日野と三菱ふそうの統合に思う…
はじめに
週明け/月末のまったり気分で過ごしていた午後のひと時…日野と三菱ふそうが統合するのとことでワオと。詳細は中の人でないと分からないですが、今回の統合は[商用車での電動化加速][国としてみた場合の経営資源集中の号砲]なのかもしれないなと感じたので纏めてみました。
プレスリリースでは[我々の日本/アジアにおける産業/雇用を守るには、事業効率を高め、競争力を強化しなければなりません]との文言があってなんだか意味深だなと思う今日この頃です
Factのまとめ
トヨタ子会社;日野自動車とダイムラー子会社:三菱ふそうが経営統合を発表、両親会社出資で創設されるHD下に2社がぶら下がる方式。既上場の日野自動車の法人格を用いたテクニカル上場で上場は維持されつつ、24/3期中に最終契約を締結して24年度中に統合完了を目指すとのこと。
両社は商用車の開発/調達/生産分野で協業を行うことで合意しており、特に電動化/自動運転分野での協業を強化する。親会社の片割れ;トヨタは[水素をはじめCASE技術開発を支える]とリリースしており、[水素押し]をしているなと。
両親会社は下記のように発表会で発言しておりますです。
トヨタ;[日本の商用車市場は規模小さく、各社単独で闘うことは難しい。4社協業でCASE技術の普及を拡大する]と発表
ダイムラー;[大胆な行動に出る。大型トラックの全技術に、この統合はまさに決定打になる。協業は4社全てにメリットがある]
想定される影響
1:脱ガソリン車の流れ加速
水素燃料で強みをもつトヨタと、EVトラック開発/実装で先行するダイムラーによる相互補完がまずは想定される。特にダイムラーのシャーシとトヨタの燃料電池を組み合わせた(不安少ない)長距離輸送トラックの実現はあり得るところだなと
2;乗用車市場への波及
今回、トヨタとダイムラーが資本提携も行っているが、株式持ち合いは両社得意ドメインの不可侵条約とも捉えられるところ。日本という国全体として捉えた時の研究開発を始めとする経営資源の集中がより進む可能性も
なんとなくですが、行動成長期の傾斜生産方式に近しい感じも見受けられ、国家資本主義の復活なのかなあ…
3;商用車市場再編
今まで国内では[いすゞvs日野]での争いの下に、[三菱ふそう→UDトラックス]がある構図だったが、昨今の半導体不足/新型シャーシ切替で生産混乱が起きた中で、記憶に新しい日野の不正発覚による生産停止で混乱に拍車がかかり業界構造がガタガタに
今回の動きに輪をかけて、[UDトラックスxいすゞ]が現実となると店舗/工場の統廃合含めて様々な影響が発生しうる
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