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【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】ブーイング問題を整理する。

”整理する” と宣言しつつも、例によってダラダラと書きます(笑)。


ダービーは壮絶でした。
先制しつつも2度追いつかれる展開はそれなりのストレスが残ったのは事実。しかしながら27本ものシュートを打って勝ち切れなかった清水としても4-4-2の閉塞感が改めて浮き彫りになったはず。

局面だけでなくシーズン通しての流れを汲める冷静なエスパルスサポさんには(追いついたとはいえ)非常にフラストレーションの溜まる一戦だったのではないでしょうか。

故に、
試合終了後のエコパにはそこそこのブーイングが、春の嵐の如く吹き荒れました。


それを受けてSNS上ではブーイングに対して是非を論じる投稿が多数。そしてその勢力は(私のTL上で見る限り)ほぼ半々に見えました。
要は混とんとしているんですね。熱い熱いダービーでしたから無理もありません。


先に述べておきます。
私のブーイングに対する意見は「是」。つまり「あり」です。
ただ、その理由を語るためにはいくつか整理するべき内容があると思っています。

今回はそれについて少しまとめていきたいと思います。少々お付き合いいただければ。



■勝敗とは何なのか

皆さんはお金を払って得たものが、とても品質の悪いものだったらどう思うでしょうか。

例えば、1,500円払って食べたランチがクソ不味かった。こんな時、気持ちよくお金を払えるだろうか。
たとえ凄く雰囲気のいいお店で、そこそこの接客を受けたとしても、文句の一つぐらい言いたくなるのが素直な心情というもの。


ビジネスとは、
お金をもらう側が払う側に対して「価値」を提供し、その対価を享受するものです。
要は品質が悪ければ、外装も接客もいくら丁寧にやったところで払う側の満足は得られないわけです。

スポーツビジネスにおいて「品質」とは「勝つこと」

故に、
僕は敗戦に対してブーイングすること(ある程度の抗議をすること)は自然の摂理、つまりお金を払った側のシンプルな行動原理だと思っています。
皆さんだって買った車のドアが反対に付いていたら文句言いますよね。要はそれと同じです。

そしてそれは絶対に良いモノを得たいと願うダービーにおいては、いつもより多めに不満が噴出してしまう。これもまた当然のことなのかなと思うわけです。


ではなぜブーイングに対して嫌な気分になる人がたくさんいるのか。
これについて2つの理由を述べたいと思います。



■理由① 品質にも色々ある

品質を示す指標としてppmという単位があります。日本の製造業の場合は0.1ppmあたりが平均でしょうか。

ppmとはparts per million(パーツ・パー・ミリオン)の略。つまり1ppmとは100万個作って1つの不良品が出ることを意味します。

つまり0.1ppmとは1,000万個作って1つの不良品が出るということ。つまり日本の製造業ってそのぐらい品質を突き詰めて日々研鑽しているんですね。で、言い換えれば日本人ってこのぐらいの高品質でなければ納得してくれない超厳しい国民なんです。世界一の厳しさかもしれません。


僕はスポーツビジネスにおける品質とは「勝つこと」と述べましたが、勝利を製造業の品質と同じレベルで捉えてはいけません。
理由は簡単で、相手がいるからです。


どうやらこの「品質」に対して、相手がいることを忘れて異常に高い品質を求めている人がいる。これが一つ目の問題。



■理由② ブーイングにも色々ある

そりゃ金払って品質悪いもの与えられたら抗議の一つもしたくなるでしょ。

と述べましたが問題はこの抗議の仕方にあります。
要はお客様は神様じゃないんだから、抗議する際に何やっても良いわけじゃないでしょう!というのが本質です。

行き過ぎた抗議とは、言い換えればハラスメント。

そう。ブーイングを嫌悪する人たちは、タチの悪いカスタマーハラスメントを見せられているんです!
だから嫌なんです。ブーイングが。


ハラスメントの定義は最近どんどんと整理されつつあります。
僕が思うカスハラの定義はズバリ3つ。これに当てはまる人のブーイングはもはや抗議ではない。盛大なハラスメント常習犯だと心得た方が良い。

①罵詈雑言込みで抗議しちゃう人
②選手の特徴や人格を責めちゃう人
③あからさまに他と比較して責めちゃう人

①は説明するまでも無い。アホ、カス、クソ、その他書けないような汚い言葉と共に抗議する人。これは最低です。

そして②。「お前は○○だからダメなんだ」と、その人の人格を責めちゃうタイプ。これも結構卑劣です。若いからとか、ベテランだからとか、そういうのも含むと思います。

そして③。「お前はダメだ。その点○○は・・・」とあからさまに誰かを上げてターゲットを下げるやり方。これも立派なハラスメント。
自分が上司からそんなこと言われたら即ハラスメント認定しますよね。これと同じことがブーイングの際に起きています。


つまり、
ブーイング自体を批判する方々ってのは、こういった目に余るカスハラを目撃しているからだと思うんですよね。
そりゃブーイング肯定派の僕だって嫌です。店員に向かって「アホ!カス!」なんて叫んでるやつがいれば、かなり気分が悪くなります。



■つまり、

ブーイング論争における一番の問題は、その定義があいまいであることではないかと思います。

ブーイング自体はいい。
ただそれが、あまりにも無謀な高品質を求めている場合、それから抗議を通り越してカスハラと化している場合は、もはやブーイングの定義から外れています。

それは明らかに、NOです。
今どきカスハラなんてダサいし誰も得しない。そういう事なんです。


勝てないことに対して、正しく抗議し、ブーイングを正当化する行為は正しい。
ブーイングの枠を超えた抗議を目の当たりにし、そんなブーイングを否定している人も正しい。
勝てなかったことに対する厳しいブーイングを要求する選手も正しい。
勝てなかったことに対し反省しつつも、温かい言葉を掛けられてチームのために再起を誓う選手も正しい。


ブーイング自体は良い。ただブーイングした後にはしっかりとチャントを歌って後押ししよう。という意見を見ましたが、全く以ってこの考えが大正解ではないかと思っています。


品質に対して抗議はする。ただ最終的には彼らの自己研鑽を信じて鼓舞する。期待する。共に闘う。
この姿勢があれば、ブーイングは「あり」なのです。


僕はかつてこんなnoteを書きましたが、
優しさとは、時に罵詈雑言よりも格段に厳しかったりします。選手も、そしてほとんどの磐田サポもそのことは分かっているはず。

共に成長して、来るべき日を待ちましょう。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

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