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百文字こばなし「風の便り」

あの人の今を風の便りで知った。
温く吹き抜けた風は昔を想わせ、今に気付かせる。
夏の足音。夏に足はないけれど。
風の便り。風はペンを持たないけれど。
気付かぬうちに、気付かされていた。
初夏が私たちと共にいる。

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