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三菱自動車が中国事業停止へ…

 7月第3週に断片的に訪欧されつつも衝撃的なニュースが。三菱自動車が中国事業を停止することを決めたとBloombergが社内メモ/取材をもとに伝えています。EV化が急速に進む中で継子扱いされるICEに依存する日系企業には対岸の火事ではないです。まあ、三菱の本音は[もうキミとはやってられまへんわ]ってとこだと思いますが…

1;中国での急激なEV化

 中国のEVシフトが急激に進展、中国汽車工業協会(CAAM)のデータでは下記の通りEV化が進んでICEはすっかり旧時代の物に。
 (1)BEV販売台数は23/01-05で200万台を超えYoYで51.5%に
 (2)ICE販売台数はYoYで7%減少
 民間のアナリストによると中国のEV市場は2023年で27%成長し、累計販売台数は総販売の32%に達すると予想される。
 中国政府もEVシフトを推進しており、ここ数年の動きは[苛烈]の一言。
 (購入者) 購入者向け補助金/現在といった各種販促施策
 (メーカー) 排ガス規制の強化によるEVシフト、ICE在庫一掃の支援、排ガス規制に則った生産/販売/輸入の規制

2;三菱自工の状況@中国

 Bloombergが報じるところでは中国のEVシフトの中で三菱の販売台数が激減、中国事業を停止することにしたと。
 社内メモによると下記の通りで、撤退とは言わないが示唆的。
 (1)[ここ数ヶ月、経営陣/株主は全力を尽くしたが、環境変化に対応できなかった]
 (2)[(ICE→EV)新エネルギー車への意向の機会を捉えるべく、試練を乗り超えて復活する]
 なお、最近の販売台数はEVシフトの中で[2022年;34,500台(ピークの2019年の134,500台の3割弱)。また唯一のEV;AirTreck-SUVの販売台数は515台…

3;その他

 他日系メーカーも中国市場のEVシフトで危機に瀕し、各社とも販売台数を2年前から減少させている。特にMazdaのCEOは[利益圧力が高まる一方で、生産台数は当分は低水準になる予想。重要なのは流れを変え、EVを1台ずつ導入すること]と発言し、EVシフトの波に乗ることを明言。
 TeslaやBYDのようなEV専業者の成功を見て、ほぼすべての日系メーカーはEVシフトを進めている
 └三菱;23/04に2035年までに全ラインナップのEV化を表明
 └Honda; EVへの取り組みを強化するために事業運営を全面的に見直し
 └日産;23/02に事業戦略を加速させるべく体制一新
 └Toyota;独自のEV専用プラットフォームと、航続距離と効率の向上が期待される次世代バッテリーを開発中

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