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米EPAが10億ドルの大型車両電化プログラムを開始

米国のEPAがインフレ抑制法に則って、スクールバスなどの大型車両の電化補助プログラムを策定しました。
地域社会での環境汚染源とされる大型車両、特にスクールバスの電化は環境良化/電動化促進の重要ファクターと位置付けられてきましたが、本格始動しました。

1;EPAによるスクールバス電化補助

 4/24にEPAは、スクールバスを主とする大型車両の電化に向けた補助策/補助金(10億ドル)をリリース。クリーン大型車両プログラム(Clean Heavy Duty Vehicles Program)はEV導入/展開サポート/充電インフラ開発/人材育成をターゲットとする
 今回の補助金プログラムはインフレ抑制法に基づくもので、予算の40%が[重大な汚染に対処するプロジェクト]に寄付されることが義務付けられる。補助金を申請した事業者が補助金の40%を上記該当PJに寄付する形で担保

今回プログラムは下記の2つのサブ施策で構成される
(1;スクールバスサブプログラム)
 スクールバスの電化に向けたプログラムで、7億ドル予算を保持
(2;商用/事業車サブプログラム)
 スクールバス以外のClass6/7車両の電化に向けたプログラムで、3億ドルの予算を保持
 ボックストラック/ゴミ運搬車/ダンプ/道路清掃車/配送トラック/バケットトラック/多用途トラックなどが対象

2;対象となる車両

 現在米国ではスクールバスを含むClass6/7の車両は300万台近くが稼働しており、様々な車両形態/事業用途で用いられている
 今回交換の対象となる車両のほとんどは、最近のEPA排出基準より前の内燃エンジンを搭載しており、これら車両からの汚染は深刻な健康問題の要因になっている。EPAによると子供/高齢者/既往症保持者に、呼吸器疾患や心血管疾患を引き起こすリスクが高い
運輸部門は米国最大のCO2排出源で、健康を害する公害発生源とみられている

3;関係者コメント

(気候政策担当大統領上級顧問John Podesta氏)
[小型車両の電化に向けたあらゆる進歩に加え、EPAの補助勤設定は、EVバス/ゴミ収集車/配送バン等を全米コミュニティに広げる最良の策となる]
[結果として地域社会の環境汚染を削減し、製造業に高賃金の仕事をもたらす]
(自然保護団体Sierra ClubのディレクターCatherineGarscia氏)
[スクールバス/ゴミ収集車/セミトラックなどの大型車両の電化に対するバイデン政権の取組は社会に目に見える変化をもたらす]
[今回の施策は地域コミュニティと、そこに暮らす子ども/運転手に最大の効果をもたらすだろう]

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