THE IDOLM@STER MILLIONLIVE! 7thLIVE Q@MP FLYER Reburn (Day1) の感想
2021年5月22日に山梨県・富士急ハイランドコニファーフォレストにて開催されたミリオンライブ2年ぶりの単独ライブについてまとめておきます。
本来であれば同じ会場で昨年の6月に実施予定でしたが、新型コロナの影響により約1年の延期を余儀なくされ出演するキャストはもちろんのことプロデューサーたち(「アイドルマスターシリーズ」のファンの総称)も待ちに待った開催となりました。
0.座席の奇跡
私が現地参加したのは土曜日のDay1でした。座席の位置はなんとI字型のステージの真横(下手側)でした。当然このポジションであればキャストの方をみることに対する障害もないのでライブ参加史上一番近い席となりました。それと同時に今回の抽選がアソビストアプレミアム会員先行だったので継続する意思を固めることになりました。
1.会場の雰囲気
会場であるコニファーフォレストは冬季はスケート場として運用していますがそれ以外の時期は、今回のようなライブ会場として利用されています。完全に客席部分は野外であり、富士山麓という地理的要因も相まって昼間に関しては都心よりは涼しくライブ中も快適な気候でした。しかし夕方から一気に気温が下がり私が持参した雨用のジャンパーを着こんで少し寒いかなといった感じでした。
今回の場合は隣接する富士急ハイランドでは「THE IDOLM@STER×富士急ハイランド」のコラボも実施されておりデジタルスタンプラリーなどの様々なイベントも実施されていました。そのせいもあってか富士急ハイランド園内にはこれからライブを楽しむであろうプロデューサーたちがコラボのフォトスポットなどで写真を撮る姿を多く見かけました。
開場時刻を迎えると、待機していたが続々と入場していき自らの席に向かっていきました。コロナ禍でなければこのタイミングでプロデューサー同志がいろいろと会話して開演を待つのですが、今回ばかりはそうともいかなかったのは仕方ないとはいえ少し寂しい気がしました。
2.ライブ開演~第1ブロック
ここからはライブのことについて書いていきますが、詳しいセットリストや歌唱メンバー等については以下のサイトを参考にしてください。なお、途中で考察ともとれる文章がありますがあくまで個人の意見です。
ステージ上には4か所に実際のキャンプファイヤーに使われるようなやぐらが設置され、開演時間を迎えるとこの日の出演者19名がガールスカウトをイメージしたという新衣装を着た状態で登場しプロデューサーたちを驚かせました。さらに一部のキャストの手により、ステージ上のやぐらに火(もちろん本物)が灯されました。その後、全員曲を2曲歌ったのですが今回の座席の奇跡がこのタイミングで発揮し木下ひなた役の田村奈央さんが私が座った側のステージの端まで来たのですが田村さんもプロデューサー達の姿を見たところで思わず目に光るものが見え、観ていたこちらももらい泣きしてしまいました。
いよいよ第1ブロックのスタートとなりいきなり【ランニング・ハイッ】というアップテンポの曲で会場を盛り上げていきました。その後も会場のプロデューサーたちのテンションを上げる楽曲が続いていきました。5曲が終わったところで1回目のMCパートとなりそれぞれが自己紹介を進めていきました。
この最初のブロックで特筆したいのが6曲目の【空に手が触れる場所】です。この楽曲は北上麗花のソロ曲ですが、内容としては「登山」というキーワードを通してアイドルとしての高みを目指すという解釈ができる楽曲です。この曲が流れ始めたときには「富士山のふもとでこの楽曲を選ぶとは!」という感想と同時に野外らしさを前面にだした構成であることを予感させられました。
そんな北上麗花のCVを務める平山笑美さんの伸びのある声が私はとても好きで、その伸びのある歌声が野外という環境にピッタリでした。また一緒に歌唱した野々原茜役の小笠原早紀さんは舌がんの診断を受け声優活動を2019年5月~9月まで一時休止していましたが、今回のライブが復帰後初のミリオンでのライブ参加となりました。
3.第2ブロック
このブロックの開幕を飾ったのは【 Bigバルーン◎】でした。この曲も野外という今回の会場ならではの選曲だと思いました。
その次の【Good-sleep,baby♡】はキャンプではしゃぐ子供たちとそれを見守る大人のお姉さんとしての桜守歌織を表現しそして子供たちは遊び疲れて眠ってしまうまでをこの楽曲に含めた演出となっており、今回のテーマであるキャンプ要素を含んだものであることを理解するとこの人選に納得ができました。このブロックは6曲歌ってMCパートに入りました。
このブロックでは、【夢色トレイン】と【Flooding】に注目したいと思います。夢色トレインは箱崎星梨花のソロ楽曲ですが、今回はエミリースチュアートと一緒の披露となりました。今回のライブの特徴の一つに「ソロ楽曲を複数人で歌う」ことが挙げられます。第1ブロックの【空に手が触れる場所】もソロの楽曲を2人で歌唱したように、ソロ楽曲を複数人で歌うことによって声の相乗効果を期待することができます。もちろん歌唱メンバーもなんとなくで選出されたわけではなく、ちゃんと意味を持っており例えば空に手が触れる場所の場合は「北上麗花によく振り回される野々原茜」というアイドルの関係性をもとに選ばれたのではないかと思います。そして箱崎星梨花とエミリースチュアートの場合はエミリーのカードに郵便屋さんのイラストが使われたのでこの人選になったのではないかと推測しています。
もう一つの注目楽曲であるFloodingはクレッシェンドブルーというユニットの楽曲で、今回のライブではメンバー勢ぞろいしているため歌われるのが確実視されていた楽曲です。この楽曲はなにを言ってもその歌唱力に圧倒されてしまいました。というのもこの歌唱メンバーのうち4人は声優としての活動のみならずソロとしてアーティスト活動を行っていることからも裏付けるように圧倒的な歌唱力を持っており、その力強さがまさしくFlooding(=あふれる)するようなパワーあふれる楽曲でした。
4.第3ブロック
ライブも中盤から後半になってきました。このブロック最初は【Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~】からのスタートです。おそらくミリオンライブを知らない人は「アイドルとチュパカブラ???」という疑問を持つ方が大半だと思いますが、その反応が正解です。というのもこの楽曲はちょっと特殊な経緯で生まれた楽曲なのです。2020年1月に開催されたイベント内にて視聴者に対してアンケートを行いそれをもとに楽曲(正式にはシアターの宣伝用楽曲)の制作を依頼するというある意味チャレンジングなコーナーが実施されました。その結果「新しい時代への挑戦」+「断崖絶壁を登るような・・・」+「曲調はハードコアテクノで」+「チュパカブラになりきって」というオーダーにより誕生した楽曲です。(実際に歌唱するアイドル達も半分ヤケクソになっているアイドルも多少見受けられますが・・・)聞いてみると意外といい曲であるとプロデューサーたちには好印象を持たれているようです。会場を照らしていた太陽も傾き始め、バラード調の曲も増え始めたこのブロックでは6曲披露されました。
ここでは【百花は月下に散りぬるを】にスポットを当てたいと思います。この楽曲の歌唱メンバーは、天空橋朋花・白石紬・エミリースチュアートの3人でそれぞれ和風なのもが似合うという共通点を持っています。その共通点を生かし和ロックというジャンルに挑戦をした楽曲となっています。また、振り付けには扇子が用いられており和ロックの中に艶やかさを含ませた振り付けとなっており和風なものが似合う3人にピッタリの曲となっていると思います。
5.第4ブロック
ライブもいよいよ最終ブロックに突入です。このブロック最初の曲は【Blue Symphony】でした。この曲も私自身すごく好きで5人のハーモニーがすごくはまっているのに個性がしっかり表れている部分が好きです。
そして全体で23曲目となる【絵本】が披露されたところで、会場は日没の時刻を迎えました。そのタイミングでキャストに加えダンサーさんがもう一つの新衣装であるポンチョ(各キャラクターのカラーになっているもの)を身にまとい、ランタンをステージ上に配置する演出が行われ、会場はいよいよ本格的な夜を迎えました(ちなみにこの時点で開始時と比べかなり気温は低下していたため寒かったです)。
その直後の楽曲に会場全体が度肝を抜かれました。ジュリアのソロ曲である【流星群】を愛美さんのアコギと共に周防桃子役の渡部恵子さんが歌ったのです。ジュリア役の愛美さんのギターの腕前についてはそれほど多く語る必要はないかと思いますが、キャンプファイヤーといえば弾き語りということで炎をバックに歌う2人の姿はとてもすごかったです(語彙力)。
ここからラストスパートと言わんばかりに【星屑のシンフォニア】・【STANDING ALIVE】・【brave HARMONY】で締めくくり本編のライブパートは終了となりました。ちなみに最後のbrave HARMONYの終わりにはステージ後方からパイロ(=パイロテクニクス、夢の国のショーのフィナーレなどで上がる花火の一種)が上がったのですが、その爆音には普通にビビりました(笑)。
このブロックでは【絵本】についてとりあげたいと思います。北沢志保のソロ楽曲ですが、そこに桜守歌織の優しい歌声が加わることで北沢志保の柔らかい歌声にやさしさが加わった結果シナジー効果を生み会場が一気にゆったりとした空間に変わっていったのを感じました。そんな桜守歌織役の香里有佐さんですが、今回のライブではとりわけメインとなる楽曲があったわけではなかったのですが、要所要所にアクセントとしての役割を担っていたのではないかと思います。特にBlue Symphonyではいつもだったら優しい声の桜守歌織ではなく力強い声で楽曲にいいアクセントを加えたように感じました(余談ですが、香里有佐さんはソロデビューしてもおかしくない歌唱力を持っているのではと私自身勝手に思ってます)。
6.アンコールそしてフィナーレ
アンコールの後には今後に関する予告映像が流れ、いよいよアンコールのスタートです。と思ったのですがいきなり会場内が一気にざわめきました。なぜならアイドルマスターシリーズ15周年記念楽曲である【なんどでも笑おう】が初披露されたのです。今までこの楽曲が披露されたのはたった1回のみ(NHKのSONGS OF TOKYO Festival 2020)で、アイドルマスターの単独ライブとしてはどのブランドよりも最も早い披露となりました。夜になったことでプロデューサーたちが持つペンライトがまるで星空のように輝きはじめたことにより幻想的な雰囲気の中での初披露となりました。アンコール2曲目にはこちらもライブでは初披露の【Glow Map】が選ばれました。この楽曲はアプリゲームである『アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ』(通称:ミリシタ)の3周年楽曲として制作されたもので、本来であれば昨年のライブ後に実装予定だったものが1年越しにライブで披露されたことになりました。その後各キャストから締めの挨拶を行い、いよいよ最後の楽曲になってしまいました。最後はミリオンライブといえばこの楽曲ということで(ありが)【Thank you!】が披露されました。そんなThank you!のラストには野外らしく花火が打ち上がり1日目のライブはお開きとなりました。
7.総括
ミリオンライブとしては実に2年ぶりとなるライブということもありプロデューサーはもちろん、キャスト陣もライブを楽しむ私たちの姿を見て涙をこらえる場面がいくつもありました。また、アイドルマスターシリーズ史上初の野外単独公演ということで天候にも恵まれたうえで日没時間を計算した演出やフィナーレで花火を使うなど、史上初の公演として歴史に残るのにふさわしいライブだったと思います。
しかしながら今回のライブの開催に当たってはさまざまな困難があったことが容易に推測されます。そんな中でも開催に向けて努力していただいた関係者の皆さんまた、ご協力いただいた富士急グループ各社のみなさまにはとても感謝しております。本当にありがとうございました。
個人的なことにはなりますが、私自身のアイマスライブ現地参加は2020年2月のシンデレラガールズ7thライブツアー大阪公演以来でコロナ禍の影響とはいえ約1年以上間隔があいてしまいました。しかしながら現地に行ってみると間隔が空いてしまったにも関わらず、昔の感覚をすぐに取り戻すことができたのはやはりアイマスライブの力なのかなと感じてしまいました。
またこうしてライブに現地参加できるのはいつになるか分かりませんが、その時には今までのように大きな声でキャストの皆さんに声援をそしてコールを届けることができるようになっていることを願いつつこのレポートを締めたいと思います。
読んでいただきありがとうございました。