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韓国でのEVアライアンスの立上

 お隣韓国でEV産業に関して大きな動きがあったので色々と纏めてみました。国家として持つ資源の集約は産業覇権を取るには基本中の基本…日本も学ぶべきところが多いのではと思う次第です。

はじめに

 韓国でHyundai&EV部材メーカーのEVアライアンス(Hyundai/Samsung/SK/LG)が立ち上がるとの報道をKoreanTimesが出しています。

1;サマリと示唆

-サマリ‐
 Hyundaiが同国産業材メーカーとアライアンスを組んでEVの世界供給強化に乗り出す。内容としては、部材(半導体/バッテリー/車載品)+自動車での通期一貫/挙国一致体制で資源の集中投下を行う。
‐示唆-
 日系メーカーが多く取引する韓国メーカーのバッテリーや半導体の融通に関して影響が出る可能性アリで、各社は供給網の柔軟性担保が必要。
 EVの販売に関し、IONIQの日本拡販でHyundaiはAnycaと組んで乗車体験を提供するなど、[利用サービス]の活用も行っており学ぶ部分が多い。

2;報道内容の詳細

2-1;Hyundaiの目標と方針

 HyundaiはEV生産/輸出の強化にむけて180億USDを投資、2030年までに世界のEV輸出台数を364万台とする計画を公表している。
 特にEVではスムーズな展開が出来たHyundaiは同社の[Kia/Genesys]を含めて世界トップ3のEVメーカーになることも目標に掲げる。EVをテコにブランド再構築を企図、特にIONIQ5は急速充電/V2L機能を通じた利便性高度化でブランド力アップを実現できた。Hyundai欧州幹部は「EVではブランドロイヤリティがそれほど強くなく、IONIQ 5は利便性に重きを置くプレミアム顧客を惹きつけている」と語る。
 傘下のKia/Genesysでは、[Kia;IONIQ同様の機能を搭載したEV6で成功をおさめ、今後発売するフラッグシップ:EV9でも踏襲][Genesys;GV60では顔認証/キーレス/タッチレスなどの革新的な機能も搭載する計画]となっている。

2-2;EVアライアンス

 Hyundaiが音頭を取ってSamsung/LG/SKとのEV製造アライアンスを立ち上げ、来たるEV時代に備えるとのこと。今回のアライアンスを通じてまずはSamsungの自動運転用半導体とSKのバッテリーをIONIQ/KiaのEVに搭載する計画。
 アライアンス構成各社は各社の強みを持ち寄って投資の効率性追求及びナレッジシェアをする方針で各社の役目は以下。
 ●LG;パネル/カメラモジュール/パワートレイン/OS等の自動車部材で存在感大きく、バッテリーも展開
 ●Samsung;バッテリー及び先端半導体でリードしており、半導体はAudiやVWに多く供給
 ●SK;バッテリー供給及び関連するテレコムでは通信事業も展開 

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