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コロナショックで売上が7割減った、とある地方の飲食店がやったこと。〜テイクアウトの売上を伸ばす!編〜


こんにちは!
新潟県長岡市でSUZUGROUPという飲食事業を営む、鈴木将と申します。

地域の食材を使った食づくりを通じて地域に「豊かさの継承」を生み出していこうという思いで、父から会社を継いで今に至ります。

現在、新型コロナウイルスの影響でたくさんの飲食店が大きな打撃を受けています。僕自身も、強烈な社会の流れの変化に事業者としてくらいついていくのがやっとで。「やるべきことは全部やるっ!」と必死にもがいてきました。

企業経営者としては、長期的にビジョンとしては間違っていないと確信しながらも、短期的な現実(キャッシュなど)に押されて判断力が鈍ることもあり、なかなかうまいこといきません。

ですが、日々のなかで少しづつ手ごたえを感じることが出てきました。それらの経験を共有することで、ほかの事業者さまにとっても役に立つことがあるのではないかと思い、このnoteを書くことにしました。

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取り組んだことは大きく上の8つ。この記事では①〜③について紹介させていただきます。

もし少しでも参考になれば幸いです。

【はじめに】SUZUGROUPとは。

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SUZUGROUPは、新潟県内で居酒屋、カフェ、グローサリーなど、地域の食を活かした飲食店を7店舗運営。その他、瓶詰の加工品や商品開発などの事業に取り組んでいます。

年商は4億円(現在は70%程度売上減)年間来客数は25万人程度、居酒屋部門の客単価は3800円程度、カフェ部門は1000円~1500円程度。
地方ではそこそこの規模で運営しておりましたが、新型コロナウイルスの影響で飲食店舗は大打撃を受け、7店舗中4店舗は一時閉店または店舗を業態変更して取り組んでいます。

一見、大規模な売上規模に見えるかもしれませんが、SUZUGROUPの店舗は全店舗、店名も業態も違うため、各分野を1つの小さな店舗として見ていただくと、より参考になるのではと思っています。

【取り組み①】テイクアウトの強化

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まず取り組んだのは、現在多くの飲食店が始めているテイクアウト。

ですが、これが簡単なようで難しい。すでに大手チェーンなども取り組んでいる中で、今まで飲食店としてサービスしてきた店がどのように自社の魅力を伝えるかが鍵を握ります。

ポイントは想定するお客様に合わせて情報発信すること。そして、自社の強みを改めて考えてみることです。

お客様が喜ぶ商品を開発し、よりシンプルにキャッチーに、情報をどのように発信するのか。また、緊急事態宣言やこれから来るステイホームなGWなど・・・今までにない状況がある中で、何をしたらお客様に喜んでもらえて、楽しんでもらえるかという視点と自社の強みを掛け合わせることが大切です。

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こちらの写真は、SUZUGROUPで3月初旬に取り組んだ低価格帯のお弁当「のり弁シリーズ」です。

僕たちの強みはローカルや健康食、素材の良さ。ただ、これまで外食として提供していたものをそのままお弁当にしては贅沢すぎて、どうしても日常使いできない。

そこで、強みを取り入れつつも安売りをし過ぎない、ちょうどよい価格帯700~800円程度のラインナップの商品開発と、木製品を使ったエコで素朴なお弁当箱、そして「のり弁」というわかりやすく、低価格なイメージのある商品を3種類販売、4月には追加で2種類リリースしました。

ネーミングも「のりのりのり弁当」と少し面白くくすっと笑えるように、世の中の暗いイメージを、食で少しでも明るくできるようにとポップなメニュー名に。

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△具材には、三条の車麩を使ったタレカツや、麹付けにした鶏肉などがのります。

これがヒットメニューとなり、お弁当を販売してる店舗での売上のメインが、団体予約のお弁当から、直接来店のお客様に変わりました。来店客数は昨年と比べ2倍以上。時間帯によっては売上を取り戻しつつありました。


外食ができない今、できる限り自宅にいる時間をつくる動きがある中で、自宅では作れない、ちょっとおしゃれで美味しくて、エコ。そんなイメージが口コミで広がり、市外からもたくさんのお客様に来て頂けました。(ソーシャルディスタンスの対策もしっかりしながら)

今までの飲食業と少し視点を変えて、お皿ではなくお弁当に、いかに美味しく綺麗な料理を作りながら、それをわかりやすく表現できるかに視点を絞る。そういった意味では、通常の飲食店業務と視点は同じです。キッチンが魅力ある美味しい料理をつくり、それをサービスがおすすめしたり美味しそうに伝える。

それが、サービストークがわかりやすいお弁当の説明になっただけです。飲食業をやってきた方ならきっとわかるはず。ぜひ、考えることを諦めず取り組んでみてください。

【取り組み②】テイクアウト強化に伴う衛生管理

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テイクアウトのお弁当に業態変更になると大きな問題点は衛生管理です。
通常の飲食店はできたてのものを提供します。それに対して、お弁当販売はできたてあつあつなものをお弁当に詰めて蓋をすることで、熱がこもり食材が傷んでしまうことがあります。

とくにこれから、湿度の高い梅雨時期や真夏日などは特に要注意です。3・4月とは違い徐々に気温があがってきて食材管理の徹底が必須です。正直僕も、4年前からお弁当事業を始め、最初に大量のオーダーを頂いた時は(食中毒にはなりませんでしたが)食材が痛んでしまいお客様にご迷惑をおかけしたことがありました。

特に大量調理のお弁当やオードブルなど、テイクアウトの基本は「熱をしっかりと冷ます」のがポイントです。

他にも、お酢を使った料理や、水分をしっかり切る、加熱をしっかりするなど様々な対策がありますが、とにかく35度前後の中途半端な温度での食材管理が一番危険です。調理したものをすぐに氷水で冷やすなど、手間はかかりますが、通常の飲食店での調理と考え方を変えて取り組むことをお勧めします。

ちなみに、飲食店の弁当販売には必要な許可証などもあり、パック詰めしたお弁当を販売するには通常の飲食店営業許可では販売できません。
(原則NGですが、お客様の要望でテイクアウトオーダーを受けてから調理してお弁当にするのはOK。)

※これは専門分野ではないので、詳しくは各自治体の保健所さんに確認をして販売してください。

【取り組み③】オンラインの情報デザイン

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これは店舗スタッフからの発案で、BASEという無料でつくれるオンラインショップの機能を使い、手軽にオーダー&決済ができる仕組みを導入しました。

高齢者率の高い地方の現実として、まだそれがメインのオーダーになっているわけではないですが、インターネットを活用している若い世代にはインパクトのあるサービスになりました。オンラインでのメニュー紹介なので新メニューの紹介から販売までの導線を短くすることで販売促進にもつながります。

ここでのポイントは「写真」。

スマホで簡単に撮影できて投稿できる時代ではありますが、SNSなどのインターネットの情報は見る側も情報にあふれています。だからこそ①でお伝えしたシンプルな情報がとっても大切です。

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こちらは最近ちょっとヒットした「発酵豚キムチのり弁」。

撮影はスマホではなく一眼レフ。オートモードでできるだけ窓際の自然光を活かして撮影しました。これも飲食店のノウハウがあればできるはず。
カメラはできればスマホではなく一眼レフ、もしくは自然光を活かしてスマホ(必ず色調整を!)がおすすめ。

僕はカメラの勉強はしてきませんでしたが、料理の盛り付けの時、料理人はなにを考えて盛り付けているでしょうか?・・・お客様にどう綺麗にこの一皿が見えるかなということだと思います。その考えがあればできるはずです。

あと僕が経験から学んだこととしては、雑誌やメニューなどの撮影時にカメラマンの横にいることです。カメラマンにどう撮ってもらいたいか、構図はどうか。それをイメージするのも、料理人がお皿にどの位置になにを盛り付けるかの視点と同じかなと思います。シズル感や艶感など、料理をどのように見せたいかをイメージすれば、おのずとセンスは磨かれると思います。

ちなみに僕は色弱です。色が細かくよくわからないのです。ですが、イメージし続けること。お客様にどう料理を届けたいか、日常の生活の中でどの情報が「美味しそう」と感じるのか考え続けること。情報を見て自分の中の「好き」を形にしていく、それを繰り返し訓練していけば「センス」は磨けますし、料理人、飲食人としてもスキルが磨かれると思います。

オンラインのサービスだからこそ自社を商品をお店のように綺麗に見せて、シンプルな言葉で美味しそうに伝える。インターネット社会だからこそ情報発信のデザイン力はとっても重要です。


今日は一旦ここまで。


長々と書いてしまいましたが、続きはまた明日書きたいと思います。
そしてお知らせが一つ。

クラウドファンディングに挑戦しています!!

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これはお困りの経営者の皆さんにぜひとも伝えたい取り組みです。

「クラウドファンディング」という仕組みで、店舗で使える金券や、遠方のお客様には食材などを買っていただき、お店を支援して頂ける仕組みです。
僕はこのツールを活かして、自社のプレゼンを赤裸々に書きました。

なぜ困っていて、この難局を乗り越えた時には事業を通してどんな場を創っていきたいのか。それをインターネットの世界で精一杯伝えました。

僕は地元である新潟県を世界屈伸の美食の街にしたい!更に日本の素晴らしい地方の食文化を世界に発信したい!と勝手に妄想してます。今は大変しんどい時期ではありますが、飲食店というのが単なる場でなく、ものすごく可能性を秘めているものだと僕は思っています。

その為にもお読み頂いた皆さんの、少しでも力になりたいし飲食店のあるべき未来を創りたいとも考えてます。

ぜひこのサイトも読んでいただき、いろいろな方にこの活動を知ってもらう為にもシェア、拡散、ご支援頂ければ嬉しいです。

https://camp-fire.jp/projects/view/252087

明日なんとかまた更新したいと思います。

SUZUGROUP 
地域をデザインの力で料理する料理人 
sho suzuki


SUZUGROUPについて興味を持ってくださった方はぜひこちらをご覧ください。

鈴木将について取材いただいた記事です。地域で何をやっていきたいか語らせていただいています。


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SUZUgroupオーナシェフ・食文化プロデューサー・6次産業化プランナー・新潟県農業大学校客員教授 県内にローカルフードをテーマにしたレストランやカフェ、観光案内所を7店舗運営

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