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あの人のあの言葉で今があります

「お前なんて誰も良いとおもってないぞ」マネジャー現役時代に上司から言われた痛烈なひとこと。今振り返ってみても強烈なひとことですよね。今時だと「パワハラ」「モラハラ」と訴えられるネタですね。

あれは、15年くらい前になります。200人規模の飲食店やエステ、介護事業を展開する企業で総務、経理を1人で担当し、店舗も2店舗みていました。あれもこれも「やらねばならない」と請け負ってだいぶ頑張っていました。店舗での売上成果も事務職でもそれなりの実績をだしているという自負もありました。

そんなとき「お前なんて誰も良いとおもってないぞ」と上司に痛烈なひとことをもらいました。当時は、何が悪いのか?ダメなのか?わからず。頑張っているのに全否定され、「なんて理不尽なんだ!」という怒りがこみあげてきました。同時に、ダメだしされたことで自分の存在意義までが揺らぎ、かなり落ち込みました。今思うと、鬱になりかけていたかもしれません。

義母の言葉がきっかけで

当時は、一方的に理不尽なことを言う嫌な上司の愚痴として義母に話していたように思います。上司のひとことを反芻しては落ち込んでいる私に義母が「そんなに厳しいことを言うのは、あなたにとても期待しているからじゃない?」と言葉をかけてくれました。

今は、厳しいフィードバックほど相手に愛情がなければ、言えないことだと理解できます。
義母のあのひとことがあったから、ダメ出しされた自分と向き合う気持ちに方向転換ができました。

相手の言葉を自分の解釈で受け取り、ただ落ち込むよりも前向きに。
「どうしたらもっとよくなれるのか?」

何が良くないのかそもそもが理解していなかったので「これは外部に学びにいこう」と思い立ち行動したのですが、この”説”ものちのち友人に話すと笑いのネタです。

「普通は、上司と話して理解を深めるだろうと…」そうですけどね。当時は、義母の言葉で若干和らいだものの上司に聞くことは、何か負けた感じがして嫌でした。何としても変化して成長して「すげぇ」と言わせるぞ!と違った方向にエネルギーを注いでいましたね。

「学びに行くぞー!克服するぞー!」と意気込んでも石川県金沢という地方では、都市部のように気軽に学べる環境がありません。相変わらずのハードワークだし、家庭の「やるべきこと」もあるし、よくやってきたなと自分を褒めてあげたい。
色々と試行錯誤しながら東京のコーチングプログラムを受講したり、心理学やコミュニケーションスキルを貪るように学んだ時期が今は懐かしく思い出されます。

上司が指摘したかった私の行動は、10人くらいに同時に話しかけられているシーンでぶっきらぼうな対応をしていたように感じたという「なぁんだ!そんなこと?!」とリアクションをかえしてしまうほどの些細な事でした。抽象的な物言いだったので私が拡大解釈をしすぎていたというのも後々わかったことです。

その後は、子供たちが受験期になったのをきっかけに、たくさんの仕事経験をさせてくれた職場を離れました。そして、非日常的な学びではなく目の前の課題を一緒に解決していくサポートがしたいという思いが今の仕事の原動力です。

上司からのひとことについては独立した後に、「あの時のあの言葉に感謝しています」と伝えることもできました。「俺、そんなこと言った?ひでぇことを言ったな」と「でもさ期待していからこそだぞ!」と義母が私に諭してくれたことを言われました。

あの時の上司のフィードバックがあるからこそ今の私がいます。厳しいフィードバックほど愛にあふれているものはないと実感を込めて話せるのもこの経験があるからこそ。

何が人生に影響を与えるかわかりませんね。義母のひとことも、支えてくれた友人たちにも厳しいことを率直に言ってくれる人が周りにいてくれることに感謝をこめて

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