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人は、人の心の中で生き続ける

人が亡くなるということは、もうその人と話ができなくなるということです。あれも話したかった、これも話したかった。そんな風に考えていて、心の整理がつかないまま生活をしている方もいると思います。

私も大学生の時に父親を亡くし、進路で悩んでいるときだったので、相談したいことがいろいろあったのですが、話をすることができませんでした。東京にいたのですが、結局地元に帰りました。

そのことを喜んでくれているのかも、分からないままです。

しかし今日、次の本の一節を読んで心の整理がつきました。

この本の中に、「人間は二度亡くなる」という見出しのページがあり、つぎのように書いてありました。

仏教では、人間は二度亡くなるとされています。一度目は命が尽きた時で、二度目は生きている人の記憶から消えたときです。

この文を読んだ時、「よかった!」と思いました。「父はまだ生きている」と思えたのです。つまり、私の記憶の中にいるからです。

それと同時に、自分を大事にしようと思いました。自分が元気でいれば、父も私の記憶の中で生き続けることができると思ったからです。

このように考えた時に、「おかえりモネ」の次のシーンを思い出しました。

それは、新次さんが行方不明になった奥さんの死亡届にハンコを押した後、龍己(たつみ)さんが亡くなった奥さんの雅代さんについて次のように話しました。

新次、うちの雅代だけどな。もうあそご(仏壇)に収まっと、案外、近くに感じてよ。いろんなこと、話せたりすんだよ。うん。いや~寂しいこたあねえよ。

短いシーンだったのですが覚えています。これも亡くなった人が心の中で生き続けているという考え方です。そして、話もできる。

父が亡くなった年齢に私も近づいていますが、これからいろんなことを話していきたいと思っています。

あなたの心の整理の参考になれば、うれしいです。

お気持ちがとてもうれしいです。感謝です。ありがとうございます。