見出し画像

なりたい私をつかむために憧れを捨てる。2023年を振り返って。

目標を決めるのは大事だけど、もっと大事なのは振り返ること。これはできた、これはできなかった、という評価をすることで、次に何をすべきかが分かる。

というわけで、毎年定番の振り返り、お付き合いください。

2023年の目標確認


2022年の最後に、私はこんなことを書いていた。

優先順位を明確にして、取捨選択を意識しようと思います。私は思考優位で、直感でやりたいと思っても、後付けでできない理由ややらない理由を探してしまうところがある。でも、その癖が分かった今。楽しそう!なんかワクワクする!っていう自分の直感を信じていきたい。


なるほど、確かにそうだ。

でも今の私なら、「その直感を確かなものにするために言葉があるんだよね。ちゃんと言葉にしたかい?」と過去の私に問いかけるかもしれない。

自分を信じて行動するためには、周りの協力が必要不可欠。自分の気持ちを表に出すための手段は、言葉しかないと思うから。

1年前に掲げた3つのやること


2023年の初めに決めた3つの目標のうち、今現在続けていることは、なんとひとつもない。

あれだけ情熱を持っていた「言語化カフェの書籍化」も、
隠れ繊細さん向けに行った「潜在意識の書き換えセッション」も、
仲間とスタートさせた「オンラインサロン」も。

2023年の終わりに継続しているものは、ひとつもない。

手帳に書き記した仕事関連の「願い」は、そのほとんどをやっていなかった。

これは結構衝撃的だった。

なぜこんなチグハグな結果になったのだろう。目の前にゆらめく薪ストーブの火を見ながら、自分に問いかけてみた。



自分の行動に問いを立てる



あのときの自分が何思い、何を考えていたのかを、全て思い出すことなんてできない。ただひとつ不思議なのは、今の私があまり落ち込んでいないことだ。

自分で掲げた目標を達成できずに、私ってダメだなと自己嫌悪に陥っているか。

これらの失敗を負の遺産として記憶の彼方に葬り去ろうとしているか。

答えは「NO」だ。

そこを起点にさらに問いを重ねていくと、当時掲げた目標は「できそうなこと」だったからなのでは?という仮説が浮かんだ。

「ん?普通、目標ってできそうなことを選ぶのでは?」という疑問が湧く。私の場合は「したいことではなく、できそうなことだったから、心が動かなかったのでは? 」という答えが、今のところしっくりきている。

あの時は自分がやりたいことだと思っていたけれど、日々過ごす中で、実は違うのではと、無意識下で薄々感じていたのかもしれない。


自分がホントウにやりたいことと繋がっていないから、言ってるだけ、書いてるだけ、になっていて行動できなかった。

理想の未来に繋がっていると理解しているなら、イヤでも行動するしかないし、動きたくなるはず。

私が「私の本音」に辿り着くまでには、まだまだ自分の心の中にある階段を降りて、固く閉じられた扉を開かないといけないみたいだ。


2023年、私は何をしたのか?


企業ライターの職を得た。業務委託でも、クラウドソーシングでもなく企業に勤めるライターの職を得た。なぜその行動をとったのか?というと

「なんで私ばっかり我慢しなくちゃいけないの?!」

という想いが爆発したからだ。

パートタイマーで2人の子持ち主婦である私は、経済的に夫に養ってもらっている。夫の労働時間は私より長く、家事育児、習い事の送迎、細々としたスケジュールのやりくりなどは、私がしなければ生活が回らない。私が扶養に入るというのは、話し合って決めたことだし、その恩恵も受けているのも確かだ。

ただ見えないストレスの原因となっていたことがある。時間の融通しやすい立場の私が、空いた時間に自分の予定をはめ込むことだ。自分の予定ややりたいことは、子どもや夫の予定が決まった後の隙間に入れる。 それが当たり前だし、そうすべきだと思っていた。私は潤滑油的存在なのだと思っていたし、思い込もうとしていた。


だけど7月の3連休に、とうとう爆発した。 私だって、私を優先したい。私のやりたいことをやりたい。 その想いが溢れて、夫に八つ当たりして、大喧嘩をした。

「私は家族を一番に考えているのに、あなたはそうではないのか」と心にもない言葉をぶつけた。

自分が抱えている不安やモヤモヤを分かってほしくて、出た言葉だった。


こんなにも家族想いの夫になんてひどい言いがかりをつけたもんだと、冷静になった今なら思えるが、あの時は本気でそう思って泣いた。そしてようやく気づいたのだ。


今の生活は楽しいけれど、自分の将来につながる行動をしていない。その焦燥感で私はこんなにもイライラして、一番身近にいる人を傷つけているのだと。

将来につながる行動とは、「文章を書くことによって人の役に立ちたい」という、目的に向かった行動だ。

これまでもできる範囲でいろいろやってきた。

ライティング講座はいくつか受講し、新たな知識を得るよりも、これまで習ったことを復習をして、それらを使えるように時間を注ぎたかった。

クラウドソーシングや業務委託は過去既にやっていて、顔を合わせないコミュニケーションに疲弊するのが目に見えていた。

また2年間、ライター業を個人事業主としてやってきて、個人でやることへの限界というか、頭打ち感もあった。絶対的な経験が足りない。経験の不足感が私の自信のなさに繋がっていることも分かっていた。


必要なのは、納品して終わりじゃなくて、自分の書いたものに、赤入れをしてくれる環境。だから「ライター」として、企業で働くことを望んでいた。自分が書いたものをチェックしてくれる上司がいて、何がいいのか、何が良くなかったのかを、日々感じられる。そういう場所が必要だった。

タイミングを掴む


不思議なもので、自分に必要なものがわかったら、そのチャンスはやってくる。

前職の友人がウェブメディア企業に研修に行った縁で、その会社を紹介してくれたのだ。私が住む石川県には編集系の会社の絶対数が少ない中でのタイミング。これはチャンスだ。そう思ってすぐに行動をした。

履歴書及び、業務経歴書を送り、オンライン面談を2回受け、無事に採用。

自宅から車で30分ほどの距離にあるオフィスに出社し、9時から13時まで集中して記事を書き、帰宅後お昼ご飯を食べ、小学生の息子の帰宅を待つというスタイルにも慣れてきた。

直属の上司は雑誌の編集も合わせると編集歴20年ほどの大ベテラン。私が書いたものに必ず目を通し、赤入れをしてくれる。それがどれだけありがたくて、嬉しいことか。働き始めて3ヶ月経ち、少しずつでも役に立っていることを感じられたので、1月からは勤務時間を伸ばし、15時まで勤務を伸ばしてもらうことにした。息子の留守番時間が多少は増えるものの、きっと大丈夫。息子はわかったよーと軽く答えてくれたから。

相手に優しくしたいなら、まずは自分を満たすこと


「なんだか満ち足りた顔してるね」年末、忘年会であった友人にそう言われた。

自分の心に沿った選択をした結果だと思う。 自分が満たされると周りに優しくなれるというのは本当で、自分が好きなことをやってるのだから、家族にも好きなことをさせてあげたいという気持ちになっている。

「私ばっかり…」と、眉間に皺を寄せ、話しかけるなオーラを漂わせながらも、内心は気持ちを汲んでほしい想いでいっぱいだった過去の私と、今の私の違い。それは自分の気持ちをどれだけ表に出しているかだと思う。

我慢せずに言えばよかったのだ。夫にも、家族にも。私が勝手に忖度して、言わなかっただけ。頭の中で勝手にネガティブなシミュレーションをして、夫を悪者にしていた。 「私だってこれしたいのに!」と思うなら、ちゃんと伝えればいい。「私はこれをしたいんだけど、どう思う?やってもいい?」といえば、周りはちゃんと応えてくれるのだ。

だって家族は、私が選んだ大好きな人で、その大好きな人との間に生まれた子たちなのだから。協力してくれるに決まってる。もっと信頼していいよねと思えるようになった。


理想の私になりたかったら


理想の私になりたかったらするべきことは、ただひとつ。

それは、自分に素直になることだ。自分の声を表に出してあげられるのは自分だけ。誰にもその声は聞こえない。

今年は新たな職を得たというBIGイベントがあったけど、最後の最後、クリスマスに、最大級のサプライズがあった。2、3年に実現したらいいなと思っていたことを来年叶えられることになった。

まだ子どもに手がかかるし…
お母さんなのにそんなことしちゃだめよね…
お金だってまだまだかかるのに、自分にそんなにお金をかけていいの…?

いろんなブロックや現状維持を叫ぶ言い訳が浮かんできたのも確か。

やっぱりまだ早いよね、と口にすることをためらっていた。

だけど、近しい友人に願望を話すうちに、言ってもいいんじゃないかと思えるようになってきた。


と同時に、今この想いを外に出さなかったら、後悔するというのもわかっていた。実現できなかったら、何年もひきずる予感もしていた。この感覚を私は前も味わったことがある。

大学生の時のメキシコ留学。当時付き合っていた彼氏に「行かないでほしい」と言われて断念したことを20年近く経った今でも覚えている。自分で決めたのではなく、人に言われてやめたことは、こんなにも後味悪く引きずるのだ、痛いほどに。


だから今年は思い切って伝えることにした。言葉にしなくちゃ始まらない。毎年夫に贈っているクリスマスカードに、日々の感謝の言葉ともに、こう書いたのだ。



「フィンランドに行きたい。後々の私の人生にいい影響があると思うから。行ってもいいかな?」

どんな反応を見せるのかが怖くて、手紙を読む夫の顔がまともに見られなかった。クリスマスプレゼントに大はしゃぎする子どもたちを相手しつつ、どんな言葉をかけてくれるのか、そわそわしながら待った。

子どもたちの興奮がようやく収まり、ソファから立ち上がったパジャマ姿の夫が2階に上がる際に、私にこう声をかけてくれた。


「手紙、読んだよ。うん、いいよ。行っておいで。」


あまりにもあっさりとした答えだったので、一瞬何を言われているのかがわからなかった。

「 ほんとに?ほんとにいいの? 」

「いいよ。ずっと行きたいって言ってたじゃん。お金大丈夫なの?貯めたマイルがあるから、それで行ってきたら?」

想像以上の愛に溢れた回答に、「わーい!」と後ろから夫に抱きつくという、子どもじみた反応しかできなかった。

行けることが嬉しくて、夫が応援してくれることが嬉しくて、まだ何もしていないのに、もう大満足だった。

なんて優しいんだろうと感激した。


お母さんを言い訳にしていたのは自分だった。夫は変わらず大きな愛で私を包んでくれた。なりたい自分になるのを阻んでいたのは私。言い訳してたのも私。

自分の気持ちに嘘をつかず外に出す ことで、現実は動いていくんだと実感した。

なりたい私に私はなれる。

そんなスローガンの書かれた横断幕の一端をようやく掴めた気がする。来年の7月にフィンランドに行ける その事実が、私をさらに強く伸びやかにしてくれる予感がする。

2024年は何をするか


今年の経験を踏まえて、自分の目的に向かった目標を立てた結果、やることは以下の3つ。

① 廃業届を出す
今いるメディア企業で、3年間は頑張ると決めた。だから個人事業主としての活動は一旦休止する。


② フィンランドに行く
行く前、現地、行った後、それぞれで思いっきりその瞬間を楽しむ。「発想力は移動距離に比例する」という言葉を聞いたので、移動時間を楽しみ、どんなアイデアが湧くのかを楽しむ。

③ 日々の運動を続ける
6月までにマイナス5キロ!!という壮大な目標なのだけど、ひとまず毎日のストレッチとピラティス、フォームローラーを続けている。しなやかな身体を目指して、日々の運動を当たり前にする。



やることは決まった。あとは動くのみ。憧れを捨てて、自分に理想を引き寄せよう。さぁ、2024年は明日から始まる。


ありがとうございます! サポートいただけましたら、より良い文章を書くために、書く以外の余白の時間の充実に使わせていただきます◎