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【エッセイ】変なタイミングで地震に遭う話

私の住む宮城県は、地震が多い。
特にここ2~3ヶ月間は、最大震度5~6強、マグニチュード7前後の大きな地震が3回もあった。
5月1日も最大震度5強の地震があった。(みなさんの地域では被害は大丈夫でしたか?)

地震は突然やってくる、というのは本当だなといつも思う。私の場合、「ここで?!」というような変なタイミングでやってくることが多い。

2月の地震は入浴中にやってきた

今年の2月13日深夜に大きく揺れた時は、お風呂で髪を洗っていた時だった。

動揺してシャンプーが頭についたまま、リビングのテレビの地震情報を見ながら放心状態に。夫の「とりあえず、着替えた方がいいのではないか」という一言で我にかえった。
「もしかしたら水道が止まるかも!」と慌ててシャンプーを洗い流そうとシャワーを出してもお湯にならない。
2月の寒い中、冷水で洗い流していると泣けてきた。東日本大震災の時のように1ヶ月ガスが使えなくなったら…と考えてしまった。
結局、ガスの安全装置で止まっただけだったが…。ガスを復旧させるための「マイコンメーター」の場所がわからず、しばらく探し回った。普段からの備えって大切だと痛感した。

5月の地震はお寺で法事の最中だった

そして、今回5月1日にも強い地震があった。その時は最大震度5強を記録した沿岸の町にいた。仙台の自宅からは1時間30分ほどの少し離れた場所だ。法事のために来ていた。

揺れた時は、お寺の本堂にいた。身内10人ほどで、和尚さんのお経を聞いていた。
お経が終わってすぐに、ガタガタ揺れ始めた。「うわ、地震だ」と動揺する。揺れは強くなる一方で、天井からぶら下がっている「天蓋(てんがい)」が激しく揺れ、ジャラジヤラとこすれあう音が恐怖を掻き立てられた。

和尚さんの誘導で入口近くに避難。揺れがおさまるのを待った。スマホの速報を見て、震度5強だったことを知る。同じ位の揺れは仙台市内の自宅や職場で経験があるが、今回は海に近いせいか揺れを強く感じた。また、津波の危険がないことに安堵した。

地震の後の和尚さんの話によると、このお寺は築400年近くになり、東日本大震災の時も避難所になったという。海から数キロ離れた山の中腹にあるので、ある意味安全な場所だったと言えるだろう。

しかしながら、非日常での強い地震は、普段の生活場所で体感する以上に心もとなく、より恐ろしいということを感じた。

普段から備えているつもりなのに

地震に備えて「水などの防災用品は、家にストックしておく」「お風呂の水は次にわかす時まで蓄えておく(今まではお風呂上がりに流していた)」、「車のガソリンは半分になったら満タンにする」など心がけている。

それなのにいざ、強い地震が来たときには、家から離れた場所にいて備蓄用品が使えなかったり、そんな時に限ってガソリンを入れてなくてカツカツだったりと、「何でこんな時に地震くるんだよー」と焦ることが多い気がする(私は)。

地震がいつやって来るか予想できるといいのになーと、「地震県」で暮らす私はいつも思っている。(緊急地震速報がなる時点では、すでに揺れ始めていることが多い)

宮城県に限らず、全国各地で地震が多発している。東日本大震災のような、甚大な被害のある地震が来ないことを願うばかりである。