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2023年5月5日に発生した震度6強の珠洲地震について(現在の状況)

地震発生から1週間が経ち、当日より通常営業を行なっております。
地震が発生したら、被災したら、その後どのようなことが起きるのか、今回のケースを皆様と共有し、誰かの参考になればいいなとここに記載します。

現在の状況まとめ

・スポーツクラブが配管破損の被害により営業を停止しておりますが、ホテル宿泊(宿泊者限定事前予約制のレストランも含む)、外来入浴は通常営業しています
・被災したスタッフも元気に出勤し、サービスのご提供に問題が生じることはありません
・被害が遅れて発覚することもありましたが、1週間経ちホテルは以前と変わらないサービスをご提供できています
・震度4以上の地震が起きたら、エレベーターは安全のため停まりますので、非常階段をご利用ください
・珠洲市内の観光施設や飲食店やスーパー、コンビニなど問題なく営業できているところが多いです
・来週からインターネットでお部屋の販売を再開します
・不安なことがあればなんなりとスタッフにお申し付けください(2度も大きな地震を経験し、経験値がUPしております!)

地震発生2日目(5/6)

地震発生当日から翌日のブログは「2023年5月5日に発生した震度6強の珠洲地震について(報告)をご覧ください。

当日から翌日にかけて、マスコミ関係者様が現地入りをされ、ご宿泊を数多くいただきました。
ご予約をいただいた時点で、スタッフの多くが少なからず被災しており、翌日出勤できるかも含め不明の状態だったため、連泊のお部屋のお掃除ができない可能性がある旨ご了承いただき、ご宿泊をお願いしました。
全てのマスコミ関係者様が快くご了承いただき、この場をお借りし感謝申し上げます。
先にいただいていたご予約はほとんどがキャンセルになる中、とても心強いご支援に感じました。
そんな中で個別取材は全てお断りしていて、心苦しいのですが・・・。

個別取材をお断りした理由についてご説明させていただきます。
昨年の震度6弱の地震の際も、翌朝6:30から取材依頼が殺到しました。
今回も泊まり込んだ私(マネージャー)が取材依頼を集約し、9:00頃から総支配人に順番に対応していただく予定をしておりました。
しかし、深夜にスポーツクラブ「ウェーブ」のプールから大量の水漏れが発生していることが発覚し、一晩中水漏れの対応を行なっておりました。
プールは上階にあり、客室階まで水漏れしてしまっては営業の中止をしなければならない事態になるので、総支配人が指揮を取りそちらの対応に追われておりました。
同時に昨日確認出来なかった箇所の確認、被災して出勤が遅くなるスタッフのフォローなどで、フロントに余剰人員を配置するほどの余裕がなかったため、個別の取材をお受けする時間がございませんでした。
何件の電話をお断りしたか、数え切れないほどのお電話をいただき、直接お越しいただいた取材陣にはご自由に撮影していただいて結構ですとお答えしたのですが、被害についてご質問を受けることもあり、1日中説明をさせていただき、2日目の夜には私の声が枯れました・・・。
本当にお見苦しい姿をお見せして申し訳ございませんでした。
マスコミ関係者様は深夜遅くまで取材にあたり、チェックインも遅くなるため、余震も不安だったので、私(マネージャー)が今日も泊まり込むことに。

震災発生3日目(5/7)

昨晩から雨が降り、ロビーガラスの割れたところにブルーシートは貼っていましたが、風もふいたことにより、止めていたガムテープが剥がれ、貼り直しの対応や溜まった事務処理などを行なっているうちに、あっという間に3日目の朝を迎えました。
この日も朝から取材のお申し込みをいただきましたが、まだまだ全ての復旧作業が終わっておらず、引き続きお断りすることに。
被災したスタッフも休むことなく仕事に出てきてくれて、この日の午前中にはスポーツクラブ以外の全ての営業を通常通り行うことが出来ました。
断水や給湯器の故障、避難所生活を行っている市民の方の大浴場利用があるかもしれないと、安全のために一旦中止していた外来入浴を市民限定で再開することにしました。
GW期間中は数多くのキャンプ客の皆様に外来入浴をご希望いただきましたが、洗い場が7つしかない小さなホテルの大浴場のため、人数制限をさせていただいておりました。夕方から市民限定で人数は制限せず譲り合いながらご利用いただくことを決断。
幸い、お待ちいただくほど混み合うことはなく、たくさんの方にご利用いただきました。
この日、総支配人からスポーツクラブは長期的に使用できないと報告いただきました。
スポーツクラブのスタッフが1日中水漏れの対応に当たってくれたおかげで、客室階に浸水することなく、宿泊の営業は通常通り行うことが出来ました。
この日、昨日まで大丈夫だったお部屋のバスルームから水漏れが発生し、夜間にお部屋の変更等が発生する可能性もあったので、私が泊まり込みました。
特に問題もなく、やっと落ち着いたと思ったんです・・・この時は・・・。

震災発生4日目(5/8)

ここまでまだ手をつけられなかった色んな場所の片付けを引き続き行いながら、問題なく通常営業を行うことが出来ました。

震災発生5日目(5/9)

早朝5時頃に震度4の地震が発生。
飛び起きてホテルに向かいました。
スタッフ数人がすでに到着してくれていて、エレベーターが停止している他は異常もなく、ほっとしました。
この日ようやく修理業者さんが来てくださり、故障していたお部屋の修理を行っていただきました。
修理業者さんには、迅速な対応をしていただき、心より感謝申し上げます。
いろんなところから緊急で来てくれとお願いされていたのだろうと思います。
これでホテルは落ち着いたと思っていた夕方。
水に濁りが見られるとの報告があり、急遽対応。
ご宿泊のお客様にご説明し、飲料水としては使用を控えてほしいとお願いし、ペットボトルのお水をお配りしました。
GW前に売店販売用にたくさん仕入れておいてよかった・・・。
同時に、水道管から水が溢れ出していることが発覚し、外来入浴の中止を決断することに。
こんな、遅れてやってくることってあるんですね。
水を止めてしまうと地域一帯の水が使えなくなってしまう場所だったため、水道局の方に対応を依頼し、貯水タンクの水を使用しながら、水が止まることもなく営業できました。

震災発生6日目(5/10)

7時過ぎに震度4の余震が発生。
飛び起きてホテルに向かいました。
スタッフ数人が対応に到着してくれていて、エレベーターが停止している他は異常もなく、ほっとしました。
ロビーの窓ガラスが割れたところを、業者さんに仮修復していただき、雨風がしのげる状態まで復旧できました。
当ホテルは団体バスの昼食を、出張レストラン「典座」さんにお願いしているのですが、久しぶりにスタッフの方々とお会いし、お互い励まし合いながら(というか、私がすごく励ましてもらい元気が出ました!)心強く感じました。
皆様大変だっただろうに、前日にもテラスの片付けやレストランのお掃除などを行っていただき、力になってもらいました。
この日も順調に、何事もなく通常営業ができました。

震災発生7日目(5/11)

平和な朝。
大きな余震も起こることなく、何の問題もなく通常営業を行なっております。
以下、繰り返しで元気に営業しております!

余談:私は今回の地震で自宅が被災し、「危険(倒壊の恐れあり)」の貼り紙が貼られました。
ホテルは安全ですが、個人宅は早くなんとかしないと不安です。
生まれ育った町も姿を変えました。
写真はお寺の鐘をつく場所が倒壊したものです。
墓石が落ちたと聞いて、おまいりがてら行ってきました。
子供の頃から慣れ親しんだ場所です。
完全なる復興には時間がかかりそうです。
どうか珠洲を忘れないで、気にかけていてください。
私達は頑張ります。皆様は心を寄せていて欲しいです。


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