不思議の国のアリス|翻訳17(第8章 女王のクロッケー場②)
・はじめに
英文がスッと読めるようになりたくてアリスで英語勉強しています。
頭の中を整理するための訳なので、直訳ぎみで日本語がおかしい箇所があります。
最初から→不思議の国のアリス翻訳01
前回→不思議の国のアリス翻訳16
CHAPTER VIII.
The Queen's Croquet-Ground(8章 女王のクロッケー場②)
まず始めに一番難しかったのが、フラミンゴの扱いだった。ちょうど良い感じに脇の下に挟み込むことに成功し、フラミンゴの脚はプラプラと吊り下がった。そして普通の木槌のように上手いこと首を真っすぐ伸ばして、ハリネズミに向けてスイングしようとした。ハリネズミは身をよじって彼女を見上げると苦虫を噛み潰したような顔をしたので、アリスは笑いをこらえることが出来なくなった。気を取り直して再びフラミンゴの頭を下にしてスイングすると、ハリネズミは転がらずにモタモタと這いつくばりながら移動し始めた。さらにハリネズミが行く道は全て凸凹になっていて、体を折り曲げていたはずのトランプ兵達は起き上がり、常に別の場所へ移動していた。そうしてアリスは、このゲームはとてもじゃないが簡単に遊べるものではない、という結論に至った。
chief チーフ(この場合mainと同じ意味。主要な、主に)
tuck タク(押し込む、挟む、つまむ)
comfortably カンフォタブリィ(気持ちよく、快適に)
hanging ハンギング(吊るす)
generally(一般的に、普通は)
expression(顔つき、表現)
provoking プロヴォーキング(刺激する、じれったい、いらいらさせる)
double up(二つに折る、体を折り曲げる)
conclusion コンクルージョン(結論)
【メモ】
The chief difficulty Alice found at first was in managing her flamingo
一番難しいことを、アリスは見つけた、まず始めに、彼女がフラミンゴで成し遂げることが
プレイヤーは全員待つこともせず好き勝手に遊んだので、ハリネズミを取り合って喧嘩になった。すぐに女王は怒り狂ってドスドスと地面を蹴りながら「彼奴の首をはねよ!」「其奴の首をはねよ!」と1分に1回は吠え続けていた。
quarrelling(口喧嘩、喧嘩の原因)
アリスはとても不安になってきた。まだ女王と喧嘩をしたことはないが、すぐに問題が起こるはずだ。「それから」アリスは思った。「これから私どうなっちゃうのかしら?ここの人たちは首をはねるのが恐ろしく好きみたいね。本当に不思議なんだけど、いつもそんなことをしていたら誰もいなくなっちゃうんじゃないかしら!」
uneasy アニーズィ(不安、心配)
to be sure(念のため、確かに、いかにも)
dispute ディスピュート(議論、口論)
what become of(~はどうなる)
アリスはどこかに逃げることは出来ないか、気づかれないようにウロウロと逃げ道を探した。そうしていると、空中に何かおかしなものが浮かび上がっているのに気がついた。最初は何か分からず訝しんでいたが、数分の間見ているとだんだんとあのニヤニヤ笑いが現れてきた。「チェシャ猫だったのね。ちょうど誰かと話したいと思っていたところなの」
talk to(~と話す)
without being seen(見つからないように、気づかれないように)
「調子はどうだい?」とチェシャ猫は、話せる口が現れると同時にこう言った。
アリスはチェシャ猫の目が現れるまで待ってから頷いた。「今話しかけても、きっと聞こえないから意味がないわ」と思った。「片耳でもいいから出てくるのを待たないと」少しすると頭全体が現れたのでフラミンゴを下ろし、ゲームについて細かく説明し始めた。自分の話を聞いてくれる者が現れたのでとても嬉しくなった。チェシャ猫は今の姿で充分だと思ったらしく、頭から先は現れなかった。
no more(それ以上~ない、もはや~しない)
【メモ】
The Cat seemed to think that there was enough of it now in sight, and no more of it appeared.
猫は考えたようだった、何を、今の姿で充分であると、そしてそれ以上は現れなかった
「こんなゲーム全然公平じゃないわ」アリスは不満そうに文句を言い始めた。「しかも、みんな自分の声も聞こえないくらいうるさく喧嘩してるし―あと、ちゃんとしたルールがあるように思えないの。少なくとも誰も守ってないみたいだし―それと、なんで道具が全部生き物なのか意味が分からないわ。例えばね、次のアーチに通さないといけないのに、コートの反対方向へ歩いて行っちゃうのよ―あとね、女王のハリネズミにぶつけないといけないのに、私のハリネズミが来るのを見ると逃げ出しちゃったのよ!」
fairly(フェア、公平、公正、まあまあ、まずまず、かなり)
complain(不平、不満)
particular(特定できるほどに際立った)
I've got to(~しなければいけない)
at the other end of(~の反対側)
【メモ】
one can't hear oneself speak
(うるさくて)誰も聞くことができない、自分自身の話が
I can't hear myself thinkで「周りがうるさくて考えることすらできない」という決まり文句になる。
there's the arch I've got to go through next walking about at the other end of the ground
私は次に通さないといけないアーチがある、遊び場の反対側へ歩いて行ってしまった
I should have croqueted the Queen's hedgehog just now, only it ran away when it saw mine coming!
・croqueted→ボールをぶつけること?(クロッケー・ショットのことらしい)
・mine coming→私のものが来る?(mine→私のハリネズミ?)
「私は女王のハリネズミにぶつけなければいけない、ただそれは私のもの(ハリネズミ?)が来るのを見ると逃げ出した」
◆クロッケーついて◆
・対戦は1対1のシングルか、2対2のダブルス。
・使用するボールは4個。プレイヤーは2個ずつ持てる。
・長方形のコートの中に6つのフープ(ボールを通すための四角い門で、かなり狭い)、中央にはペグ(棒のようなものが刺さってる)がある。
◇ゲームのルール
・全てのフープに自分のボールを通過させ、最後にペグに早く当てたほうが勝ち。他にもポイント制のルールもある。
・他のボールに当てると追加ショットが打てたりできる(クロッケー・ショット)
「女王はどうだ?」チェシャ猫は小声で言った。
「どうもこうもないわ」アリスは言った。「彼女って本当にものすごく―」と言いかけた時、女王がすぐ後ろで聞いていることに気がついた。なのでこう続けた。「—そう、勝ちそうよ。だからこれ以上続けるのは意味がないんじゃないかしら」
女王はニッコリ笑うと行ってしまった。
hardly(まったく~ない)
【メモ】
How do you like that?
「どんな感じで好きですか?」「どう思う?、どう感じる?」
it's hardly worth while finishing the game
それは価値はほとんどない、このゲームを終わらせるまでの間は
→ゲームをする価値はない→これ以上ゲームしても意味がない
「一体誰と話しているんだね?」と、王がアリスの方へ行くと、頭だけのチェシャ猫をとても興味深そうに見た。
「私の友達で―チェシャ猫と言います」とアリスは言った。「紹介させて頂けますか」
「どうも好きになれんな」と王は言った。「しかし、私の手にキスをする許可を与えよう」
「お断りだね」とチェシャ猫。
「なんと無礼な猫だ」「そんな目で私を見るでない!」と王は言うとアリスの陰に隠れた。
「猫は王様を見てもいい」とアリス「何かの本で読んだけど、どこで読んだのか忘れてしまったわ」
impertinent インパーティメント(生意気な、失礼な、無礼な)
may(~してもよい)
「ふーむ、これは問題だ」と王はきっぱりと言った。そしてちょうど近くを通りかかった女王を呼んだ。「私の女王!どうかこの猫を追い払っておくれ!」
女王には、大きなことも小さなことも、どんな難題でも解決できるただ一つの方法があった。
「彼奴の首をはねよ!」と周りを見ることもせずに言った。
「私が執行人を呼んでこよう」と意気揚々に王は言うと駆け足で行ってしまった。
settle(解決、決定、落ち着ける)
fetch(取ってくる、呼んでくる)
eagerly イーグァリィ(熱心に、しきりに、切に)
遠くから女王の怒鳴り散らかす声が聞こえてきたので、アリスは戻ってゲームの続きを見ようと思った。女王はすでに順番を守らなかった3人に死刑を言い渡していた。アリスにはこのゲームがめちゃくちゃで自分の番かどうかすらも分からなかったので、全く気に入らなかった。それから自分のハリネズミを探しに行った。
【メモ】
※ここでの「she」と「her」が誰のことを言ってるのか分からなかった!
She(アリス) had already heard her(女王) sentence three of the players to be executed for having missed their turns,
アリスはすでに聞いていた、女王の宣告を、3人のプレイヤーの死刑の、彼らは順番をミスしたため
and she(アリス?) did not like the look of things at all,
アリスは好きではなかった、全てのもの(ゲームで起こっている全部)を見ることが
as the game was in such confusion that she(アリス?) never knew whether it was her(アリス?) turn or not.
このゲームは混乱しているようだった、アリスは全然分からなかった、アリスの順番が回ってきたのかどうかが
So she(アリス?) went in search of her(アリス?) hedgehog.
それから、アリスは探しに行った、アリスのハリネズミを
ハリネズミは別のハリネズミとの喧嘩に夢中になっていた。これをアリスはクロッケー・ショットを打てるチャンスと思ったが、一つ問題があった。フラミンゴは庭の向こう側に行ってしまったようで、木の上に飛ぼうと必死にバタバタしていた。
engaged(従事、参加、引き込む)
helpless(頼るものもなく、どうしようもなく、助けを得られない、手の施しようがない)
【メモ】
Alice could see it trying in a helpless sort of way to fly up into a tree.
アリスは見た、それ(フラミンゴ)は試していた、どうしようもなく色んな方法で、木の上へ飛ぼうと
フラミンゴを捕まえて戻ってきた時にはすでに喧嘩は終わってしまったらしく、ハリネズミ2匹はどこかへいなくなっていた。「でもそんなに問題じゃないわね」アリスは思った。「だって、アーチたちはコートの向こうに行っちゃったもの」フラミンゴがまた逃げ出さないように脇の下にしっかり挟み込むと、友達と会話の続きをしようと戻った。
by the time(その時までに)
チェシャ猫の元に戻ると、とても大きな人だかりが出来ていてアリスは驚いた。執行人と王と女王の間で口論していたのだ。3人は同時に話していた。その間、周りは静まり返り、全員が居心地悪そうにしていた。
crowd(群衆、大衆)
dispute(議論、口論)
all at once(突然、同時に)
【メモ】
◆「~の間」の種類
・between(2つのものの間、中間)
・among(3つ以上の間)
・during(ある特定の期間(旅行中、夏休みなど))
・while(時間、期間)
アリスが現れると、3人は問題を解決するように訴えた。全員が同時に話すので内容を聞き取るのがとても大変だった。
【メモ】
she was appealed to by all three to settle the question
she(アリス)はall three(3人)からquwstionをsettle(解決)するようにappeal(訴えかける)された
執行人の主張は、体がないので首をはねることは出来ないということだった。彼はそんなことはしたことがないし、これからする予定もないと言う。
unless(~でない限り)
time of life(人生の一時期、人間がある特定の生活を過ごしている期間)
【メモ】
you couldn't cut off a head unless there was a body to cut it off from
頭を斬ることは出来ない、~でない限り、体から斬れる(頭がない限り)
→体がない限り頭を斬ることは出来ない
he had never had to do such a thing before
彼は持っていた、決して持っていない、することを、そのようなことを、以前まで
→今までそんなことはしたことがない
he wasn't going to begin at HIS time of life
彼はしない、始めることは、彼の人生の中で
→彼の人生の中で始めることはない
王の主張は、頭があるものは何であろうと首をはねることは出来るはずだ。くだらないことを言うな、と言う。
女王の主張は、今すぐあの猫の首をはねなければ、全員の首をはねると言う。(その言葉に周りは震えあがっていた)
in less than no time(一瞬にして、すぐさま、瞬時に)
grave(墓、重大な、由々しい、危機をはらんだ、厳粛な)
【メモ】
if something wasn't done about it in less than no time she'd have everybody executed, all round
もし何か(猫の処刑)をしないのなら、それについて、すぐさま、彼女は全員処刑する、周りの全員に
アリスにはこう言うしか他に思いつかなかった。「その猫は公爵夫人のペットよ。だから彼女に聞いたほうがいいんじゃないかしら」
「夫人なら牢屋にいる」女王は執行人に向けて言った。「ここにつれてこい」執行人は矢のように飛んで行った。
執行人が行ってしまうと同時に、チェシャ猫の頭が消え始めた。そして、彼が公爵夫人をつれて戻ってきた時には、完全に姿を消してしまった。王と執行人はあたふたと探し回って、その間に集まっていた人たちはゲームに戻って行った。
fade(衰える、しぼむ、次第に消えていく、色あせる)
entirely(完全に)
wildly(激しく、乱暴に)
up and down(行ったり来たり)
8章が終わりました。公爵夫人カムバック!!
今回、クロッケーのことを調べたり、他にも文が複雑で難しくて時間がかかってしまいました。文脈から察せよとは思うのですが、代名詞を誰のことを言っているのかでよくミスをします。動物の場合「it」で表すので特に苦手で、さらに省略されてたりするともう分からない!