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Teslaが自動運転支援;FSDのβ版を無料配布(1ヶ月)へ

Teslaが1ヶ月限定で運転支援システム;FSDのβ版を無料配布するとリリースしています。通常12000ドルする同製品を1ヶ月限定で無料配布することで、最近時に行ったアーキ変更の実効性を確認するとともに、データ収集量の拡大を狙っているとみられます。
ただ、本システムに慣れていない人の利用で一定の事故/トラブルが増えることも想定されます…

1;Teslaによる自動運転SWのトライアル配布

 Teslaは米国内の全顧客に対して運転支援システムである[Full Self-Driving(FSD)]のβ版を1ヶ月無料トライアルを行う予定とのこと。
 対象は互換性のあるハードウェア搭載するTesla車で、マスクCEOは[新車購入希望者に購入前のデモ提供]を義務付けたいとコメント。β版の配布でデータ取得量の拡大/ニューラルネット訓練強化につながり、データドリブンな開発の加速が期待される
 FSDは全てのTesla車に搭載される[Auto-Pilot System]のアップグレード版の位置づけで価格は12,000ドル。Teslaはドライバーに[常にソフトウェア監視]することを義務付けるが、今回の拡大は機能/前提を知らない人の利用で事故が増加する可能性も…

2;発表のタイミング

 現在Teslaはバックのコードを従前コードから一新して、[V12]と呼ばれるニューラルNW上で実行されるバージョンにシフトさせている。ニューラルNWでの自動運転に絡む動作の確実性を高めるためにデータ収集/解析が急務となっている
 2024-1Q終わりのタイミングであり、新しいインセンティブ付与ともみることができる。通常であれば売上目標達成に向けて、デリバリまでのスピードをアップさせるが今回のFSD供与は手間が増す可能性も…。過去には経営幹部が顧客への配達手伝い等のあらゆる手段を講じてきたが、合理化された購入過程に余分な手順を追加することで見込み客が遠ざかる可能性も
 2018年にAuto-Pilot使用中に死亡した裁判[Walter Huang vs Tesla]の審理開始まで数週間に迫っている。訴訟の焦点はTeslaの機能表現とドライバーの誤認識の程度の証明であり、事故当時にHuang氏は事故直前にモバイルゲームをプレイしていた…NTSBによる調査は2020年に終了しており、[Teslaの安全性推奨が不十分だった]と結論付けている

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