直感に頼ってはいけない事と、直感に従っていい事の違い
いつもありがとうございます。すーです。
自分の直感を信じてうまくいった経験と、失敗した経験、これまでの人生を振り返ってみて、どちらが多いですか?
**********
この記事は
「直感で動くとあまりうまく行かない人」
に向けて書いています
**********
あなたの周りには「直感で判断した結果、いつもうまく行く人」がいませんか。
ここで悲報です。勘が鋭い知人に聞いて回ったところ、「直感で動いてうまく行く人」は、実はけっこう「計算」で動いていることが分かりました。あまりにも素早く結論が出るため、本人すら直感で動いているように感じるようです。
計算とは、打算と言ってもいいでしょう。後述しますが、さまざまな観点から現状分析や将来予測を行い、瞬時に判断しているのです。その判断力は、生まれ持った能力や長年の訓練の賜物だと思います。
「そんなの瞬時に判断できないよ……」と思ったあなたは、直感にしたがって決断するのは、よしたほうがいいかもしれません。
それではどうすれば良いのでしょうか?
「数値化や言語化できること」は、紙に書いて整理する
脳が一度に考えられることには限度があります。ワーキングメモリと言ったりしますね。その容量は人によって異なりますが、たいていの人は、一度に多くの情報を検討することができません。頭がパンクしていることに気がついていないだけです。
また、人間には様々な認知バイアスがあり、不合理な選択肢に飛びついてしまうことがあります。近年では「人間は不合理な生き物である」という考え方が主流になってきて、行動経済学と呼ばれる研究が活発になってきていますよね。
閑話休題。頭で考えてもパンクし、瞬時に結論を出すと判断を誤るおそれがあるんでしたね。だったら、「思考を頭の外に出して、熟考すればいい」だけのことです。
hukuroさんの記事によると、フィーリング派に熟考させると最適解を選びにくくなるが、情報派に熟考させると最適解を選ぶ確率が上がることがわかります。フィーリングで上手く行かない人は、熟考すべきなんですね。
くれぐれもその場で考えて、結論を出そうとしてはいけません。「持ち帰って検討します」とか「よく考えたいので先に資料をもらえますか」と言えば、大抵のことはじっくり考える時間がもらえます。
大きな決断、ややこしい判断に迫られたときは、紙やポストイット(付箋)に書いて、状況を整理しましょう。
<整理すること>
・現在の状況や問題点
・どうなりたいか、あるべき姿
・その選択で得られるものとリスク(率と量も確認)
・短期的、長期的なメリット・デメリット
・失敗しても痛くないか?
・自分が分からないことは何か?
・頼るべき専門家は誰か?
など、数値化や言語化、具体化できることを書き出し、客観的に整理してみてください。
そんな単純なことで何か変わるの?と思われるかもしれませんね。騙されたと思って一度やってみてください。頭で考えているとき、自分では一生懸命検討しているつもりでも、実は全然状況を整理できていません。頭が回っているような気がするだけです。
その場で決断を迫ってくる相手は、セールスか、詐欺か、やばい人です。頭がパンクしているところを狙っています。
あなたを尊重してくれる人は、きちんと考える時間をくれます。
「数値化できないこと」は直感に頼る
一方で、直感に頼ってもいいこともあります。
それは、状況をじっくり整理しても数値化できない「雰囲気」や「嫌な予感」、または「イケる予感」です。
・相手の様子がなんだか怪しかった
・状況を紙の上で整理して熟考したが、どうも嫌な予感がする
・どう考えてもリスクがあるが、イケる気がする
などです。
論理的に検討したうえで、胸騒ぎやトキメキがある「動物的直感」は、馬鹿にできません。直感に従ってうまくいくのはこのパターンです。
また、論理的に検討したのに、逆の選択肢を選びたいと感じたなら、それが「あなたが本当にやりたいこと」です。そのために被害を被ることがあっても、ぐっと飲み込めるはずですよね。
「えっ、被害は痛いよ。飲み込めません」と思うなら、それはただの優柔不断か、論理的に検討できていないだけです。もう一度検討して、腹をくくりましょう。
あ、腹をくくると言っても、消耗するような選択はしちゃいけません。人生戦略の大前提は、「戦わないこと」と「ボロボロにならないこと」なので、くれぐれも無茶をしないことが大切です。
紙に書いて整理し続ければ、決断スピードは必ず早くなる
「いつも紙に書いている時間なんかない!」
「その場の決断を迫られることだってある!」
という意見もあると思います。
でも、考える力がついていないのに高レベルな事をしようとしても、失敗し続けてボロボロになるだけです。まずは自分のレベルでできることをしてもいいと思います。
紙に書いて考えを整理する習慣がつくと、だんだん思考スピードが上がってきます。どんな事例でも考えるべき、共通の項目というものがあります。慣れてくるとその項目がパッと思い浮かぶようになるので、考えがまとまりやすくなり、結論が出るまでの時間が短くなってきますよ。
千里の道も一歩から、です。騙されたと思って「紙に書いて整理する」を続けてみてください。
この記事が参考になれば嬉しいです。
note執筆時のコーヒー代にあてさせていただきます。サポートいただけて嬉しいです!