【エッセイ】春の悩み・花粉症(スギ)
今日は晴れていて、温かい一日だった。サクラだけではなく色とりどりの花がきれいに咲いていて、気持ちも明るくなる。
春は好きな季節だ。花粉症がなければ…
私が花粉症を認めざるを得なかったのは、10年前、東日本大震災が発生した直後だった。
3月11日に震災が起きた時、私は宮城県内の実家にいた。ライフラインが止まり、タンクを持って近くの小学校に給水に行った。
実家は山の中で、田んぼと畑と杉林に囲まれている。
歩いていると、鼻がグズグズしだして目がかゆい。鼻をかもうにもティッシュが残り少なく、何度も鼻をすすった。
結局、弟の同級生の家の前で声をかけられ、待つことなく井戸水をいただけたのだが…小学校の給水で順番待ちをしていたら、目のかゆみや、あふれでそうになる鼻水に耐えきれなかったかもしれない。(汚い話ですみません)
それ以前より花粉症の症状はあったが、生活に支障はなくスルーしていた。いや、自分が花粉症だって認めたくなかったんだと思う。
震災時に本格的に発症したので、ティッシュや薬が手に入らずに困った。以来、スギ花粉が飛ぶ前の2月に耳鼻科に行き、やや多めに薬をもらうようにしている。
病院の薬で症状は和らいだものの、いまだにくしゃみや目のかゆみはあり、快適とは言いがたい。
4月はスギのない世界に行きたくなる…
スギ花粉の季節が終わり、新緑でおおわれる5月こそが私の一番好きな季節だ。
新緑の時期こそが、「杜の都仙台」が最も美しい時期かもしれません。(市内中心部・定禅寺通りの風景)