【読書記録】ヨシタケシンスケ『思わず考えちゃう』
「絵本を最後に読んだのは何歳頃だっけ?」というほど、絵本に縁がなかった私が、遅ればせながらヨシタケシンスケさんを知ったのは最近のことでした。
一見、子ども向けに易しい言葉で書かれているかのようでいて、実は大人の心にも響くような本でした。(『あつかったら ぬげばいい』)
そのヨシタケさんのエッセイが、本日の(個人的な)推し本『思わず考えちゃう』です。
ヨシタケさんの日常生活から得た気づきが、子どもから大人までわかりやすい易しい言葉と、ユーモラスな絵で綴られています。
私が一番印象に残ったことは、、次の部分です。
自分にできないことがどんどん見えてくる。
それは何かができるようになったしるしなのかもしれません。
色々経験を重ねていくうちに、できることが増えたかと思ったのに「あれもできない」「これも知らない」と、できないことばかりが見つかり悲しくなることがあります。
家庭、仕事、ライティングなど日々目の前のことを、自分なりにこなしてきたつもりでしたが、「どうも片付けが苦手だ」という苦手なことへの気付きや、「寒中見舞いっていつからだっけ?どんな風に書くんだっけ」分からないことに出会うのは、しょっちゅうです。
けどヨシタケさんの言葉で言うとそれは、「大人の気付き」。自分にできないことが見えるようになったというのは、それだけ別のことができるようになった印と、目から鱗が落ちた気がしました。
何か行動を起こすことで、自分ができないことが見えてくること。それは知らないうちに一回り自分が成長した、ポジティブにとらえるべき瞬間なのかもしれない、と思いました。