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RAMONiCA #5 BST ♪My Sacrifice


耳の奥から、暗い寒空へ響く。
生きていてもろくなことなどないだろうか。


有益な経験とも、思い出とも感じさせない。


取るに足らない記憶と、ありふれた情報が、
適当に積み上がっていくだけ。


目を開いても、息をしても、苦しいだけ。
 何も良いことは無いとまで思い詰める。


仲間が去っていった。厄から逃げるように。
万に一つのチャンスを無駄にした俺の元に、


あるのは効き目のない薬と、
どうしようもない現実だけ。


これまで流してきたのは、
 偽の血、嘘の汗、作り涙。


何もかもを嫌って、呆れた頭脳が呟く。


世の中、うまくいかないようにできている。
 人生、うまくいかないようになっている。


風は決まってこっち側に吹く。
いつも信号は直前で赤になる。


声を届けても無視されるだけの今日。
大体、そういう仕組みになっている。


チャンスの壁をよじ登り、
日の目を探し続けている。


だが立ち止まってくれる人などいない。
誰も見向きもせず、関わろうとしない。


だって俺はガラクタに過ぎないから。
 どこまでも中途半端な人間だから。


心が映ってる。いつだって憂を打ってる。


皮膚と骨格の境界線を縫うように、
 感性の合間をすり抜ける二文字。


心情を、思想を、信念を構成する言葉。
その集合体が表す、自分という構造物。


口から吐き出す毒ガスと、
 指から放たれた毒グモ。


得るためには平気を装い、感情に漬け込む。
そのお陰で儲けを稼ぐのが、連中のやり方。


全て都合の良いように、
 それとも悪いように、か。


例えば、会いたくない人がいるとして。
片側は過剰なストレスを募らせている。


それを尻目に堂々と、のうのうと、
何も気づこうとしない自分がいる。


だからなのか。
俺の性格は、人生は、とっくに終わっていた。



♪イメージソング

クリード「マイ・サクリファイス」


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※題名のBSTとは、
血(Blood)、汗(Sweat)、涙(Tear)の略です。



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