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ZipCarでリコール車(修理無し)をシェア利用

米国のカーシェア大手ZipCarがリコール車両の貸出をしていたとして連邦当局から罰金科料を命じられました。
対象はFordのバンで7年前製造された車種で会社によると50台以下とのことですが、個人として見た時には怖いところ…モビリティサービスにおける車両の信頼性担保の難しさを浮き彫りにする一件でした。

1;ZipCarとは

 2000年創業のカーシェア事業者で2013年にレンタカー大手;Avis Budget Groupが買収してグループ傘下に。会員は月会費/年会費を支払い、ZipCarのPF上で車両予約を時間単位/日単位で利用することが可能で、直近では大学との連携を強めており、構内移動に際しての手段提供を持って事業拡大を行っている
 具体的なサービス利用イメージとしては以下の通り
 1;利用準備
 ‐運転免許証のオンライン申請→承認→予約が可能な状態に
 2;車両予約
 ‐車両を時間/日単位で予約→利用時にはアプリでロック解除&実行(希望者に送られるZipcardでも可能)
 3;車両の利用
 -指定場所で車両をピックアップ(無人で、乗車前に状態チェックしてZipCarに送る)
 4;返却
 ‐ピックアップ場所と同じ場所に駐車して終了

2;ZipCarでの違法車両シェアリング

 道路交通安全局(NHTSA)は10/16に[未修理リコール車両をレンタルした]としてZipCarに罰金を過料した。
 2015-17年のFord Transit Vanのリコールに関するもので対象は37万台。リコール事由は[トランスミッション‐ドライブシャフトの間の接続が劣化/亀裂し、走行中にエンストを起こす可能性]があるとのこと(駐車場内での車両の意図しない動きを引き起こす可能性がある)

3;Zipcarの対応

 NHTSAの方針違反している車輛を50台程度検知、同社は[2017年以降、リコール車両に対処するための方針/プロセス改善を実施している]としている。
 NHTSAの民事罰金は総額30万USDで、Zipcarは前払いで15万USDを支払う義務があるが、NHTSAの命令では[従業員のトレーニング資料更新]などの、要請にこたえることで半額に減額可能とのこと
 ちなみに、Hertzも22年に同件で調査対象となっていた

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