農業と土地

 私の父方の実家では、さくらんぼの栽培をしている。最近では、さくらんぼだけでなく、作物の栽培をやめ、土地を売却したり、アパートを始める人も出てきている。私の自宅の近所でも、田んぼや野菜畑だったところが、アパートやスーパーマーケットに変わっている。市街地のため、転用はしやすいのだろうが、父方の実家の畑は、ポツンと一軒家のような場所までいかないが、田舎の国道沿いに畑同士が面している。周りに商業施設はなく、田んぼしかない。そのため、転用するにも無理がある。このご時世、普段はサラリーマンの私の父が中心となってさくらんぼの栽培に力を入れるのは、結構無理がある。実際のところは親戚に任せるのが濃厚だが、親戚も農家のため、人の畑を見る余裕はないのが現状である。そして、コロナのオミクロン株の広がりが極めて広い範囲に及んでおり、県内の移動も容易ではなくなっている。東京で万単位の感染者が出ており、本県も百単位の感染者が出ている。そのため、終息には相当期間かかるのではないかと考えている。雪が解ければ、さくらんぼの設営など、本格化してくる。今まで宮城方面から手伝いの人を呼ぶことができたが、現在のままの状況ではかなり厳しい。実家の近所の人たちは皆高齢で、手伝いは無理だと言っている。耕作放棄地にするわけにはいかないし、祖父母が苦労して開墾した畑なので、どうにかしなければならないのはわかっている。

 我が家だけでなく、コロナ禍の状況の今、移動が容易でなくなったため、農業人材の確保ができず、営農を廃業する事業主もいるのではないかと思う。何か良い方法はないのか、模索する日々である。

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