Teslaの23-2Q決算は将来布石がてんこ盛り?!
Teslaの23/2Q決算が発表され、投資家向け説明ライブが行われましたので概要とライブでの発信内容を共有します。自分の業務に沿った部分での分析なので充電等に若干ウェイト高いですが…笑
1;決算概要
決算の時系列的なまとめは下記表参照ですが、NACSを含むサービス事業の成長が拡大。ステーション数が5000を突破、IR資料でOEM各社による賛同の動きを記載(Nissanも掲載されとる)
2Qの諸々ハイライトは下記の通り
‐売上高は24,930M/USDでYoYで+47%の成長を達成、事前のアナリスト予想値(24,320M/USD)も上回る結果に
‐利益/株は0.91USDで事前予想値の0.79USDを上回った
‐営業利益は2,400M/USDで営業利益率は9.6%、累積値ではYoYで減少。単価低下(ラインナップ変化/値下げ)/4680セルの増産費用/サーバートラック/AIなどが影響
‐車両生産数は479,700台で、納入台数は466,140台になり、値下げ効果が出ての増加という結果に
2;投資家説明会ライブ
マスク氏がホストを務める投資家説明会ライブでの事業/プロダクトごとの発言内容まとめは下記の通りだが、NACSに関しては順調な拡大を強調しつつ、当該OEM-NWを活かしてFSDも拡大すると述べている点は示唆に富むかと
2-1;本業関連
自動車の需要/生産に係るリアルタイムデータを持つことがは強みでTeslaは今後5-10倍の成長を成し遂げる。ギガベルリンとギガテキサスはまだ初期段階にあるが、施設の最適化につれてコストも改善される
メガキャストでの車両修理に関して[皆がTeslaの真似をするだろう]と述べ、伝統的な車両の修理コストの高さは過大評価されているとも。Tesla試算ではメガキャスト活用で修理コストは1/10となる速度は3倍になる。修理すべく箇所/部品をリアルタイムで把握分析することが可能となるため
2-2;エナジー事業
Megapackへの需要引き続き強く、Autobidderの成長/Powerwallの増加(50万台超え)によりVPPが現実事業としてたちあがっている。
4680セルの生産プログラムは計画通り推移しているが、歩留まりに重点を置いている。とくに[セルコストは25%削減][生産数は80%増加]したのは大きな成果
2-3;自動運転/プログラム
ロボタクシーにはほぼ無限の需要があり、現在研究開発を行うDojoを活用することで自動運転の確実性が増す。DojoはニューラルネットワークトレーニングをベースとするAI技術で、オープンソースとカスタムソフトウェアを組み合わせたもの。
Dojoはまた、運転支援/自律走行に必要とする動画/画像処理だけでなく、様々なAIモデルに対応できる柔軟性を兼ね備える。来年度にDojoに対して10億USD以上を費やす可能性が高い。
FSDプログラムはβ版が現在3億マイルの移動を達成、非β版のリリースは23年中になると示唆。非β版は23年末までに人間よりも優れた性能となり、価格は自動運転効用を勘案すると相当安くなると表明
2-4;NACS
NACSの急速充電に係る機能性/利便性の高さが他OEMとユーザに価値を感じさせる源泉となり、北米での普及が促進。NACSでのOEM連携と同様にFSDの普及も進めていく
2-5;サイバートラック
生産に向けた本格的な作業が進行しており、来年の量産を実現させる。現時点での需要は[あまりにも現実離れしており、需要の出口が見えない]が、多くの新技術が搭載されることは確実。
スペックは4ドア/6フィート以上の荷台/20フィートのガレージに収まる初めてのトラック
2-6;汎用人型ロボット;Optimus
来年までに自社工場で実用稼働をするとし、推定需要は[一人一台でもいいかもね]と冗談ながら語った
ニューラリンク/Optimus構成部品を活用して生体欠損患者に義生体を提供することも可能に。現状ではカスタムメイドの精度/技術/費用と様々な面でハードルは高いが…
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