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スウェーデンでの大規模浮体型洋上風力発電は養殖も一緒に実施

スウェーデン西側の北海地域で12Thw/年規模の浮体型洋上風力PJが始動しそうです。
北海は水産業も盛んなことから、今回のPJでは養殖ケージも付設することで同国の電力/水産という重要産業を同時に強化する狙いのようです。
厳しい環境を逆手にとっての発電/養殖、日本でも日本海やオホーツク海での事業展開での参考になりそうです。

1;浮体式洋上風力発電&養殖プロジェクト

 Freja Offshore社(FO社/瑞)はスウェーデン西海岸沖で巨大な浮体式洋上風力発電所;Mareldを開発中。FO社は浮体式洋上風力月電事業者;HexiconをMainstream Renewable Powerの合弁企業
 FO社及びMareldは持続可能な漁業を実現する外洋水産養殖ケージシステムを製造するSubFarm社(SF社/威)を協力する

 Mareldの浮体式風力タービン基礎の間にSF社の水産養殖ケージが設置、独自の固定システムでつながれる。養殖ケージは北海の気候/水温条件でも耐久でき、水深50-70mで養殖を行い、収穫時には海面に引き上げられる

 FO社CEOのMagnus Hallman氏は下記のようにコメント
 -[水産物と洋上風力発電は安全保障上、スウェーデンが将来さらに必要とする2つの産業で、我々はこれら2つを組み合わせる方法を見つけたい]

2;Mareldの規模

 Mareldは年間で12Twhの電力供給を行う可能性があり、ヴェストラ・イェータランド地域の年間消費電力の半分に匹敵。
 ヴェストラ・イェータランド地域は同国第2の都市;ヨーテボリを擁し、人口は170万人強を抱える。同地域を含むスウェーデンの西海岸の大部分は電力輸入しており、貿易収支の改善につながる可能性も大きい
 現在PJは申請手続き中であり、初期稼働まで3-4年程度かかるとされる
 -申請手続完了;3ヵ月
 -アセスメント手続感慮いう;3-8ヵ月
 -工事の実行/稼働実験;2-3年

 政府がPJ承認した場合、最速でも稼働は2028年になるとのこと。FO社はスウェーデンの4カ所で洋上風力発電PJを計画、全合計で600万世帯以上に電力供給できる可能性がある

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