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アフリカでの電動バイク拡大の動き

 アフリカで電動バイク採用の動きが進んでおり、最近ではケニア政府が2030年までの電動バイク100%化を打ち出すなど野心的な施策にって出ています。
また自国生産/政府支援という両輪で回している点もユニークで、今後の成長市場として無視できない存在になりそうです。ICEメインで展開する日本企業、この動きには乗らねば…


1;アフリカでの動き

 欧州やアジア各国で進む二輪の電動化、アフリカでも幾つかの国での野心的な動きを背景に進み始めた。現状、アフリカの大部分はICEバイクが主流、特にボダボダ(バイクタクシー)は日常の移動手段として定着(悪路走行/通り抜け)している
 各国政府は電化支援政策/現地企業の立上を通じた電化実現を目指し、多くの地域で中国製が席巻する状況とは一線を画す。自国生産/政府支援は大化けする可能性も…
(ウガンダ)
全てのボダボダ運転手に電動バイクを無料で提供する計画をぶち上げ
(ケニア)
電動バイク/再エネ発電を通じた国家全土の電動化を目指す野心的な政策(民間企業連携)を発表

2;スタートアップ事例

[Spiro]
 バッテリー交換システムを搭載した電動バイクを製造/販売。ケニアでの事業展開に強みを持ち政府と一体展開。
 技術テスト/安全トレーニング/保護具(ヘルメットなど)へのアクセスを一体提供する点でも社会変革への貢献を期待される
[ROAM]
 ケニアで電動バイク;Airの製造を手掛けるスタートアップ。M-KOPAと連携した販売促進や、生産能力拡張(最近ナイロビに10,000㎡の工場開設)を進める
[Zembo]
 ウガンダで電動バイクの製造/販売およびバッテリー交換事業を展開。バッテリー交換に際して利便性を追求し、ドライバーが他人に手を借りずにバッテリー交換できる売ようなステーションを開設

3;ケニアでの電動化政策と現状

 ケニア政府は電動バイクの普及を通じ、2030年までの[従来バイクの廃止/再エネ100%化(+電化)を進めると発表。狙いとしては深刻な大気汚染と近年まれにみる燃料費高騰による国内経済の圧迫への対応
 Spiro社と協力して電動バイクの全国導入(100万台)/3,000か所の充電ステーション設置を進めるとしている
 現在は二輪タクシー[boda bodas]を中心に200万台程度のバイクが国内稼働。
(電動バイク)
現在ケニア国内では1,000台が稼働し、追加で10,000台が輸送中
(再エネ)
 現時点でも90%が水力/地熱/太陽光/風力で調達している

 ルト大統領は下記のように述べて[電動バイクの普及拡大][再エネ導入促進]に注力する姿勢を強調している
[電気モビリティの導入は、汚染/健康への悪影響/燃料費といった諸課題に対処するための優先度の高い政策である]
[内燃エンジン搭載バイクは、利用によって気候変動と大気汚染に深刻な影響をもたらしており、段階的に廃止する]

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