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英語試験アウトプットの技術6–「できる」

 みなさんこんにちは。通訳翻訳者兼予備校講師のすったけ先生こと鈴木健士です。これまで英語資格試験や大学入試で何人もの合格をお手伝いしてきたエッセンスをお裾分けしたいと思います。今回は英語試験アウトプットの技術シリーズの第6回目です。5回目までを学習してからお読みいただくと更に理解が深まると思います。

今回は英検準1以上の英語資格試験でハイスコアを取得するのに役立ったと好評の拙著「ここで差がつく英文ライティングの技術」の中で扱っている重要表現の中でも超絶重要な「enable」を使った文を使いこなせるようになりましょう。マスターしておくと四技能試験でスコアアップが期待できます!

簡単に登場人物の紹介をしておきます。すったけ先生以外は架空の人物です。

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すったけ先生(自称言語サービスプロバイダー)
海苔の養殖を営む漁師の家系。イギリス留学後にサッカーのワールドカップや愛知万博などの国際イベントで通訳翻訳に従事。アポロ17号宇宙飛行士、ハーバード博士講演の通訳などを務める。訳書と著書合わせて22冊を出版。実用英語の世界で培った経験や技術を予備校で学生に還元するために日々奮闘中。

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こうき(高校3年生)
国際教養系の大学への進学を目指している。テニス三昧の勉強がおろそかになっている。おっちょこちょいだが潜在能力は高い。

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あらた(高校3年生)
頭脳明晰で東大に現役合格できる学力の持ち主だが、ハーバード大学に進学したいという野望がある。時々自信過剰になってしまうことがあるのが玉にきず。

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ゆり(大学2年生)
英語に磨きをかけて国際的な舞台で活躍したいという夢を持っている。海外の大学院に進学して国際機関で働くのが目標。

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みき(外資系企業のOL)
英語は得意科目だったが、外国人や帰国子女の同僚が流暢に英語を話すのを目の当たりにしてコンプレックスを持つようになる。目標は海外でもMBA取得。

さあ授業の始まりです!文字を隠してイラストを見ただけで英語が出てくるようになるまで練習しましょう!

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次の日本語の内容を無生物主語を使って英語で言ってみましょう。
「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」

先生 :「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」っていう内容を英語で言うと、どうなるんだったっけ?

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あらた :「This book made it possible for me to finish my homework.」になるんだった。

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先生  :そうだね。
みき  :前に「help~(to) V」っていうのを習ったやろ?
先生 :そうだね。

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みき :それを使って「This book helped me (to) finish my homework.」っていうのもええんちゃう?

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先生  :その通り。ライティングとかスピーキングで「make」だらけにならないように、「help」その他の動詞も使えるようにしておくといいんだ。
こうき :そうしないと厚化粧の人になっちゃうもんね。
先生  :その心は?
こうき :メイクが濃い😀
みき  :他でやってもらってええかな😅

「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」
This book made it possible for me to finish my homework.
This book helped me (to) finish my homework.

あらた :「help」以外にも何か使える動詞ってあるんですか?
先生 :「可能にする」っていう意味の「enable」っていう動詞を使ってみようか。



こうき :「This book enabled to finish my homework.」にするってこと?
先生 :残念。「be able to V」につられて「enable to V」って言ってしまう人がいるんだけど、それは間違いなんだ。「enable~to V」っていう形で、「~がVするのを可能にする」っていう意味で使うんだよ。

「enable〜to V」
「〜がVするのを可能にする」

みき :「enable〜to V」も「help~(to) V」の仲間って考えたら使いやすいんちゃう?

「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」
This book helped me (to) finish my homework.

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先生 :そうだね。「enable~to V」の場合、「help」と違って「to」は省略できなんだけど、2つを似たもの同士と思っておくと使いやすいかもしれないね。
こうき :あ、「help」って結構使いやすかったから、それと同じ感じって思ったら俺でも使えるかも。
先生 :じゃあ「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」っていう内容は「enable」を使って言うとどうなる?

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こうき  :「Mr. Book enable me to finish my homework.」ってことだ。
あらた  :「enable」じゃなくて「enabled」な。過去の話だから。
こうき  :うわ、またやっちゃった。次は絶対間違えないから。
みく   :信用できひんけどな。
先生   :表現に意識が行くと時制が雑になっちゃう人がいるから気を付けよう。

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「この本のおかげで私は宿題を終わらせることができた」
This book helped me (to) finish my homework.
This book enabled me to finish my homework.

あらた :「enable」の他にも「許可する」って意味で覚えてる「allow」とか「permit」も「可能にする」っていう意味で使えるって聞いたことあるかも。
先生 :そうだね。それも覚えておくと更に表現の幅が広がるよ。少し硬い言い方だけど、英語資格試験ではどんどん使ってみるといいんじゃないかな。
ゆり :今度IELTS受けるから使ってこようかな。
先生 :頑張ってな。それじゃあこのレッスンのまとめとして、次の文の内容を「enable」を使って英語で言ってみよう。「make」と「help」を使った文も練習しておくのも効果的だよ。

Practice! 
1.  君のアドバイスのおかげで私はその数学の問題が解けた。
2.その部屋は静かだったので彼女は宿題に集中できた。
3.   彼らが手伝ってくれたので、私たちはそのプロジェクトで成功できた。


解答・解説
1. Your advice made it possible for me to solve the math problem. 
    Your advice helped me (to) solve the math problem. 
    Your advice enabled me to solve the math problem. 

 2. The quiet room made it possible for her to concentrate on her  homework. 
     The quiet room helped her to concentrate on her homework. 
     The quiet room enabled her to concentrate on her homework. 
     「concentrate on」は「focus on」などにしてもOK

3. Their assistance made it possible for us to succeed in the project.
    Their assistance helped us to succeed in the project. 
    Their assistance enabled us to succeed in the project. 

先生:「enabled」は原則「allowed」や「permitted」と交換可能だよ。

Lessonのまとめ
「Sのおかげで~はVできる」という内容は、「S enables~to V」でも表せる。Sには無生物も使える。

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最後までお読みいただきましてありがとうございました。次に英検などの資格試験を受ける人は絶対に使ってきてくださいね!

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