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VinFastの時価総額がTesla/Toyotaに次ぐ規模に。

 VinFastの時価総額がエライことになっていると報道されていますが、Tesla/Toyotaに次ぐ規模になっております。
期待先行/浮動株の少なさってところが悪さをしていますが、それにしても150台くらいしかEV導入していないのにこの評価…EVバブルともいえる状況を呈しつつあります。

1;Vinfastとは

 ベトナムの自動車メーカー;VinFastは23/08にNASDAQにSPAC上場、8月末時点の時価総額が1600億USDに達してTesla(7560億USD)/Toyota(2250億USD)に次ぐ第3位に位置付けた。8/15にBlack Spade AcquisitionCoとSPAC合併を完了してVFS/VFSWWをティッカーシンボルとして上場
 VinFastは新興故の強みとして他社連携を通じて技術力を担保しており、アセンブリに徹しているともみられる。具体的には下記の連携を。
 -車両開発:BMW/Magna Steyr/Pininfarina
 -電子部品:BOSCH/ZF
 -エンジン;AVL
 -製造ノウハウ;Siemens
  ベトナムの最大手企業グループであるヴィングループのグループ会社で2017年にベトナム初の国産自動車メーカーとして設立
 └19/06;最初の自動車を顧客に納車
 └19/11;ハノイ近郊のハイフォン市/カットハイ島のに量産工場を稼働開始(高級車/大衆向け小型車で30万台の生産規模を持つ)

2;昨今の状況

 Reuter/Bloombergなどが指摘するように流通株数が少ないために株価が不安定になりやすいことが影響している点は否めず、直近12回の取引セッション内11回で上下幅が±15%に達し、かつ当局資料によると創業者夫妻で99%の株式を保有してるとのことで流通株数は極めて少ない状況。
 EVに対する期待先行での株価形成ともいえ、実際に本年1-6月に納入したEV台数は151台であった。もちろん、今後の製造能力拡大も見え据えてとおもわれるが…なかなかに。ちなみに、2025年に米ノースカロライナ州に工場を建設する計画。

3;VinGroupとは

 Vinfastの親会社のヴィングループは1993年にウクライナで即席麺メーカーとして創業、現在は小売事業/リゾート事業/不動産事業をメインとするコングロマリット
 2007年にホーチミン証券取引所に上場、直近の23/1-6月期の売上高は86.1兆VND(約5200億円)。規模/業種で近しいところとしては三菱地所とかですかね。

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