれる瞬間に
携わることが出来たし。

いまの時代は、
かつての“ヒット”というのと
状況が異なるような印象があるよね。

どういう状況になれば、
その曲・商品・アーティストは、
“ヒット”したことになるのか。

そういう命題に常に向き合いながら、
最も“CD”が売れた90年代を駆け抜けて、
2000年以降の20年はカタチを変えて、
生き残って来た、というね。

今後このシリーズ(マガジン化しました)では、
このようなテーマの投稿も
交じってくると思います。

名も無き映像作家が
偉そうなことを言うためのものではありません。

自分の思考も整理するためにも
書いてみたいな、と考えています。

必ずしも同意が得られることばかりでもないでしょう。

だけどね。
クリエイティブがイニシアティブをとって、
物事を進めていけるようになれば、
いわゆる“問題を解決する”ための考え方や、
思考の過程が整理されて、
効率が良くなっていくんだよね。

ぼくは、自身の作品で
名を馳せたわけではありません。
すべて
“アーティスト”と“会社・企業”などの
クライアント様の作品です。

映画監督のように、
自分名義の作品というわけではありませんが…
初めて就職した会社で
担当したアーティストから数えて、
今年で50作を超えるDVDやBlu-rayに携わり、
ぼくの名前がクレジットされた作品を
リリースし続けています。
監督やプロデューサーとして、です。

こんなにありがたい話、ありますか?

例えるならば…四半世紀以上に渡って、
アーティストなら1年に2枚以上の
アルバムを発売しているような活動になります。
なかなかに大変な時間を重ねてきたなぁ…
って思うこともありました。

しかも時代とともに、
話題作・ヒット作に関わることが出来て、
いまでも制作のお仕事をさせて頂けています。

様々な経験を積ませてもらった結果、
音楽や映像はもちろん、
ゲーム業界・IT業界でこののちに、
企画の仕事をさせて頂くことになっていきました。

次回以降は、
アシスタントから自分自身が
担当アーティストを持つようになって、
ディレクターデビューしていく時期についても
書いてみようかな。

興味持ってくださる方がいれば、
ある意味ではギョーカイの歩き方みたいな見方も出来るし、
のちに書いていくエピソードは、
クリエイティブの世界での生き方、
みたいな話にも捉えられるかもしれません。

場合によっては、
“企画”の立て方だったり、
“表現方法”の選択肢についての考察だったり、ね。

前回の投稿からひと月。
いろいろ考えてきたことはもちろん、
noteならではの新たなコンテンツとして、
ぼくはぼくなりに
遊びながら皆様と繋がっていけたら嬉しいな。

一緒にnote楽しみましょう。

ぼくが伝えられるknow-howが役に立つかどうかは
わかりませんが…笑
知っていると少し楽になるかもしれないので、
興味ある方は是非、声掛けてください。
サポートも受付開始しました。
今後、クリエイティブの活動はもちろん、
後進育成にもこのnoteを活用出来るようになれば良いなぁって。

それでは改めて。今後ともよろしくね。

記事を気に入ってくださったら是非サポートをお願いいたします。クリエイターとしての活動、及び後進の育成などに活かしたいと考えております。またサポート頂いた方にはお礼の個別メッセもお届けいたします。長年活動してきたエンタメ(音楽・映像)界を中心に企画のknow-howを書き綴ります。