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【週刊ユース分析】昌平高を改めて調査!!

高体連の「緑」が強い。

王者・青森山田。その最大のライバルである静岡学園。それから北陸の雄・帝京長岡
これら超強豪校に加えて、今最も興味深い”緑”といえば多くの人が昌平高校を挙げるのではないだろうか。

衝撃的なゴラッソを連発して2022年のインターハイでベスト4に名乗りを挙げ、いよいよ全国覇者への機運は高まった感がある。

ジュビロ磐田サポ的には針谷岳晃選手の母校として馴染み深いけど・・・どうやらその当時とは少し様子が異なっているような。

今回は、そんなを昌平高校を改めて探ってみたいと思います!


■過去の戦歴

さっそく、高円宮杯プレミアリーグが始まってからの10年間の戦歴を整理してみたいと思います。

※情報が少ないためプリンス以外は全て「県リーグ」と表した

これまでプレミア参入戦以上の経験がないため、僕のポイント加算形式では”順位無し”となっています。

しかし、
2021年の昇格直後に強豪ひしめく関東プリンスリーグを5位で切り抜けると、2022年はここまで首位を快走。(9節終了時点)
インターハイでも埼玉を制して全国3位と、1日で1m伸びると言われている竹の如く現在進行形でグイグイと成長しています。まさに”破竹”の勢い。

むむむ🤔 昌平の緑は若竹の緑なのかも。

ちなみに、
2015年にも1シーズンだけ関東プリンスを戦っているんですが、この時の主力が前述した針谷選手(北九州)や松本泰志選手(広島)でした。
針谷選手といえばニックネームは「タケ」。やはり昌平の緑は若竹の・・・しつこい(汗)

いずれにせよ!

ここのところの昌平は超強いのです!!



■FC LAVIDAの存在

高校の部活動とはいえ、ここのところ私立の強豪校にはクラブユース顔負けの下部組織を持つのが当たり前になっています。

青森山田でいえば青森山田中。静岡学園でいえば静岡学園中。帝京長岡でいえばフットサルの強豪でもある長岡JYFC。

そして昌平高校にとって実質的にこの下部組織に当たるのがFC LAVIDA

2012年創立と歴史は浅いのですがそれ故、昌平の近年の成長の歴史はFC LAVIDAの歴史と言っても過言ではない、とも言い換えることが出来そうです。

つまり、
昌平の強さを語るうえで絶対に避けては通れないチーム、それがFC LAVIDA!!


ではFC LAVIDAとはどんなチームなのか。一言で言えば・・・

「超カッコいい」 になる。

具体的に教えてくれって?もうめんどくさいからこの動画を見て欲しいぞ。
2021年U-15サッカー選手権の準決勝の山口選手のゴラッソだ。

山口豪太選手。この時14歳・・・。

14歳ということは中2。中2だぜ。中2のシュートだぜ。一周回って説明なんてできない。語彙力崩壊とはまさにこのこと。
ただただ凄くて、カッコいい。


真面目に分析すると、
テクニック重視の攻撃的な選手を多く輩出している印象で、そこは長岡JYFCや静岡学園中、あるいは(緑ではないけれど)興國高校と関係の強いRIP ACEなどと系統は同じに見えます。

戦術理解とそれを体現するための個の重要性というのは、世界で活躍できる選手を意識したときにとても重要な要素で、
ここについてはクラブユースより高体連の方が1歩も2歩も進歩しているように思います。

その代表格になりつつある
FC LADIVA→昌平高校 ライン

これが東の代表格であるならば、
西の代表格は

RIP ACE→興國高校 ライン

と言ったところでしょうか。

いずれにせよこの2チームは将来、必ずどこかで日本サッカー界を賑わせてくれのではないか。大きな期待を込めて、本気でそう思っています!

ぜひ併せて覚えておきたいところです。

この迷彩のユニフォームもヤバいよね。超カッコいい!!



■注目選手たち

U-15の大会でゴラッソを決めた山口選手は昌平高校の選手ではないので挙げられませんが・・・インターハイで躍動した選手たちをピックアップしてみたいと思います!


■荒井 悠汰(あらい ゆうた) MF 昌平3年

LAVIDA産の10番。
来年度のFC東京への内定を決めている選手ですが、既にルヴァンデビューを果たしており、味の素で行われた磐田戦でも出場していましたね。

テクニックはもちろんですが、特筆すべきはその体躯の強さ。軽やかなのに当たると強いんですよね。
アルベル監督がいかにも好みそうな選手で、今年度の松木選手がそうであるように来年はたくさんの出場機会を得て大注目の選手になりそうです!


■篠田 翼(しのだ つばさ) FW 昌平3年

インターハイ得点王に輝いた攻撃的な昌平を象徴する選手。当然LAVIDA出身。
特筆すべきはドリブルでしょうか。ゴール前で相手をかわすテクニックはもちろんなのですが、前が開けば推進力あるゴリゴリとしたドリブルも。

キープ力あって運んでくれる前の選手というのはチームにとってありがたい存在ですね。そんでもって決定力もある。
最高です!!


■佐藤 海空斗(さとう みくと) MF 昌平3年

LAVIDA出身のボランチ。

静岡学園などの特徴でもあるんですけど、守備的な選手が足元上手ければそれはもうチームにとってかなりのアドバンテージなわけで、それを昌平で体現しているのが佐藤選手ではないかと。

しかも対人もしっかりと強い。174cmと書かれていますがピッチ上ではもっと大きく見えますね。それだけ運動量や体の入れ方が上手く、存在感があるのだと思います。

テクニックのある高校はディフェンシブな選手こそ観てしまうのですが・・・その感覚わかる方いますでしょうか(笑)



■青森山田のロングスローとトーナメントの宿命

インターハイに冬の選手権。
高体連チームでサッカーをする選手にはキラキラと輝ける大会があるのが最大の魅力。

そしてこれらの大会の特徴が、いずれもトーナメント制であること

実はここに、昌平高校 悲願の全国制覇に向けた最大の壁があると思っています。
トーナメント制って圧倒的に守備的なチームが有利なんですよね。

サッカーは、組み立てる行為より破壊する行為の方が楽なのは間違いありません。
守備と攻撃が常に表裏一体で動くサッカーにおいて、「強いチーム」とはこの組み立てるスキルが高いチームを指すのだと思うのですが、どんなにそのスキルが高くても、PK戦にまでもつれてしまえばその優劣は皆無になってしまいます。

強いチームが勝ち切るために与えられた時間は90分。インターハイの場合は80分しかありません。

近年の青森山田がロングスローを多用することに対して批判的な意見が多いのですが、
これが与えられた時間内に何としても得点を決めるため(絶対に優勝するために)の手段として、青森山田が駆使している策の一つだと捉えると、個人的には安易に批判できないな、とも思っています。

つまり言い換えれば、そこまでしないと勝ち切れないのが高校サッカーのトーナメントだったりするわけです。


同じく攻撃的なスタイルで日本一を目指す昌平高校。
LAVIDAを母体としてその実力はぐんぐんと伸びていることは間違いありません。

悲願達成に向けて今後どのような進化を私たちに見せてくれるのか。

心から期待したいと思います!!

緑の快進撃は続く。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

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