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ななみんの「ないものねだり」が好き

どういうわけだか、私たちはないものねだりをしてしまう。容姿、名声、お金……などなど。そんな私たち人々の性を嘆き、「このままでいい」と歌ったのが元乃木坂46橋本奈々未さんの「ないものねだり」だ。
橋本奈々未さんが芸能界から引退して長い年月が経った。乃木坂も今年で結成して10年が経った。私も乃木坂を好きになってから結構な時間が経った。
そこで、今さらながらこの歌詞の感想を述べたい。

私はこの「ないものねだり」が好きだ。
メロディーも好きだ。でも、歌詞が特に好きだ。

カーテンの裾の辺り 木目の床
底冷えする真冬の夜 ベッドの中
好きな小説を読んでいたい
ゆっくりとすぎるときが心を癒してくれるの
あわただしい日常の中 一人でいるのが好きになった

これはAメロとBメロ。写実的というのかしら。そういう情景描写から、主人公の心情が明らかになっていく。

なぜ人は誰も目の前にあるこの幸せだけで
今日を生きられないの もう十分でしょ
私 ないものねだりしたくない
このまま眠くなればいつの間にか部屋の明かりつけっぱなしで
夢のなかへ まどろめる自由があればいい

これはサビ。聞けば、この「ないものねだり」はななみん(元乃木坂46の橋本奈々未さん)の日記から生まれたらしい。
ななみんらしさが随所に溢れた一作となっている。

なぜ人は誰も目の前にあるこの幸せだけで
今日を生きられないの もう十分でしょ
私 ないものねだりしたくない
何かを失うならそこまでして欲しいものは一つもない
今持ってる全てが私の全てでいい

そしてもう一度サビがくる。ここにとても共感する。

私も「団子鼻じゃなくてもっとシュッとした鼻だったらなあ」なんて思う。でも、だからといって整形して仮に成功しても、「あそこも弄りたいな」という欲が出てきそうで、怖い。あなたもそういう怖さを覚えたことはないだろうか。
まさにないものねだり。ないものねだりには底がない。だから怖いのだ。

それなら、団子鼻だろうが、写真うつりが悪かろうが、なんだろうが「それが私だ」と割り切るしかない。他人に何と揶揄されようが、そういうところを全部ひっくるめて私なんだ、と。

「ないものねだり」はそういうことを教えてくれる。

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