![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89983850/rectangle_large_type_2_3e9560bef058b0ab18b2f52cdd483d2b.jpeg?width=1200)
12.もぅムリ……マヂ闇……世界を「紫に染める」(背景に色をつける方法、カラーシフトの話Part2)
ダークな雰囲気の演出として、ライトを使用し、背景を紫色にしようとして、「紫色をきれいに出せない」と苦戦される方も多いのではないだろうか。
【ヘッダー写真・ジャンヌ・オルタ:椿姫日菜さん】(F2.8 1/200s ISO400)
8.世界を赤く燃やす方法(背景に色をつける方法、カラーシフトの話)では、「背景を赤くしようとしてピンクになってしまう」ことがないよう、対処法を書いた。
![](https://assets.st-note.com/img/1666994081918-rYljgS4PyF.jpg?width=1200)
:花核さん】
(F2.0 1/125s ISO200)
基本的に、色が乗りやすいのは
写真の中の「暗いところ」
①「カラーシフト」を活用する
②背景と被写体の距離を取り、背景の露出を暗めに合わせる
③カラーフィルターつきのストロボを被写体の後ろに配置して、背景にはあまり向けない
先の記事では、この3つを方法として示している。
紫色も、赤と同様、うまく色をコントロールしないと、ピンク色になってしまうので、注意したい色の一つ。
①「黄緑」からのカラーシフトで「紫」を作ると……
②「黄色」からのカラーシフトで「紫色」を作るのがオススメ
③「オレンジ」からのカラーシフトで「紫色」を目指すのもアリ
このように、今回はストロボ二灯以上を使用する場合で、カラーシフトに用いる色を3種類紹介する。
「紫色を作る際の注意点」を1つと、「紫色を作る方法」を2つ挙げるので、順に見ていこう。
①「黄緑」からのカラーシフトで「紫」を作ると……
紫色を出やすくする手順は赤の場合と同様なのだが、注意したいのが、「青寄りの紫を作らなければ、紫がピンクに見えやすい」ということ。
カラーシフトをするためには、背景に出したい色の「反対の色」を選ばなければならない。このときに役立つのが「色相環」。
![](https://assets.st-note.com/img/1666994888281-xkTjueM9Mr.jpg)
https://hirotama.blogspot.com/2021/01/hue-circle.html より
環状に並んだ色同士の中で、一番遠い位置にある色の組み合わせが「反対の色(補色)」となる。
環状に並んだ色同士の中で、一番遠い位置にある色の組み合わせが「反対の色(補色)」となる。
先の記事では、「赤」を出すために被写体に使うライトは「青緑」、と紹介した。
ただ、背景を紫に染める際には注意が必要だ。
色相環上で「紫」の反対にある「黄緑」を被写体へのライトとして選ぶと、写真上では赤寄りの「ピンク」になりやすい。
![](https://assets.st-note.com/img/1666996948375-wPdjnAHcye.jpg?width=1200)
(F2.8 1/200s ISO3200)
黄緑を使ってカラーシフトした例。
こちらの画像では、被写体に当てたライトは「黄緑色」。
背景向かって左側から「青色」のライトを使用。
背景向かって右側から「紫色」のライトを使用している。
向かって右側はただの「紫色」なのだが、写真で見るとピンクっぽく見えるかと思う。
そのため、キュート系の演出などで少しピンク味を出したいときには、「黄緑色」からのカラーシフトがおすすめ。
ただ、ダークな雰囲気を出したくて紫色を作りたいなら、「黄緑色」からのカラーシフトはやや不向きだと覚えておこう。
②「黄色」からのカラーシフトで「紫色」を作るのがオススメ
①では、色相環上で反対の位置にある「黄緑色」を用いたカラーシフトでは、ピンクっぽく見えると説明した。
より青に近い「青紫」の補色である「黄色」を被写体へのライトとして選ぶことで、鮮やかな紫色がより出やすくなる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666996107417-ooia8QHRVC.jpg?width=1200)
(F4 1/200s ISO200)
こちらの画像では、
1.ヘッダー写真と同じように、右手前側から被写体に当てるライトは「黄色」でカラーシフト。
2.背景側(上方)からカメラに向けて当てるライトは「紫色」を使用。
この2つを組み合わせることにより、写真の中の紫色を作っている。
①の黄緑色を用いたカラーシフトと比べ、ダークな雰囲気が強く出ているかと思う。
③「オレンジ」からのカラーシフトで「紫色」を目指すのもアリ
ここでもう一度、色相環を見てみよう。
![](https://assets.st-note.com/img/1666994888281-xkTjueM9Mr.jpg)
①と②で、「黄緑からのカラーシフト」、「黄色からのカラーシフト」というように、補色が「紫色」から「青色」に近づいていく順番で紹介してきた。
3つ目に紹介するのが、「青色」の補色である「オレンジ」を用いたカラーシフト。
被写体に当てるライトを「オレンジ」に変えるのだが、
![](https://assets.st-note.com/img/1666999392583-9vF26fXb0K.png?width=1200)
(F4 1/250s ISO500)
そのままだと当然、「青色」の背景になる。
さらに、後ろ上方から「紫色」を足すことにより、下の画像のような「青みの強い紫色」を作ることができる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666999597171-1XehLjbXC7.jpg?width=1200)
(F8 1/250s ISO2000)
好みや演出したい内容に応じて、調整しよう。
このように、3つの方法での「紫色」の作り方をお伝えした。
このように、ダークな感じの紫色を目指すなら、少し青寄りの紫を作るのがオススメだ。
あとは色相環を元に、カラーシフトに用いる色や、後方から足す色などを計算して、好みの色の組み合わせを見つけていこう。
🎃<「うまくいかなかった」経験も大きな財産だよ
👻<でも、間違っても被写体さんを「練習台」だとは思わないようにね
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?