写真教室への想い

1. はじめに

みなさんこんにちは!

今日は番外篇。

本業である写真についての記事になります。

先日、写真教室の開催数が500回を超えたので、改めて教室への想いを語ろうと思います。

生徒さんはもちろんのこと、そうでない方も覗いてみてください。

約4000文字。文字慣れしていない方でも所要10分です。


2. 僕の仕事について

教室の話をする前に僕の仕事を簡単に。

僕の本業は写真家です。

写真家というのは自分が撮りたい被写体を作品として世に出すことが仕事。

ざっくりまとめると以下のような感じです。

① 作品を額装したり加工したりして、コレクターの方、企業、ホテル、病院等に販売する。

② 写真集やカレンダーを制作物として販売する。

③ 画像データとして出版社やデザイン事務所等に提供する。

④ ジグソーパズルやマグカップ等を販売する。(落ち着いたらやるつもりです)

⑤ 雑誌から依頼を受けて撮影する。(僕はやってません)

別途カメラマンの仕事もしているのですが、今日はここまでにしておきます。


さてさて、ふんわりと写真家の実態をわかっていただけたところでこれらの仕事には一つの共通点があります。

勘が鋭い方はお気付きだと思いますが。

そう、それはエンドユーザーの顔が見れないこと。

作品であってもカレンダーであっても、僕が直接お渡しするわけではないので、喜んでもらえたのか、感動してもらえたのか、はたまた涙してくれたのかを見ることができないのです。

このことについて写真を撮り始めた当初から疑問を持っており、そしてこの疑問を解決する役割を果たしたのが写真教室でした。


3. 写真教室のはじまり

僕はAB型の乙女座なので相当な変態野郎ですし、時間があれば仕事をしていて、基本的には一人でいる時間が最高だと思っているような人間です。

ですが「精魂込めて撮影した作品たちがどんな人のもとに届いて、どうゆう形でその人たちの役に立っているのかな」なんてことを考えているうちにこの仕事は人との関わりを実感しにくいのだと気付きました。

まあでも自分で選んだ道だし仕方ないかと、粛々と前に進んでいました。


そんな折、ある友人から「写真を教えてほしい」と頼まれました。

仲の良い奴だったので気分良くふわふわ教えていたところ、「とても楽しい」と目の色を変えて喜んでくれました。

この時、僕の身体に電撃が走ります。

自分が必死になって学んできた知識や経験を使って目の前の人に喜んでもらえることがこんなにも嬉しいのだと。

そしてその友人から「もっと教え方を磨いて、もっといろんな人に教えてみたら」というアドバイスをもらいました。

この瞬間が写真教室のはじまりです。

ざっくり三年前でしょうか。

そこから口コミで少しずつ個人レッスンを増やして、ストリートアカデミーを知ってグループレッスンをして、たくさんの生徒さんと出会いました。

基礎講座から作っていき、あれを学びたいこれを学びたいという生徒さんの要望に応える形で講座が増えていって今に至ります。


4. 写真教室への想い(本題)

そうしてはじまった写真教室。

いつの間にか開催数が500回を超え、有難くもたくさんの生徒さんに恵まれました。

そしてここからが本題です。

いつもの僕なら綺麗事を並べて感謝をお伝えして終わりですが、今日はこの1年くらいの間に僕の身に何が起きたかをここで書いておきます。

本当は書かなくてもいいんだろうし、これを読んで嫌な気持ちになる生徒さんがいらっしゃるかもしれません。

けれども、伝えておいた方が良いという直感に従い書いておきます。


この一年。特にこの一年で生徒さんの数がどっと増えました。

新人賞を取った年と比べても随分増えたように思います。

そして生徒さんの数が増えるに伴って僕の苦悩も増えてきました。

それがクレーマーたちの存在です。

何をどうしたら正解だったのだろうと今でもたまに考える事例たち。


ここから一時的にネガティブゾーンです。

見たくない人は次の太字までスクロールしてください。


連絡なしで30分以上遅刻してきて受講をお断りしたらぼったくりだのなんだの言われて運営に報告される(こうゆう人がちらほらいるので遅刻について嫌々ながら厳しめに記載しています)

絞り優先もわからない方がいきなりLv.3に来て、教え方が下手だの言われ、しかも講座の様子を録音されていて、メッセージに音声を貼り付けてまで自分の主張を展開してきたり(だから録音しないでねと記載していますしLv.1からしっかり学びましょう)

サングラスをかけ、高いヒールを履いて、最初から最後までガムをクチュクチュさせながら基礎篇を連続で受けた後、基礎篇にはレジュメがあって動物篇にはレジュメがないのねと悪態つかれたり(謎すぎるのでノーコメントです)

講座が終わった後に事前準備もない状態で、だらだらとレンズの相談をされて、善意の気持ちで相談に乗っていたけど本当に次の講座の時間が迫っていたので、とりあえず今はごめんなさいと告げたらレビューにボロカスに書かれたり(せめていくつか絞ってくれたら助かります)

個人的な感情をこじらせた結果、業務用の番号に何度も電話をかけ、しつこくメールもしてくるストーカーがいてみたり(現在進行形で恐怖です)

※ 全て運営がちゃんと対応してくれました。


僕がどんな想いで教室をやっているかなどお構いなし

どれだけ懇切丁寧にご対応しても気に入らなければ関係なし

とにかく文句を言う人は文句を言い続けるわけで、そして散々に時間を使って誤解を解こうとしても、どれだけ理解してもらおうと努力しても、最後はみなさん等しくけちょんけちょんに僕を踏みつけてから、言うだけ言ってから颯爽と去っていきます。

もう僕個人へのダイレクトアタックが半端じゃなくて、その度にメンタルを削られるし、遊戯王の世界ではライフポイントがなくなってゲームオーバーだし、飲食店相手の食べログではなく個人対個人の話なのに良くぞここまでという汚い言葉を送りつけられます。


「私が何をしたというのだ」


ネガティブゾーン終了です。笑


毎月のようにこんなことをされ続けた結果、どちらかというと性善説で生きている僕の心は荒んでしまい、いつしか「今日は変な人が来ませんように」と考えながら教室へ向かうようになっていました。

僕のことを、そして僕の教室を慕ってくれる生徒さんがいるにもかかわらずです。

プロとしてお越しいただいた生徒さんには喜んで帰っていただきたいとは当然思っているものの、本当に大切にしている生徒さんの前でも、心のどこかにあるこんな負の感情が表情や態度に出ていたかもしれないと考えると恐ろしいですし、生徒さんからすれば失礼な話です。


と。


こんなことをつらつら書いてみましたが、僕がもしこんな内容の相談を受けたら「写真教室とはいえ、最早サービス業なんだから仕方ない。我慢できないならやめちまえ。」と言うでしょう。


ご意見ごもっともですが、それでもやめようとは思いません。


こんなことが続いてもそれでもやめたくないのは、間違いなく喜んでくれる生徒さんたちがいるからです。


年末年始に10歳の女の子とそのお母さんのレッスンをして、とんでもない才能を目の当たりにして、素晴らしい親子の愛情に触れて、先生大好きと言ってくれて、大袈裟かもしれませんが僕が教室をしていることでその子の未来が変わるかもしれない驚きだとか。

僕の3倍近くも生きている88歳の方が来られて、講座終了後に手を強く握られ「先生ありがとうございます」と感謝していただけた途方もない喜びだとか。その手の感触が忘れられなかったりだとか。

人生の中の辛い時期を乗り越えた先にあった新しい光が写真で、その先でたまたま僕に出会ってもらえて、写真が楽しいと言っていただけた嬉しさだとか。

生徒としてはじまり、僕を慕ってくれて、色々と手伝ってくれて、そして自分の人生を本気で変えようとしている助手に巡り合えたことだとか。


他にも生徒さんから頂戴したお手紙や宝物がたくさんあって。

そしてこんなことがあるからやめられなくて。


生きていくために写真が必要かと言われればそれはきっと不要だし

数万人の前で歌を歌って一瞬で多くの人を感動させたり

練り上げたネタをテレビで披露して全国の人を笑顔にしたり

今のところはそんな規模で事を成すことできません。


けれども少なくとも僕には大切にしたい生徒さんたちがいて

その人たちの役に立てる確かな方法を知っていて

写真をご指導することも大切ですが

写真が上達することで旅行先での想い出が増えたり

苦労して登った山で見た絶景を思うように撮れてみたり

家族や子供と過ごす時間が増えてみたり

ハワイで見た美しい星空を記録に残してみたり

そうやって生徒さんたちのその先の人生がもっと豊になるかもしれない

そんな気持ちで写真を楽しんでほしいと思っています。


さらに付け加えると、僕がもっと大きな人間になることで、今の僕を知ってくれている人はこれからの人生の楽しみの一つにしてくれるかもしれないわけで。


そろそろまとめに入ると、僕はこれからも写真教室を続けるし、人数だとか回数だとかそうゆうことも大事ですが、回数を減らしてでも、生徒さんの数を減らしてでも、大切にしたい生徒さんたちにどれだけ喜んでもらえるかに集中したいなと思っています。

きっと貴重な時間を使ってこんなに長い文章を読んでくれた生徒さんは同じく僕が大切にしている生徒さんだろうし、こんな重たいやつはゴメンだと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、僕は風景写真については誰よりも重たい自信がありますし、風景写真において高田に並ぶ者なしと言われる場所までいくつもりなので辛抱強くお付き合いください。

日本の風景写真の常識をひっくり返すその日まで、写真家であり先生であることを辞めるつもりはありません。


さてさて、たらたらと書きましたが。

ここまで読んでいただいた全てのみなさんにお礼申し上げます。

そして500回のうち、一度でも参加していただけた生徒さんにも感謝を申し上げます。

最後に、何度も何度もお越しいただき、その度に笑顔をいただける生徒のみなさまに渾身のありがとうをお届けします。


たまにはこうやって熱めの文章も書いていくつもりですので、これからもよろしくお願いします^^



それでは今日はここまで。

またお会いしましょう^^






いつもありがとうございます。いただいたサポートは全額、写真家としての活動に充て、作品制作や個展開催という形でお返し致します。ご賛同いただける方はサポートをお願いします。