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四十路欧州ひとり旅15│ベルリン│ホワイトアスパラで宴会。そしてベルリンについて

2019年の春、転職のタイミングでポッカリできた長い休み。急に思い立って、夫を置いてw、3週間弱の欧州旅に出た。

あの時と今の欧州、そして世界の変容に茫然としつつ、自由に旅ができる日が必ず来ることを待ちながら、旅の道中でfacebookに書き記していたものをそのまま転記する。極個人的な旅日記。

文末に、2020年のふりかえり付。

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2019年4月11日

ベルリン最後の晩餐

楽しかったベルリン滞在も最終日。滞在中にずっと付き合ってくださった先輩と、「晩御飯なににしようか」と相談したところ、今が旬のホワイトアスパラ食べてないね!と、今回滞在したサービスアパートメントで自炊することに決定。

地元スーパーでホワイトアスパラのほかに、ビールやワインやつまみを買い込んで宴会となりました。

ホワイトアスパラは出端のタケノコのようでもあり、ほのかなエグ味が春の訪れを感じさせてくれました。

リラックスした気分で、とりとめもなくあれやこれや話していると、私たちが暮らした大学の寮の食堂にタイムスリップしたみたい。

あれから20年以上経った今でも、楽しい話や苦しかったことの話、仕事の話も、混ぜこぜになんでも話せる先輩や友人がいることは、私の人生にとって本当に不可欠の宝石のようなものです。

10年かけてようやく出版された、先輩の縁の方の大切な御本もいただいたので、じっくり読みたいと思います。

良い旅の始まり。ベルリンを最初の目的地にして本当に良かったです。

#四十路欧州ひとり旅
#4日目
#旅する津屋崎人形
#生存確認も兼ねて投稿多め
#旅好き

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#ストックホルム
#タリン
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ちょっとだけつまみ、とか言いながらもあれこれ満載w

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念願のホワイトアスパラ!

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全部やってくれた先輩。初日のおにぎりから、アスパラまで、もはやベルリンの母ちゃんや。。。

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豪華よー

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大切なご縁の方が遺された論文を、先輩と同僚や恩師の方たちが10年かけて出版なさいました。

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泊まったアパート。大変快適やった

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キッチンもダイニングテーブルもある

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バスタブは溺れそうに広い

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2020年のふりかえり

この時にとまったサービスアパートメントは、アレクサンダープラッツ駅から歩いて5分もかからないところ。駅近くのアレクサンダー広場にはスーパーやセカンドハンドストアなどがあり、この時の食材もそのスーパーで購入したもの。旅すると、なんだかんだいって最終的にはスーパーでの買い物が楽しくて思い出に残っている。

■ビジョンアパートメンツ ベルリン オットーブラウンシュトラーセ
https://www.expedia.co.jp/Berlin-Hotels-VISIONAPARTMENTS-Berlin-Otto-Braun-Strasse.h10120840.Hotel-Information


何度も言うが、ベルリンはもっと長くいたい街だった。東西ドイツ時代もそうだし、もっとずっと前の時代もそうだし、大きくゆったり流れる川を軸に、いくつもの歴史のレイヤーを感じられる街だった。

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これは、ベルリンのあちこちで見かける「つまずきの石」。旅の途中の日記にはこの石のことについて詳しく書いていなかったけど、たぶんどう表現していいのかわからなかったんだろうと思うので、今思う補足を。

これはナチス・ドイツの犠牲となったユダヤ人をはじめとした人々が住んでいた場所に設置されているもので、一人一人の名前や誕生日などの情報が深く刻まれている。1993年ごろからはじまったアートプロジェクトで、今では2万以上も埋め込まれているという(一般人の家や店の前、歩道など場所はいろいろで、悲しい記憶のため、設置するのを渋る人もいるなど実施はとても困難なものだったそう)。

巨大なモニュメントや広大な敷地の特別な場所などではなく、普段歩いている道端にこつ然と現れるので、旅のあいだ中、何度もハッとなったし、踏んでしまわないようにそっとよけて小さく祈ったりした(でも祈り切れないほど沢山ある)。

ベルリンの壁跡にしても、記念センターやモニュメント以外に、駅の近くとかふとしたところに黒い線上の敷石があるのだけどそれが「壁」のあった場所にそって敷いてあったりして、いたるところに場の記憶が目に見える形で遺されている街。

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黒い敷石

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街中にふと壁の残りがあったりもする。


過剰に執着はしないけど、それをなかったことにもしない。

そんな、気概というか、脈々と連なる意思を感じたし、日常でも、大事な場面でも、何かものを考えたり、決めたりするときにそれはきっと支えとなり、指針の一つとなるものだろう。

アートに溢れ、見るべきものがたくさんあって、すごく楽しく刺激的な街。自分の、そして自分に連なる家族や歴史や来し方を振り返らずにはいられない街。道端で胸を衝かれ深く考え始めてしまう街。そんな、一筋縄ではいかない重層的な街・ベルリン。またかならず訪れたい。



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